12月21日、甲府・古名屋ホテルで今シーズンのヴィニュロンズクラブ納会が開かれました。冒頭、同クラブ副部長である山梨文化会館の保坂賢管理局長が日本ワインコンクール(国産ワインコンクールから改称)の銅メダルを披露し、「今年は特別な年。めでたく銅賞を受賞しました。みなさんの労働力のたまものです。一年間お疲れ様でした」と開会の言葉を述べました。
山日YBSグループの野口英一代表は「いつかは入賞できるだろうと思っていたが、こんなに早く銅賞を受賞でき驚きました。われわれができることは、一生懸命真心込めていいブドウをつくること。天候の良しあしでプラス・マイナスがあるが、銅賞の2013年は天候がプラスアルファとなりました。また年明けからは来季の作業が始まります。ぜひ積極的に参加してください。天候が悪くてもおいしいものができるのは、皆さんの気持ちがブドウ一粒一粒に伝わっているからです」とあいさつし、乾杯しました。
納会では、恒例となった今シーズンの1年を振り返る自主制作ビデオを上映。豪華景品が当たるとともに、罰ゲームも取り入れたビンゴ大会があり、会場を盛り上げました。ワインは、国内外のシャルドネ、メルローを中心とした多数のアイテムが並びました。主なワインリストは、ポール・デテュンヌ・ブリュット(シャンパーニュ)、マコン・シャントレ2011(ブルゴーニュ)、シャトー・ラ・ルネサス1982(ポムロール)などです。
醸造を委託しているマンズワインの武井千周さん(リュナリス醸造責任者)は今季を振り返り、「(収穫期の天候不順で)今年は非常に厳しいヴィンテージとなりました。山梨では、マスカット・ベーリーAは色が出ず、糖度も平年よりも低い状況の中で、双葉農場のメルロー、シャルドネは19%を超えました。ただ酸がもう少しほしい状況にあり、難しい年でした。仕込みでは皆さんの思いを裏切らないように、瓶詰めまでしっかり管理していきます」と述べました。
総監督である山梨放送の中村一政副社長(日本ネットワークサービス社長)が閉会のあいさつに立ち、異動で山梨を離れるサンスター技研山梨工場の社員の皆さんを紹介、温かい拍手を送りました。中村副社長は「今年、一番特異な出来事は、防鳥ネットを張った後、最後の段階で色の悪い粒を取り除いた作業です。こうした品質を上げるための努力が大切なのです。来季は2月の冬季せん定から始まります。来年も頑張りましょう」と、より一層の奮闘を誓い合いました。
2015年12月22日|個別ページ