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 山梨県の西側、南アルプス山麓に位置する八田村、白根町、芦安村、若草町、櫛形町、甲西町の4町2村が、2003(平成15)年4月1日に合併して南アルプス市となりました。市の名前の由来となった南アルプスは、日本第2位の高峰である北岳をはじめ、間ノ岳、農鳥岳、仙丈ケ岳、鳳凰三山、甲斐駒ケ岳など3000メートル級の山々が連ります。そのふもとをながれる御勅使川、滝沢川、坪川の3つの水系沿いに市街地が広がっています。サクランボ、桃、スモモ、ぶどう、なし、柿、キウイフルーツ、リンゴといった果樹栽培など、これまでこの地に根づいてきた豊かな風土は、そのまま南アルプス市を印象づけるもうひとつの顔となっています。

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2010年9月

【季節の便り】

暑さ寒さも彼岸まで! 早く涼しくなってほしいものです

 もうすぐ秋の彼岸ですね。彼岸と言うと真っ先に思いつくことは、今年の場合は「暑さ寒さも彼岸まで」という言葉ではないでしょうか?

 春分や秋分は二十四節気のひとつで、太陽が真東から昇って真西に沈み、昼と夜の長さがほぼ同じになります。秋の場合は、この日を境に徐々に日が短くなって、残暑が和らぎ、段々秋めいた気候に変わっていくと言われています。確かに朝晩は少し涼しくなった気はしますが、まだまだ日中の暑さはつらいですね。

 市内の小学生もこの暑さのなか、運動会の練習に励んでいます。父母からも今年の異常とも言える暑さ対策のため、運動会の延期を求める声もあるようですが、先生たちも子どもたちに水分補給を徹底させるなど、熱中症対策に懸命に取り組んでいます。

 さて、暑い暑いとばかり言っていると子どもたちに申し訳ありませんので、少しですが、秋の話題をお届けします。

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 棚田で有名な野之瀬地区では、すでに稲刈りも終わり、今年も豊作だったようです。ブランド米としては、武川米や梨北米のように知名度はありませんが、味は一歩も引けをとらないのがこの地域の自慢です。ただ、縁故米としてほとんどの家が、親戚や知人に分けてしまうため、なかなか一般には流通しないのが、この地域の奥ゆかしいところかもしれません。

 そして、いよいよ秋のイベント便りが届きはじめましたのでご紹介します。

 

[南アルプス市 秘書課]

イベント情報
【第3回南アルプス市民音楽祭】

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[開催日]…10月9日(土)
[開 場]…午前11時15分
[開 演]…午前11時45分
[場 所]…桃源文化会館 桃源ホール
[入場料]…無料
[内 容]…太鼓、合唱、交響楽、合唱・交響楽合同、吹奏楽
[お問合せ]…桃源文化会館(TEL:055-284-3411)

 

イベント情報
【2010 ありがとう! 心あったか祭り】

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[開催日]…11月3日(火・祝)
[時 間]…午前8時30分~午後2時
[場 所]…桃源文化会館
[内 容]…桃っ子祭り(白根地区育成会の子どもたちによる舞台発表)、心あったか祭り(各種団体による催し物)、姉妹都市「北海道・津別町」の物産展など
[お問合せ]…ありがとう!心あったか祭り実行委員会(白根窓口サービスセンター TEL:055-283-3000)

 

イベント情報
【第8回南アルプス芦安紅葉まつり】

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[開催日]…11月7日(日)
[時 間]…午前9時30分~午後2時
[場 所]…芦安小学校グラウンド
[内 容]…手打ちそば、各種特産品の販売、伝統工芸体験、ゲームコーナー、フォークダンス、音楽、大道芸、お楽しみ抽選会など
[お問合せ]…南アルプス芦安紅葉まつり実行委員会(芦安窓口サービスセンター TEL:055-288-2112)

【連載 今、南アルプスが面白い】

御勅使川扇状地を潤す徳島堰

 では、先週の謎かけから。「原七郷で作られた柿」と掛けて「国指定重要文化財、江戸時代の古民家、安藤家住宅」と解きます。ちょっと難関かもしれませんのでもう一つヒントを。安藤家住宅を「ガソリンスタンド」と読み替えても結構です。

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【写真】上まち堰(駒場)

