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プロフィール

 山梨県の西側、南アルプス山麓に位置する八田村、白根町、芦安村、若草町、櫛形町、甲西町の4町2村が、2003(平成15)年4月1日に合併して南アルプス市となりました。市の名前の由来となった南アルプスは、日本第2位の高峰である北岳をはじめ、間ノ岳、農鳥岳、仙丈ケ岳、鳳凰三山、甲斐駒ケ岳など3000メートル級の山々が連ります。そのふもとをながれる御勅使川、滝沢川、坪川の3つの水系沿いに市街地が広がっています。サクランボ、桃、スモモ、ぶどう、なし、柿、キウイフルーツ、リンゴといった果樹栽培など、これまでこの地に根づいてきた豊かな風土は、そのまま南アルプス市を印象づけるもうひとつの顔となっています。

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2008年4月

【季節の便り】

こいのぼりが泳ぐ山里

Malps080501_01_2 5月、緑がまぶしい季節です。ハイキングや森林浴を楽しむ人たちが多くなってきますが、毎年、芦安地区ではこの時期になると、小中学校と市役所の芦安支所を挟んだ御勅使川にこいのぼりがたくさん泳いでいるのが見られます。
 市民や観光客のために市民団体がボランティアでこいのぼりを揚げてくれます。新緑の爽やかな風が吹く山里にお出かけください。

残雪の白根三山

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 4月下旬にヘリから撮った南アルプスの山々と夜叉神峠から見える白根三山です。 3月に掲載した写真には山全体がたくさんの雪で覆われていました。でも今は、頂上の方にはまだまだ雪が残っているものの、すそ野の雪は少なくなってきています。夏山のシーズンもすぐそこまで来ています。

 

【南アルプス市 広聴広報課】

【連載 今、南アルプスが面白い】

日本で二番目に高い山「北岳」

 南アルプス市には北岳、間ノ岳、仙丈ケ岳、鳳凰三山と3000メートル級の山々があります。当市からは鳳凰山・櫛形山・夜叉神峠など前衛の山々にさえぎられて全貌を見ることはできません。場所によりわずかに北岳や間ノ岳、農鳥岳の頂上付近を見ることができます。
 ここには、平地にはない花々が咲き乱れ、山を彩ります。今回は日本で二番目に高い山・北岳(3,193m)とそこに咲くキタダケソウについて探ってみます。

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【写真】=初冬の北岳

 祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり・・・。中学校の古典の授業で必ずといっていいほど暗記をする『平家物語』の冒頭部分です。その『平家物語』の中に、甲斐の白根が登場します。一ノ谷の戦いで捕虜となった平清盛の三男重衡は、鎌倉へ護送される途中、駿河国(今の静岡県岡部町、静岡市周辺)まで来たとき北に白い雪山を見ます。「宇津の山邊の蔦の道、心細くも打越えて、手越しを過ぎて行けば、北に遠ざかつて、雪白き山あり。問へば甲斐の白根といふ。その時三位の中将、落つる涙を抑えつゝ」と書き、次の短歌を添えています。

惜しからぬ命なれどもけふまでに、つれなきかひの白根をもみつ

 残念ながら、東海道から北岳を見ることはできません。しかし、甲斐の白根という存在が都まで知られていたことを示しています。
 江戸時代の『甲斐国志』にも北岳の描写があります。「此ノ山ハ本州第一ノ高山ニシテ西方ノ鎮メタリ」で始まり、大加牟婆池(白根御池)の伝説や山頂の様子も記述されています。
 近年の登山ブームの火付け役になった深田久弥は、『日本百名山』の中で「富士山の大通俗に対して、こちらは哲人的である」と北岳を紹介しています。
 日本の近代登山の先駆者として知られる小島烏水や木暮理太郎らによって、日本の名山が世に紹介されました。それまで信仰が目的であった登山からスポーツとしての登山を楽しんだ外国人宣教師、W・ウェストンの功績も大きいものがあります。ウェストンは明治35年、当時旧芦安村長であった名取運一らの協力を得て、外国人として初めて北岳の登頂に成功しました。『日本アルプス再訪』に、「有名な諏訪湖の南岸から始まり~中略~富士山の西の太平洋の近くまで至る三角形の大山塊を指して、私は《南アルプス》と呼んだ」と書いています。

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【写真・左】=二俣よりバットレスを望む
【写真・右】=北岳山荘より富士山と櫛形山

 この高峰北岳には、固有の高山植物がいくつか生育しています。キタダケトリカブト、キタダケヨモギ、キタダケデンダなどがありますが、何といっても代表は、世界にここにしか咲かないキタダケソウです。キタダケソウは、登山シーズン前の梅雨時、残雪の残っているとき花を咲かせるので、なかなか見ることが出来ません。発見されたのは、僅か70年ほど前のことです。

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【写真】=キタダケソウ

 富士山や櫛形山のように、高い山は県や市町村の境になっている場合がほとんどです。しかし北岳はどの市町村とも接していません。日本第二の高峰北岳が南アルプス市の中にドンと構えているのです。
 北岳はこのように日本、世界に誇りうる山です。

【季節の便り】

真紅に輝く宝石の粒

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 まだ寒い2月、市内のハウスの中で白い花を咲かせたサクランボの木。今、その花が実を付けて、まるで真紅に輝く宝石のように、きらきらと太陽の光を浴び輝いています。食べるのがもったいないと思うほど本当に真っ赤に熟れていた「高砂」という品種。一粒口に入れたら甘くて酸っぱくて、しっかりした肉質。「普通、高砂という品種の露地物は酸味が強いけど、このハウスのサクランボは甘みもはっきりしていて美味しいですよ」と、言うのはサクランボ暦40年のキャリアを持つ手塚さん。本当にサクランボを丁寧に育てているという感じが伝わってきました。

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 毎年、一番早くサクランボを出荷していて、今年は3月30日に初出荷を迎えたそうです。ハウスが一段落すると、今度はサクランボ狩りの観光が待っているようです。6月、南アルプス市はサクランボ観光で賑わいます。

 

【南アルプス市 広聴広報課】

【連載 今、南アルプスが面白い】

祝300歳 安藤家住宅
リニューアルオープン!

