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プロフィール

 山梨県の西側、南アルプス山麓に位置する八田村、白根町、芦安村、若草町、櫛形町、甲西町の4町2村が、2003(平成15)年4月1日に合併して南アルプス市となりました。市の名前の由来となった南アルプスは、日本第2位の高峰である北岳をはじめ、間ノ岳、農鳥岳、仙丈ケ岳、鳳凰三山、甲斐駒ケ岳など3000メートル級の山々が連ります。そのふもとをながれる御勅使川、滝沢川、坪川の3つの水系沿いに市街地が広がっています。サクランボ、桃、スモモ、ぶどう、なし、柿、キウイフルーツ、リンゴといった果樹栽培など、これまでこの地に根づいてきた豊かな風土は、そのまま南アルプス市を印象づけるもうひとつの顔となっています。

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2021年1月

【季節の便り】

出初式

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 1月10日(日)南アルプス市消防団出初式が、白根中央公園で開催されました。
 今年の式典は新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、規模を縮小して各部を代表する団員200名が参加しました。
 式では南アルプス市消防団長が「新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、生活様式が複雑・多用化する状況下だが、引続き感染防止対策を励行し、地域住民のために消防団活動に従事してください。」と訓示を行い、終息が見通せない中、出席者は今年も消防団として地域の安全安心を守ることを誓い合いました。

 

成人式

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 同じく1月10日(日)には令和3年南アルプス市成人式が、新型コロナウイルス感染症対策としてアイメッセ山梨を会場に開催されました。
 新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、成人式の中止を検討する自治体もあるなか、新成人代表者による実行委員会を中心に、感染防止対策を徹底する中での開催となりました。
 華やかな晴れ着やスーツ姿の新成人552名が参加し、感染防止のため2メールの間隔を空けて行われた式典では、代表者が新成人の抱負を語っていました。
 感染症予防対策のため、市外の会場で密を避けての式典となりましたが、参加者は友人との久しぶりの再会を喜び、マスク越しに明るい表情をみせていました。

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[南アルプス市役所 秘書課]
「広報 南アルプス」はこちらから

【連載 今、南アルプスが面白い】

国重要文化財 鋳物師屋遺跡の土偶「子宝の女神 ラヴィ」(3)

はじめに

 前回に引き続き、鋳物師屋遺跡の土偶「子宝の女神 ラヴィ」(以下ラヴィ)について少し掘り下げて観察をしていき、その意味合いなどについても考えていきたいと思います。第1回目では鋳物師屋遺跡のことを。前回は「円錐形をした土偶」という、形態的な特徴についてみてみました。
今回はもう少し踏み込んで細かな「部分」を観ていきたいと思います。その時に第1回でご紹介した細かい「時期」についての表現も出てきますので、今一度、土器から見た山梨県の土器「型式」についても確認しておきましょう。ちなみにラヴィが出土した57号住居の出土土器は「藤内式」の前半の様子を示していました。

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【図】山梨県における縄文時代中期の土器型式による区分け

 

ラヴィのお顔

 まず、顔の特徴から見ていきます。顔の輪郭は、南アルプス市にある櫛形山のような形で、おでこの上部に広がりは少ないです。下のあごのラインはほぼ水平、丸いおちょぼ口が若干下がっているので少しだけあごの表現があるように見えます。縄文時代中期でも、後の時代になるほど顎が下がってくる傾向があります。平面的な顔面に立体的なパーツが乗っかっている印象です。
 後頭部は割れていますが、環状に粘土紐がめぐって、前回ご紹介した「玉抱き三叉文」の装飾をした後頭部になっています。この後頭部の表現も縄文時代中期の前半に見られる特徴と言え、この後、ヘビのような装飾がついたり、髪を結ったようなリアルな表現になるなど、複雑な後頭部が目立ってくる傾向があります。
 同じ鋳物師屋遺跡に、土偶が装飾された土器がありますが、この土偶部分の頭部も玉抱き三叉文になっており、ラヴィよりもよりはっきりした典型的な玉抱き三叉文といえ、他の文様の特徴から考えても、ラヴィが出土した57号住居の土器よりも一段階古い「新道式」のものと考えられています。
 ラヴィの後頭部は、やはり3本指で有名な笛吹市の中丸遺跡の土偶の後頭部(東京国立博物館蔵)にも類似しています。この土偶は通称「ヤマネコ土偶」などと呼ばれるように、正面から見ると三叉文部分の粘土紐がネコ耳がついているように見えるのです。もしかしたらラヴィも後頭部が割れていなければ、ネコ耳のように見えた可能性もあり、そうすると大分印象が変わってきますよね。

