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南アルプス市は、山梨日日新聞社とタイアップして「南アルプス市ふるさとメール」を発信しています。ふるさとの最新情報や観光情報、山梨日日新聞に掲載された市に関係する記事などをサイトに掲載し、さらに会員登録者にはダイジェスト版メールもお届けします。お楽しみください!

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プロフィール

 山梨県の西側、南アルプス山麓に位置する八田村、白根町、芦安村、若草町、櫛形町、甲西町の4町2村が、2003(平成15)年4月1日に合併して南アルプス市となりました。市の名前の由来となった南アルプスは、日本第2位の高峰である北岳をはじめ、間ノ岳、農鳥岳、仙丈ケ岳、鳳凰三山、甲斐駒ケ岳など3000メートル級の山々が連ります。そのふもとをながれる御勅使川、滝沢川、坪川の3つの水系沿いに市街地が広がっています。サクランボ、桃、スモモ、ぶどう、なし、柿、キウイフルーツ、リンゴといった果樹栽培など、これまでこの地に根づいてきた豊かな風土は、そのまま南アルプス市を印象づけるもうひとつの顔となっています。

お知らせ

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https://sannichi.lekumo.biz/minamialps/

2022年12月

【季節の便り】

今年も南アルプス市“ふるさとメール”を
ご覧いただきありがとうございました

 早いもので、今年最後のふるさとメールになりました。
 2022年は皆さまにとってどのような一年でしたか。
 2023年が幸多き年となりますようにお祈り申し上げます。

 

イルミネーションinハッピーパーク

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 ハッピーパークの芝生広場では、高さ7mの大型ツリーや光のカーテン、ハート型のイルミネーションが冬の夜空を彩っています。この機会にご家族、友人、大切な方と一緒にお楽しみください。キッチンカーの出店もあります。

期 間]令和4年12月27日(火)まで
時 間]17:00~21:30
場 所]総合交流ターミナル ハッピーパーク(南アルプス市徳永410)
 木曜日はハッピーパークが定休日のためキッチンカーはお休みです。
 イルミネーションは期間中毎日点灯しています。

お問い合せ
南アルプス市観光推進課 TEL 055-282-7261

 

上野耕平サクソフォンコンサート

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 新春コンサートのご案内
 桃源文化会館でサクソフォンのコンサートが開催されます。新しい年の始まりに、至福の音色をお楽しみください。

日 時]令和4年1月21日(土) 開場13:30 開演14:00 
場 所]桃源文化会館 桃源ホール
入場料]一般 3,300円
 高校生以下 1,800円 
 (全席指定)
※未就学児入場不可

お問い合せ
桃源文化会館 TEL 055-284-3411

[南アルプス市役所 秘書課]
「広報 南アルプス」はこちらから

【連載 今、南アルプスが面白い】

桝形堤防史跡整備の歩み
その4~水の世紀を生きる道標~

 早朝、桝形堤防の石積がうっすらと白い霜で覆われ、八ヶ岳おろしと呼ばれる冷たい北風が吹きすさぶ季節がやってきました。その中でも一歩一歩、令和4年度の史跡整備工事が進んでいます。今月号は石積の修復を中心に史跡整備工事の最新情報をお届けします。


1.令和3年度実施設計
 令和3年度、11月号でご紹介した第3次調査を進めながら、これまでの調査結果をまとめ、具体的な整備を行う実施設計を策定しました。策定に際し、史跡保存整備委員会で協議を重ね、史跡めぐりツアーの参加者のアンケートを参考にしながらコンサルタント会社が提示する案を何度も修正し、最終的な設計を庁内の技師とともに完成させました。整備工事は令和4年度と令和5年度の2カ年計画で行われます。

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【写真】令和3年度史跡保存整備委員会


2.史跡整備工事
 完成した実施設計を基に、令和4年度分の工事入札の結果、青柳土木株式会社が落札し、令和4年6月、史跡整備工事が始まりました。令和4年度は主に石積の修復とその外側の造成、防草シートの敷設、フェンスの設置、木工沈床の展示などを施工しています。その中でも石積の堤防の修復は、史跡を保存し、後世へ伝える史跡整備の根幹です。

