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プロフィール

 山梨県の西側、南アルプス山麓に位置する八田村、白根町、芦安村、若草町、櫛形町、甲西町の4町2村が、2003(平成15)年4月1日に合併して南アルプス市となりました。市の名前の由来となった南アルプスは、日本第2位の高峰である北岳をはじめ、間ノ岳、農鳥岳、仙丈ケ岳、鳳凰三山、甲斐駒ケ岳など3000メートル級の山々が連ります。そのふもとをながれる御勅使川、滝沢川、坪川の3つの水系沿いに市街地が広がっています。サクランボ、桃、スモモ、ぶどう、なし、柿、キウイフルーツ、リンゴといった果樹栽培など、これまでこの地に根づいてきた豊かな風土は、そのまま南アルプス市を印象づけるもうひとつの顔となっています。

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【連載 今、南アルプスが面白い】

縄文の話をしましょう その3
~来年の干支はサルです 日本を代表する縄文時代のサルのお人形~

 今年も残りわずかとなりました。皆様はいかがお過ごしでしょうか。
来年の干支は申ですね。サルです。人間にもっとも近い動物のひとつですが、市内の根方(山の裾野の地域)でも時折見かけ、畑を荒らす彼らは今ではすっかり嫌われ者です。でも、人間に似たその動作や表情はどこか和ましてくれます。
 
 サルは神社などで祀られるなど、古くから神の使いと考えられることがありました。
実は、南アルプス市の鋳物師屋遺跡からは、さらに古く、縄文時代のサルの存在を示す資料が見つかっているのです。

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 下市之瀬地区の鋳物師屋遺跡からは縄文時代中期(およそ今から5000年ほど前)のサルの顔をした土製品が出土しており、国の重要文化財に指定されています。
 全国の遺跡(主に本州)から縄文時代のサルの骨などは出土しており、その存在は証明されていますが、サルを模した土製品はそれほど多くはありません。
 また、サルの土製品とされているものでも、サルに似た人間?ともみられる土偶が多く、ここまでリアルにサルを表現し精緻に作られているものは全国でもほぼ例がありません。大変貴重な資料といえます。
 よく観察してみると、ほほの下の鳴き袋まで表現されており、また表面を何度も丁寧に磨いていることもわかります。胴体もあったのでしょうか、首で折れており、体が続いていた事を示す痕がみられます。 右耳は欠損しており復元修復しています。

A_12【写真】修復前の様子(小川忠博氏撮影)

A_13【写真】あごの下からみた様子 

Photo 【写真】上からみた様子

 ここまで丁寧に描写されているということは、サルが近い存在だったと考えられますよね。また、後の時代になると、猿は神の使いとして信仰の対象となることも多く見られますから、縄文時代にもそのような考えの芽生えがあったのかもしれません。
 猿は森の住人であり、森の恵みを分かち合うなかまであり、ライバル。人間には無い力を持ったサルに畏敬の念を持っていたのかもしれません。
 申年は災いが「去る」年、サルのように飛躍できる年にしたいですね。
 
 
 実は、2016年の年賀状やブログやSNSなどで使用していただけるよう、ふるさと文化伝承館では特別仕様で展示しており、自由に撮影できるようににしております(出版や商用などは別途ご相談ください)。
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 また、お越しになれない方には文化財Mなびのホームページにて自由使用用の写真も公開しております(こちらも出版・商用は別途ご相談くださいです)。ぜひご利用いただき、南アルプス市の歴史資源を広めていければと思います。
 
【タテ4.5cm、ヨコ5.8cm、ハバ4.3cm、重さ63.29g】タテ・ヨコは破損していたため、残存部分の数値です
 
 

 

【南アルプス市教育委員会文化財課】

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