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【図】ラヴィの後頭部と類似資料

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【写真】土偶装飾付き土器

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【写真】土偶装飾付き土器
 
 顔のパーツをみてみますと、吊り上がったアーモンド形の目や高い眉といずれも立体的に作られ、頬には弧状の刻み目が2列並んでいます。刺青や化粧を表現していると考えられ、これらは中部高地、特に八ヶ岳周辺地域で多くみられる顔立ちと言えます。ただ、口も立体的に丸く突き出している例はそれほど多くはありません。
 頬の刺青の表現とみられるラインは、似たような文様が同じ鋳物師屋遺跡の「人体文様付有孔鍔付土器」のかわいらしいお顔にも見てとれます。ただし違う点は、有孔鍔付土器の方は線で描かれていますが、ラヴィの方は先のとがったような工具で細かく突き刺したような痕が連続して線のように並んでいることがわかります。このような文様の付け方は「新道式」という時代の特徴と言え、有孔鍔付土器(「藤内式」)よりも一段階古い文様の特徴です。その反面胴体部分にある幅広な工具による文様は「藤内」式の特徴と言え、古い要素と新しい要素が混在していることがわかります。

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【写真】ラヴィのお顔

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【写真】人体文様付有孔鍔付土器のお顔
 
 細かいところを観察していくと、耳には耳飾り(ピアス)をしていたことがわかります。縄文時代中期の土偶には耳飾りが表現されたものもみられ、例えば先ほどご紹介した土偶装飾付土器の土偶にも左耳に耳飾りを模した表現がみとめられます。ただ、ラヴィには実際に孔があけられており、耳飾りがあったことを暗示した表現なのか、実際になにか別の部品が付けられていた可能性もあります。左耳は欠けていますが、ちょうど孔の部分で割れているので貫通している孔の様子を見ることができます。

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【写真】ラヴィの耳の孔

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【写真】土偶装飾付き土器の左耳
 
 そして目をよく観察すると赤く塗られていることがわかります。目のくぼんだ所が顕著で、赤色顔料は、分析の状況からは酸化鉄の類であることは言えます。しかし、全身に見られる赤い色味は上から塗られた物ではなく、粘土中の成分が赤く見えていることが分かっています。塗られていたわけではありませんが、赤くなる効果を狙って粘土が調合されていた可能性は残されています。よって、赤く塗られていたのは目だけといえます。このことについても、たまに全身が塗られていた可能性があるとする書籍もございますので、ここでお伝えしておきます。

 これまでラヴィの特徴を観察してきましたが、この特徴はいずれも、中部高地の縄文時代中期の特徴であることは確かで、さらに言うと、新道式という時代の特徴が多く残っていることから、新道式から藤内式への移行期に作られた土偶であると想像できます。