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【図】令和3年度実施設計策定時桝形堤防整備完成イメージ(実際の完成図とは異なります)


3.堤防石積の修復~事前準備~
 石積の修復を行う上で、以下の事前準備が必要でした。

(1)石材の確保
 欠損した石積の修復には数千個の石材が必要です。桝形堤防の石材は御勅使河原の石材が利用されたものですが、現在河原の石の採取は禁止され、販売もされていません。そこで史跡整備を実施する4年前、平成30年から実施した桝形堤防第3次調査から調査時に掘り出された石材を石積、石葺、グリ石、合石用として大きさごとに選別し保管することを始めました。

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【写真】発掘調査時石材の選別、保管

 しかしそれでもすべての石材が利用できるとは限らず、石材が不足していました。そんな時、令和2・3年度、韮崎市の釜無川右岸を守る御座田遺跡の石積堤防が圃場整備によって解体される計画が進められていました。事業主体者である韮崎市教育委員会をはじめ関係諸機関の協力を得て、堤防の石材の一部を桝形堤防の整備に利用できることとなりました。
 御勅使川と釜無川では石材の種類や大きさ、摩耗度など異なることもありますが、河川の石材がほとんど販売されていない状況では、その石材が使えるのは最善の方法であり、史跡保存整備委員会の了承もいただきました。釜無川の石積堤防の石材が、桝形堤防で活かされることになったのです。

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【写真】御座田遺跡石積堤防

(2)石材事前調査
 現在の桝形堤防は、明治39年あるいは明治40年の大水害によって流失後、改築されたものであることが調査の結果から考えられています。それぞれの積み方の特徴と石材について調査を実施しました。
 (1)明治40年前後改築箇所。現在の桝形堤防の大部分:面に対し控え(奥行き)が長い石材使用。落とし積み。
 (2)明治末~大正時代、徳島堰御勅使川暗渠改築時、積み直された石積:やや小ぶりで控えが短い石材使用。落とし積み。
 (3)大正時代?徳島堰御勅使川暗渠改築後に築堤された北東堤:面に対し控えが長い石材使用。落とし積み。
 (4)昭和40年代、釜無川右岸土地改良事業後に改築された集水桝の石積:一部布積み。

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【図】石積調査結果

(3)石積の事前調査
 明治時代から大正時代、南アルプス市に残された石積出四番・五番堤や将棋頭の六科字御勅使川通一番や同二番の設計書を調査した結果、石積は「玄翁叩摺合積」等の記述が見られました。桝形堤防の設計書ではありませんが、現地で見る石積の方法は石積出や桝形堤防、将棋頭でほぼ共通しており、同じ技法だと考えられます。

(4)石積・石葺の記録:史跡整備の石積修復は長年の間に失われた箇所や崩れた箇所、歪み、歪んだ箇所などがあります。それぞれの箇所で修復前の状況を写真と図面で記録しました。

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【写真】石積修復前状況 14区(南堤川裏側)

(5)石工の選定:桝形堤防の石積は手作業の伝統的な石積方法で積まれています。そのため、石積を施工する石工については、国および県指定の石垣や石積修復の経験を条件としました。最終的には、国指定史跡の香川県香川氏丸亀城や福島県白河市の小峰城、栃木県那須烏山市の烏山城などの城郭石垣の修復経験を持つ石工が6人、桝形堤防の修復を施工しました。


4.石積修復~施工~
(1)区域の設定:石積修復が必要な場所に1~18の番号を付与し、18箇所の区域を設定しました。

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【図】石積修復範囲・区域設定

(2) 石材の番付:石積修復を行う際、現状の位置から移動させる可能性がある石材に区域ごとに番号をつけていきます。1区なら「1ー1、1ー2・・・」とし、石材にテープで番号をつけていきます。その番号は写真と図面に記録します。