 甲西地区西南湖の細い道に囲まれた一角にたたずむ安藤家住宅。今からちょうど300年前、宝永5(1708)年に建てられた重要文化財です。

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【写真・左】=保存修復工事前の主屋
【写真・右】=  〃   工事後の主屋

 前回の保存修復工事から20年が経過し、建物等の傷みが目立つようになったため、平成18年度~19年度にかけて修復を行いました。
 修復前の主屋、長屋門の茅葺(かやぶき)屋根は、茅(かや)を押える役目をする押鉾竹が露出するなど傷みが激しかったのですが、今回の修復できれいになりました。その他にも、樹齢300年を超えるといわれる、市指定天然記念物「避雷針の松」の根が成長し、渡り廊下を持ち上げていました。根を傷めないよう注意しながら渡り廊下の修復を行い、他にも腐食した板塀、漆喰(しっくい)や瓦等を修復しました。

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【写真・左】=主屋の葺き替え
【写真・中】=茅葺に使う道具
【写真・右】=板塀の修復

 ところで安藤家住宅の誕生日がどうして分かったのでしょうか。それは、当時の「棟札」が残されていたからです。建物の建築や改築のとき、柱などに取り付けられたもので、大工さんや家の主人が、家内安全や無病息災を願って作った木の札です。安藤家の場合この棟札に宝永5年と書かれていました。
 前年の宝永4年には宝永の大地震が起こり、その後富士山が最後の噴火(宝永の噴火)をしています。このとき、江戸まで火山灰が届きましたが、甲府盆地側はほとんど影響を受けなかったそうです。この5年前(元禄15年)には忠臣蔵で有名な赤穂浪士の討ち入りが起きています。

 安藤家住宅は4月26日から一般公開が再開されます。安藤家の古い写真や修復風景、端午の節句飾りや約9mの鯉幟(こいのぼり)を展示しています。この機会にぜひ一度安藤家住宅に足をお運びください。皆様のお越しを心よりお待ちしています。

 

◆開館時間
 午前9時から午後4時30分(最終入館は午後4時)

◆入館料
 大人:300円
 小・中・高校生:100円

◆休館日
 毎週火曜日

 

【南アルプス市教育委員会文化財課】

【季節の便り】

春爛漫

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 桜の花が咲く季節がやってくると、果樹地帯が多い市内は、瞬く間にいろいろな花が一斉に咲き乱れ、訪れる人たちの目を楽しませてくれるのはもちろん、住んでいる私たちも心が癒されることがしばしばあります。
 市内に今が盛りと咲いている花は、桜やすもも、菜の花、モクレンなどが主ですが、この後も続いて桃やサクランボなどの花が咲いてきます。
 花の時期は短く、あっという間に新緑の季節になってしまいます。
 毎年開催されている桃源郷マラソン大会は、今年で6回目を迎え、参加申し込みは過去最多となっているだけに、お花見も併せて楽しめるこの大会まで、花が持ちこたえてくれることを願いたいです。

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【南アルプス市 広聴広報課】

【連載 今、南アルプスが面白い】

白狐の伝説残る常楽寺

 白根地区飯野に常楽寺というお寺があるのをご存知でしょうか。このお寺の門前脇には、寺の守護神と伝えられている白狐を祀る小さな石の祠(ほこら)があり、それにまつわる昔話があります。

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【写真・左】=常楽寺
【写真・右】=門前にある白狐の祠

 慶長年間(1596~1615)には、降り続いた豪雨により河川が氾濫し、一瞬の間に全てのものが押し流されてしまいました。ちょうどこのとき円隆和尚という、布教を続ける和尚さんがこの荒地を通りかかったところ、一匹の白狐が現れ、道案内をするように和尚さんの前を振り返りながら歩きます。和尚さんは白狐の後をついていき、どのくらい歩いたか、白狐に気をとられていたため、時間の過ぎるのにも気づきませんでした。今まで前に居たはずの白狐はいつの間にか姿を消してしまい、初めてわれに返った和尚さんは小高い丘の上に立っていました。和尚さんはこれこそ仏の導きに違いないと、この地の有力者であった中込民部という人物にこの話をし、寺院建立に対する応援を依頼します。信仰の厚い民部も快く承諾して早速建築に取りかかりました。そして、承応3年(1654)に立派な寺院が完成し、同時に門前に白狐の祠を建てて守護神としたそうです。このときの和尚さんは伝嗣院の住職となり、その後常楽寺の開祖にもなったということです。
 本尊の阿弥陀如来像の上には白狐の彫刻があり伝説を偲ばせます。

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【写真・左】=本尊の木造阿弥陀如来立像。県指定文化財。鎌倉期のものといわれています。一昨年には県立博物館開館一周年記念特別展「祈りのかたち-甲斐の信仰-」で南アルプス市を代表する仏像として紹介されました。
【写真・右】=白狐の彫刻

 白根町誌よると、常楽寺はもともと真言宗の寺院として建てられたとあります。その後、昔話にあるような河川の氾濫によって寺院の大半は流されてしまったそうですが、承応3年に円隆和尚を曹洞宗伝嗣院から迎え常楽寺を曹洞宗寺院として開山したといいます。

 

【南アルプス市教育委員会文化財課】