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【写真】目の中の赤色の様子

しぐさのある土偶

 顔だけでなく体の表面もよくご覧いただくと、何度も丁寧に磨いた痕や、胴体にも細かい文様などが施され、精緻に作り上げられていることがわかります。この土偶に対して強い思いが込められた様子がうかがえます。
 では、どのような思いが込められたのでしょう?
 この土偶「ラヴィ」の表面的な特徴ではなく、縄文人の内面を探ることは大変なことです。ただ、ラヴィは、そのしぐさが特徴的で、そこにヒントがありそうです。
 ほとんどの土偶が「手が短いやじろべえ」のような恰好をしていますが、中部高地周辺の縄文時代中期中頃を中心に、「しぐさ」や「動き」のある土偶が見られます。これらを「ポーズ土偶」と呼ぶことがありますが、これは「しぐさ」がある土偶のことです。以前東京国立博物館の「縄文展」では、解説は少なく「ポーズ土偶」とだけ表示されていたもので、ラヴィをご覧になった若いお客さんが「ほんとだ!モデル立ちしてポーズとっている」と感想を漏らしていました。決してそういうことではないのですが、誤解を与えてしまう表現ですよね。ですので、ここでは「しぐさ」のある土偶としておきます。
 左手は大きくふくらんだおなかに添えられ、右手は反り返った腰を押さえています。このような恰好がどのような姿を表しているのか、簡単に想像できるのは二通りでしょうか。一つは食べ過ぎておなか一杯の様子であり、もう一つはおなかの中に赤ちゃんがいる妊婦さんの様子です。
 この土偶だけでは判断はできませんし、してもいけませんので、他の土偶と比較検討してみましょう。
 実は時代も時期も限定されたこの「しぐさ」のある土偶、それほど多く出土していませんが、これらには共通点がみられます。
 釈迦堂遺跡(山梨県)にはまさに出産の瞬間(座産)の姿の土偶があり、宮田遺跡(東京都八王子市)には赤ちゃんを抱いて母乳を飲ませている姿、上山田貝塚(石川県)には赤ちゃんをおんぶして(あるいは抱っこして)左手で支えている姿などがあり、「しぐさ」のほとんどが「出産」や「子育て」、「命」などに共通していることがわかります。

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【図】上山田貝塚の土偶の実測図(2016『徳万頼成遺跡報告書』より)

 そのような目線であらためて観察してみると、乳房があり、その中央にはへそ(出臍)へとつながる正中線、そして大きく膨らんだおなかが垂れ下がったかのような表現があります。これは「対象弧刻文」と呼ばれ、土器には用いられない中部高地の中期の土偶特有の表現です。棚畑遺跡の縄文のヴィーナスのおなかの表現と同じで、ヴィーナスはおなかのふくらみを立体的に描いていますが、その後徐々に平面的に表現されていきます。ラヴィもだいぶ平面的になっていますが、後の時代の土偶になるとさらに平面的になり対象弧刻文も正中線もただの線で描くだけとなります。

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【図】縄文のヴィーナスとラヴィの対象弧刻文(1990『棚畑』 茅野市教育委員会より)
 
 ラヴィのおなかは空洞であることが分かっており、本来は中に鳴子が入っていたのかもしれないことは前回ご紹介した通りです。円錐形をした土偶では突出して大きく精緻に作られた土偶ですが、他の円錐形土偶と同じように、底面の中央部に孔が開いています。これはただの空気抜けの孔というよりも、赤ちゃんが顔を出す場所を表現しているように思えます。やはりおなかの空間は胎内を表しているのでしょう。
 

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【写真】ラヴィの底部
 
 ということは、ラヴィのしぐさは、お腹の中に新たな命を宿したお母さんの姿であり、まるで臨月を迎えた妊婦さんが腰を押さえながらおなかの赤ちゃんを慈しんでいる姿に思えるのです。現在の妊婦さんとまったく同じ姿に、縄文人へ親近感を抱きます。
 
 ただ、指が3本なのは親近感はわきません。我々と同じように見えても、これは人間ではなくあくまでも「偶像」ということを強調しているのかもしれません。同じ鋳物師屋遺跡の「人体文様付有孔鍔付土器」も3本指で、「ヤマネコ土偶」も3本指なのです。
 中部高地周辺では割とみられ、特に土器に描かれる場合、「カエル」を描いた土器に3本指が多く用いられることからカエルとみたてた時に3本指にするのではないかという研究もあります。カエルは沢山の卵から沢山の命が誕生し、そしてオタマジャクシから姿を変えて成長してゆくなど、縄文人はその姿に発展や成長、繁栄などを重ね合わせたのでしょうか。もしかしたら、鋳物師屋遺跡の縄文人もそのような考えで3本指にしたのかもしれません。妊婦姿の土偶という点からすると、願う先は同じように思えます。
 しぐさは愛情にあふれたような微笑ましいもののように見えますが、その反面、「命」に対して必死に繋いできた姿が見えてくるようです。