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【写真】番付作業

(3) 堤防の勾配、高さの設定:現存する石積の勾配や馬踏の高さを基に、修復する石積・石葺の勾配と高さを決定し、丁張(ちょうはり)を設定しました。

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【写真】丁張の設定と技師の段階確認

(4) 石材の選定と搬入:ストックしていた石材から、修復箇所に見合う石材を選定し、もっこを使って修復箇所の移動します。

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【写真】石材の移動

(5)石積・石葺:
 石材の形、大きさ、面や控え(奥行き)などに配慮しながら新たに石を積んでいきます。基本的には洪水による流失を防ぐため、石材の控えが長いものが選ばれます。石材は石積の勾配を合わせながら、二石を並べた時にその間にできる谷間に上から別の石を落として積まれます。いわゆる「落し積み」や「谷積み」と呼ばれる技法です。石材の長い控えを堤体内に向け、幅の狭い面を表になるように積むことで、しっかりと固定されます。石材と堤体の間には拳大のぐり石を入れ、石積の沈み込みを防ぐとともに石積を固定させます。石積の後、石と石の間に合石として小石が重点され、石積は完了となります。

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【写真】玄翁で叩き摺合わせ石材を積む

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【写真】グリ石の充填

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【写真】ドウツキによるグリ石の突き固め

(6)墨書
 新しく補った石材(以下新補石材)には令和4年度の修復工事で追加したこととどの川の石かを後世に伝えるため、その裏側に墨汁で年度と川のイニシャルを書いておきます。
 「R4M」・・・令和4年度御勅使川
 「R4K」・・・令和4年度釜無川

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【写真】新補石材に墨書する

(7)記録:完成後の状況を写真と平面図に記録します。


5.ともに創る
 南アルプス市における史跡整備基本計画では、整備工事の段階でも市民の人々と「ともに創る」整備を目指しています。その計画に基づき、石積修復時に補った石材には地元の白根源小学校4年生や整備状況を視察された方々にこれから史跡の価値を伝えていく証として個人の名前を墨書してもらいました。また、社会科見学で訪れた多くの小学生には同じ目的で大切な石積を陰で支えるグリ石に記名してもらいました。史跡が多くの人の手によって修復され、語り伝えられることを願って。

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【写真】白根源小4年生 石積体験授業

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【写真】小笠原小学校4年生記名グリ石

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【写真】徳島堰まるごとツアー参加者 史跡整備体験

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【写真】完成した石積修復 14区


 2022年ももう後2週間。本年もふるさとメール「今南アルプスが面白い」にお付き合いいただき、ありがとうございました。よい年をお迎えください。みな様来年もよろしくお願いいたします。

【南アルプス市教育委員会文化財課】

【季節の便り】

冬のフォトコンテストを開催

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 南アルプス市の“冬”にまつわる写真を募集します。
みなさんの南アルプス市の冬の思い出を共有しませんか。
プレゼントもご用意しておりますので、ぜひご応募ください。

期間]12月1日(木)~令和5年1月31日(火)
写真]令和2年12月以降に南アルプス市内で撮影された「冬」をテーマにした写真
応募](1)Instagramの南アルプス市公式アカウント(@minamialps_official)をフォロー
 (2)写真に「#南アルプス市は山梨です」のハッシュタグを付けて投稿
プレゼント]1,000~15,000円相当の品(抽選)

 詳しくは、こちら(南アルプス市ホームページ)をご覧ください。

 

ふるさと人物室 12回展示「童-わらべ-矢崎源九郎」

 矢崎源九郎(1921-1967)は、三恵村(現在の南アルプス市)に生まれ、ビルマ語を始め、英語、ドイツ語、イタリア語など多国の言語に精通し、東京帝国大学を卒業後、若くして東京教育大学(現在の筑波大学)の助教授に就任しました。また、戦後を生きる子どもたちの心身共に豊かな成長を願い、その糧となるようにアンデルセン童話など童話の翻訳にも努めました。
 アンデルセン童話、グリム童話を翻訳した言語学者・矢崎源九郎の功績を、ぜひご覧ください。

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会期]令和5年3月12日(日)まで
場所]櫛形生涯学習センター ふるさと人物室
  (南アルプス市小笠原1060-1)

 詳しくは、こちら(南アルプス市立図書館ホームページ)をご覧ください。

お問い合せ
南アルプス市立図書館 TEL055-280-3300

[南アルプス市役所 秘書課]
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