銅賞の双葉メルロー、有識者コメント
純国産ワインの品質を競う「ジャパン・ワイン・コンペティション(日本ワインコンクール)2015」(同実行委員会主催)の表彰式・公開テイスティングが8月29日、甲府富士屋ホテルで開かれました。会場で有識者の方々から、同コンクールで銅賞を受賞した「山日YBS双葉メルロー2013」のテイスティングコメントを寄せていただきました。ご協力いただきました皆様、ありがとうございました。
■佐藤充克氏(山梨大学客員教授)「香りはリッチ。メルローの典型である赤い果実の香りがよく表れています。モカやチョコレートの香りもあり、高級ワインの資質を備えていると思います。口中は丸みが際立ち、タンニンの丸さも感じ素晴らしいです。タンニンはシルキーとまではいえないが、熟成によってシルキーになる可能性もあります。バランスがよく、変なくせのない素直なワインとの印象を受けます。欲をいえば色の濃さと力強さがもう少し加わると、さらにいいワインになります。セニエをするのも手法かと思います」
■金子克憲氏(中央葡萄酒セールスエグゼクティブ/日本ソムリエ協会認定シニアワインアドバイザー)「香りは、ココア、コーヒー、ブルーベリー、土、スパイスのニュアンスを感じます。全体的に一体感、まとまり感があり、素晴らしいです。口当たりが柔らかく、酸も丸く、タンニンが溶け込んだ印象を持ちます。余韻もきれいです。ただ、濃縮度はもう少しいほしいと思います。3年ほど熟成させてみると、いい方向に変わっていくかもしれません」
■東條正人氏(弁護士/日本ソムリエ協会認定シニアワインエキスパート/米国ワインエデュケーター協会認定ワインエデュケーター)「外観はミディアムルビーという印象で淡めの色合い。香りは健全でその赤い色合いのままに赤い果実の印象が強く、レッドベリー、イチゴ、レッドプラムのような香りを持ちます。樽の影響や軽くシナモンのようなスパイスも漂います。味わいは、酸をやや多めに感じ、タンニンは中程度、バランスがとてもよいミディアムボディのワインに仕上がっています。今後、樹齢が増すにつれ、より熟した果実となることが予想され、いずれハイレベルなインターナショナルスタイルを目指してほしいです」
2015年08月31日|個別ページ