 

ラヴィの位置づけ

 中部高地周辺地域は土偶が最も多く出土している地域の一つです。前回お伝えしたように、特に縄文時代中期には、板状の土偶から立像土偶、または立体的な土偶への変遷がみてとれます。さらにしぐさや動作がある土偶、円錐形の土偶の展開などはまさに中部高地の特徴といえます。ラヴィも、円錐形の立体的な胴体に立体的な頭部がつき、さらに、妊婦さんを彷彿させるしぐさがありますよね。まさにこの地域の特徴を良く表している代表的な土偶といえます。
 ラヴィは、57号住居址の床面近くから出土し、割れはあるもののほぼ全身の姿がわかる状態を留めていました。これは、ラヴィが住居の中で用いられていたことを示している貴重な事例と言えます。先述したように、ラヴィの特徴からすると、縄文時代中期の藤内式という時代の中でも最初の段階、その前の新道式の特徴が色濃く見えますので、ちょうど新道式から藤内式へ移行する段階の土偶だと考えられます。そうすると、57号住居址の土器が藤内式の前半とみられますので、住居にあった土器よりも土偶の方が若干古い様相を示しているのです。この点はもう少し精査が必要ですが、もしかしたら、土偶がある程度長い時間「使われていた」可能性があるのです。これは、底の部分に擦れたような痕があることもそれを裏付けているように思えます。たとえば代々受け継がれたり、村の中で受け継いだりしたものなのかもしれません。そう考えるとますますラヴィへ込められた想いの強さが伝わってきますね。
 
 土偶も多様であって、必ずしも一つの目的のものではないと考えます。妊婦さんの姿や赤ちゃんの顔、動物の特徴などを借りながら、「何か」を表している「偶像」なのでしょう。例えばラヴィが「出産」を表しているのか、「豊穣」を表しているか、その両方かもしれないし、実は両方とも違うかもしれません。しかし、「しぐさ」のある土偶に見られるテーマがいずれも「出産」や「子育て」と言えますから、いずれにしても大きくくくれば「命」を象徴しているように思えます。おそらく現代人が考える一つの言葉では表せないのでしょうね。ラヴィを通して縄文人の思いを想像する楽しみが尽きません。

ラヴィの活躍

 ラヴィは、多くの書籍や、全国そして海外の博物館で紹介されるなど、まさに縄文文化を代表する存在として活躍しています。当然南アルプス市の歴史を語る上で欠かせないものですが、歴史に興味のない方にはまだまだ浸透できていません。そこで、歴史に興味がない方や様々な世代の方にも知っていただけ、誇りを持っていただけるよう市の文化財課では、市民のみなさんと連携しながら様々な工夫に取り組んでいます。

土偶に囲まれベビーマッサージ

 そのひとつとして、平成26年度よりふるさと文化伝承館の縄文展示室で「HONDAベイビーくらぶ」という取り組みを実施しています。子育て支援を推進する市内の企業さんと、子育て支援NPO法人さんとの協働で隔月で開催しているもので、ベイビーマッサージや縄文のお話しなど、命の象徴であるラヴィに見守られて親子で命を育む集いです。毎回受付開始後すぐに定員が埋まるほどの人気で、これまで200組以上が参加されています。ラヴィは子育て世代にはとても共感を得られやすいようです。

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【写真】ラヴィ越しに望むベイビーマッサージの様子

愛称の決定とキャラ展開

 「子宝の女神 ラヴィ」という愛称は、ふるさと文化伝承館で実物を見学された方を対象に平成25年26年と募集し、平成27年に決戦投票で決定したものです。「ラヴィ」はフランス語で「命」の意味です。同じ名前でキャラクターとしても展開をしていて、同年には土偶キャラ界の頂点を決める「全国どぐキャラ総選挙」で見事優勝、翌年には「ミュージアムキャラクターアワード2016」で全国2位に輝きました。これらはインターネット上での投票であり、SNSを利用する世代への周知に効果的でした。

ラヴィの胎内体験

 また、ラヴィの姿をしたエアードーム型の胎内体験ドームは、妊婦さんの姿をした土偶ですからということで、ラヴィのおなかの中に入って子供たちが笑顔で遊んでいるというシチュエーションがポイントです。子供たちがドームの壁にぶつかり壁が飛び出す様子が、お腹の中で赤ちゃんに蹴られた時のことを思い出すと話すお母さんもおり、思いがけない共感も生まれています。
 これらは、普段、歴史に触れる機会の少ない子育て世代や、小さなうちから知らず知らずのうちに地域の歴史に触れているという仕掛けで、興味の入り口として機会を作っています。楽しみながら縄文文化や歴史に触れられれば良いと考えています。

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【写真】ラヴィの着ぐるみ(左)と胎内体験ドーム

地域住民と縄文のコラボ

 地元南アルプス市小笠原にあるベーカリールーブルさんでは、ラヴィの顔をあしらっただけでなく、鋳物師屋遺跡の土器片の圧痕調査から判明した「ダイズ」「アズキ」「エゴマ」を具材にしたパンを販売しています。他のまちにはないオリジナルな資源として活用してくださっています。同じように、鹿皮に漆を用いている山梨の伝統工芸「甲州印伝」ともコラボしてラヴィ名刺入れを作りました。まさに縄文の組み合わせですからね。名刺交換の時からまちのPRを全開で行えます。
 行政の中でも活用されはじめ、住民票等をお渡しする際の封筒にも登場したり、健康増進課の少子化対策担当として市長から辞令ももらい、おむつ引換券や妊婦さんへの検診の通知にも登場しています。
 その他、遺跡の存在する下市之瀬区の高齢者サロンのボランティアグループが「ラヴィの会」と名付け、揃いのTシャツで活動したり、地元小学生が自ら鋳物師屋遺跡のことを調べ、動画で配信するなど、地域の誇りとして定着しつつあります。

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【写真】店頭に並ぶラヴィちゃんパン

メッセージ~まとめにかえて

 海外展に7回、縄文を扱う書籍には必ずと言ってよいほど登場する「子宝の女神ラヴィ」は中部高地地域の土偶の特徴を兼ね備え、明らかに縄文文化を代表する土偶の一つです。その造形や精緻さだけでなく、縄文人の精神分野を垣間見ることができる独特の姿やしぐさで注目されています。何よりも、その姿が命の根源に関わる姿をイメージさせることが、観た方の心を掴んで離さないのではないでしょうか。愛情に溢れているようなしぐさにも見え、親近感のわく存在と言えますが、実は必死に命を繋いできた縄文人の思いが込められた姿なのかもしれません。
 同じ鋳物師屋遺跡には表面に土偶レリーフが貼り付いた有孔鍔付土器(重文)など、日本を代表する優品が揃っています。コロナ禍にありなかなか移動のできない昨今ですが、移動できるようになりましたら、ふるさと文化伝承館にぜひお越しいただき、「命」のメッセージを受け取ってください。素敵な未来を紡げますように。

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【写真】鋳物師屋遺跡出土 円錐形土偶「子宝の女神 ラヴィ」

【南アルプス市教育委員会文化財課】

【市役所便り・イベント情報】

小正月 コロナ収束願う

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 県内各地で14日、どんど焼きや獅子舞の披露など小正月行事が行われた。新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、早期収束や無病息災を願った各地の行事を切り取った。

(写真)南アルプス市下市之瀬地区で行われた伝統の獅子舞。新型コロナウイルス退散を願って「幕の舞」や「梵天舞」を披露した

【山梨日日新聞 1月15日掲載】

【ふるさとニュース】

「生きてる」テーマ40点 南アで作家6人展

 南アルプス市湯沢のギャラリー「ガレリア・アジル」は17~30日、県内作家によるグループ展を開く。
 6人がイラストや油彩画、フレスコ画、ドローイングなど約40点を出品。「どっこい・生きてる」をテーマに、コロナ禍で多くの美術展が中止になる中、それぞれがひたむきに創作を続けてきた成果を発表する。

【山梨日日新聞 1月15日掲載】

【ふるさとニュース】

フルーツ観光やお薦めグルメ紹介

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 南アルプス市観光協会は、市内のフルーツ観光や飲食店、宿泊施設などを紹介する情報誌「南アルプス休日旅」を作った。
 休日などを利用した市内観光で、行き先選びの参考にしてもらおうと製作。協会会員や個人の事業者が営む農園や飲食店など約50施設をテーマごとに紹介している。
 「フルーツ王国南アルプス市」の項目では、桃やサクランボなどの果物狩りができる時期や農産物の販売所などを紹介。「魅惑のスイーツ」と「グルメスポット」のページでは、市内のカフェや菓子店、飲食店のお薦めメニューや営業時間、連絡先などの情報が並ぶ。
 南アルプスへの登山者向けには、山小屋や芦安地域の旅館、温泉を紹介。市内の体験施設や交通機関などの情報も掲載している。関東圏や静岡方面からの鉄道や高速道路のアクセス方法を示す地図も載せた。
 カラーのA4判8ページで約1万部を製作。同市在家塚の道の駅しらねで配布し、東名高速道路のサービスエリアなどにも置いているという。協会の担当者は「南アルプス市の魅力が詰まっている。観光に来る人には、参考にしてもらい、市内の施設や店を利用してほしい」と話している。

(写真)南アルプス市観光協会が作った情報誌「南アルプス休日旅」

【山梨日日新聞 1月14日掲載】

【市役所便り・イベント情報】

巨匠ミロ世界観紹介 南アルプス市立美術館

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 南アルプス市立美術館は、開館30周年記念の企画展「スペインの巨匠 ジョアン・ミロ展」を開いている。スペインの巨匠ミロの版画作品を紹介している。
 ミロは、ピカソやダリと並び称されるスペインの芸術家。故郷カタロニアの風土にこだわり、太陽や月、星などを独特の抽象的要素に変換して表現した。
 企画展では、ミロの初期から晩年までの版画作品約140点を紹介している。1928年の最初の版画作品「一羽の小さなカササギがいた」のほか、戦争反対を訴えた37年の「スペインを救え」、82年のサッカーワールドカップのポスターなど、鮮やかな色調と自由な表現の作品が並んでいる。
 学芸員は「空想力を働かせて、ミロの世界観を楽しんでほしい。コロナ禍で心が苦しくなっている時期だが、作品を見て癒やされてほしい」と話している。
 2月28日まで。午前9時半~午後5時(1月12日、2月12、24日、月曜日休館)。問い合わせは美術館、電話055(282)6600。

(写真)色彩豊かなミロの版画作品を紹介している「スペインの巨匠 ジョアン・ミロ展」=南アルプス市立美術館

【山梨日日新聞 1月12日掲載】

【ふるさとニュース】

ボランティア、男性の参加増やそう 南ア市で育成講座

 南アルプス市社会福祉協議会は21日、同市鏡中条の市社協本所で「男性ボランティア講座」を開く。ボランティアに参加する男性を増やし、多様化するニーズに対応する人材を育成する。
 市社協によると、2010年度に市内の60歳以上の男性を対象にボランティア養成講座を開き、受講者が「えがおの会」を結成。市民から依頼を受けて、草刈りや庭の手入れなどに無償で対応してきた。
 現在は約10人が活動しているが、メンバーの高齢化などで活動できる人数が減っていることや、依頼内容が男性が得意とする力仕事以外にも室内の清掃やたんすの整理などが増えてきていることから、変化する地域のさまざまな課題に対応するため講座を開くことにした。
 講座は、市内在住の男性でボランティア活動に興味がある人が対象で年齢は問わない。えがおの会の活動を紹介するほか、韮崎市の男性ボランティアの会の代表者が会の活動などについて語る。市社協の担当者は「ボランティアのニーズが多様化している。力仕事だけでなく、活躍できる機会があることを知ってもらいたい」と話している。
 受講希望者は、市社協に電話するか、用紙に記入してファクスなどで申し込む。18日まで受け付けている。申し込み、問い合わせは市社協地域福祉課、電話055(283)4121。

【山梨日日新聞 1月9日掲載】

【山梨県内のニュース】

晴れ着参拝で破魔矢贈呈 一宮浅間神社

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 笛吹市一宮町一ノ宮の甲斐国一宮浅間神社(古屋真弘宮司)は10、11の両日、晴れ着を着て参拝した新成人に、破魔矢や餅をプレゼントする。新型コロナウイルス感染拡大の影響で成人式の中止や延期が相次ぐ中、晴れ着を身に着ける機会にしてもらおうと企画した。
 首都圏の1都3県に緊急事態宣言が発令され、県内では甲府市などが成人式を中止した。「用意した晴れ着を着る機会がなくなっていると聞き、日本文化の着物を守りたい」(古屋宮司)と新成人へのプレゼントを計画した。
 プレゼントするのは、縁起物の「破魔矢」と、釜無川の水防を祈願する大神幸祭(おみゆきさん)にちなんだ「おみゆき餅」1箱(5個入り)。両日は、境内に「祝成人」と書かれた記念撮影用の看板も用意する。
 プレゼントは着物を着た新成人が対象で、なくなり次第終了。古屋宮司は「成人式が中止となり晴れ着で写真撮影する場所がなくて困っている新成人はぜひ参拝に訪れてほしい」と話している。

(写真)晴れ着で参拝した新成人にプレゼントする破魔矢とおみゆき餅=笛吹市一宮町一ノ宮

【山梨日日新聞 1月8日掲載】

【ふるさとニュース】

「ボロ電」の歴史伝える 南アルプスの温泉施設で展示

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 南アルプス市野牛島の温泉宿泊施設「湧暇李の里 樹園」は、「ボロ電」の愛称で親しまれた山梨交通電車線の歴史を紹介する展示を行っている。年表や路線図のパネルのほか、当時の沿線各地の様子の写真や、切符、車掌の腕章などを紹介している。
 ボロ電は1930年に営業を開始し、甲府駅前と現在の富士川町を結ぶ地域住民の足として活躍。62年に廃線となった。ボロ電の開業90周年や、施設の指定管理者でもある山梨交通の創立75周年を記念して甲府市内にミニ公園が整備されたことに合わせ、展示を行っている。
 パネルや年表を使ってボロ電の歴史、当時の路線図を紹介。写真は「開国橋を渡る電車」や「今諏訪駅の桜並木」のほか、現在の南アルプス市にあった甲斐飯野駅や倉庫町駅などの様子を収めた17点が並ぶ。
 当時の車掌が使用していた赤い腕章や、駅名が記された切符、オレンジ色の車両のミニチュア模型も展示している。
 施設の担当者は「若い人には、なぜ廃軌道という名前の道路があるか知らない人もいる。甲府盆地にも民間の鉄道が走っていたことを知ってほしい。走っているのを見たり乗ったりしたことがある人は、記憶を呼び覚まして楽しんでほしい」と話している。
 展示は本年度いっぱいを予定している。

(写真)ボロ電の歴史などを紹介している展示=南アルプス市野牛島

【山梨日日新聞 1月8日掲載】

【ふるさとニュース】

児童17人がアマゴを放流 芦安小

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 南アルプス・芦安小は、御勅使川にアマゴの稚魚を放流した=写真。
 地元の川にアマゴを復活させる住民有志による取り組みの一環。昨年11月中旬に約1000粒の卵を校内の水槽でふ化させ、約5センチの稚魚に育ててきた。昨年12月23日に学校前を流れる御勅使川河川敷に放流した。児童17人はプラスチックのコップに稚魚を移し、「元気でね」と声を掛けながら一斉に川に放した。
 6年生は「卵からふ化したときはびっくりした。川の魚が少ないと感じていたので、増えたらうれしい。元気に育ってほしい」と話していた。

【山梨日日新聞 1月5日掲載】