 さて、先月お伝えした畑作と行商が中心の原七郷とは対照的に、御勅使川扇状地扇頂部に位置する築山村・有野村・飯野村では、御勅使川の水を利用して古くから水田が営まれてきました。これらの三ヶ村は、御勅使川駒場から取水し、上まち堰(徳島堰開削以後は飯野新田も利用。4ヶ村堰と呼ばれる。)を通して水を分配し、水田稲作を行ってきたのです。江戸時代の寛文年間、扇頂部の水田の範囲をさらに拡大することになったのが徳島堰です。

 徳島堰は、釜無川の上円井(韮崎市)から取水し、曲輪田大輪沢(南アルプス市)までの約17kmに渡る灌漑(かんがい)用水路です。寛文5年(1665)、江戸深川の町人徳島兵左衛門が工事に着手し、寛文7年には曲輪田大輪沢まで通水したともいわれています。兵左衛門には、水代として1反につき金1~2分を徴収するとともに、新田にかかる年貢の1割が支払われることが認められていました。しかし、同じ年に起きた2度の大雨のため堰の大部分が埋没したといわれます。これを機に兵左衛門は事業を断念し、甲府藩からこれまでの事業費4165両3分を受け取って堰を藩へ譲渡し、江戸へ帰ってしまいました。事業断念の理由は、資金不足(『徳島堰由来書』1807)や難所を掘り通す工法が尽きたから(『徳島堰縁起抄』1778)などといわれる一方で、甲府藩がほぼ完成した堰を取り上げ、民間商業資本による利益を排除し、新田開発による権利を独占したのではないかとの意見もあります。事業を引き継いだ甲府城代の戸田周防守は、家臣の津田伝右衛門と地元有野の矢崎又衛門に堰の改修を命じました。矢崎又衛門は心血を注いでこの復旧事業に取り組み、寛文10年に工事が完了、翌11年には「徳島堰」と命名されました。

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【写真・左】了円寺七面堂(飯野新田)…徳島兵左衛門が堰の完成を祈願して建立した寺院。徳島夫妻の墓がある
【写真・右】矢崎家住宅(有野)…矢崎又衛門ゆかりの古民家


 この徳島堰の開削によって、扇頂部の村々に新たに水田や畑が作られ、六科村、野牛島村、有野村、百々村、飯野村などの石高が増加します。また、飯野新田や曲輪田新田、六科新田など新たに集落も形成されました。原七郷には水田を営むまでの十分な水が供給できませんでしたが、その中で在家塚は御勅使川の古い流路跡の地形を利用して通水に成功し、一部で水田が営まれます。徳島堰とは遠く離れた上流の芦安の芦倉村・安通村には徳島堰付新田検地の水帳が残されており、両村の人々が徳島堰に灌漑された新田を耕していたことがわかります。その他の地域でも、徳島堰の水は村々の溜池に通水され、貴重な生活用水として利用されました。さらに、水路から地下へ浸み込んだ水は伏流水となり、御勅使川扇状地扇端部の村々の井戸を涵養(かんよう)する貴重な水源にもなったのです。

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【写真・左】昭和30年代の徳島堰(有野)
【写真・右】現在の徳島堰


 このように、直接的・間接的に扇状地に多大な恩恵をもたらした徳島堰も、基本はしがらみや石で一部護岸されただけの素掘りの水路で、水が浸透・漏水しやすい欠点があり、扇状地の水不足を根本から解消するには至りませんでした。

 日照りによって起こる深刻な水不足は、扇状地に生きるどの地域の人々にとっても死活問題で、常にその危険と隣り合わせだったと言えるでしょう。次号では扇状地で行われてきた雨乞いの信仰を取り上げます。

 今回も最後に謎かけをひとつ。
「開削されたばかりの徳島堰の水」と掛けて「お神輿に乗った神様」と解く。その心は? ヒントは本文中に。答えはまた次回。

 先月の答えはどちらも「柿(火気)」が「現金(現金)」となります。

 

[南アルプス市教育委員会文化財課]

【季節の便り】

日本に1台しかない「免震体験車」が来たー!

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 9月1日は「防災の日」です。南アルプス市では、8月29日の日曜日に、市内の各自治会で一斉に防災訓練を行いました。

 特に白根地区の「在家塚」では、東京都内に本社のあるTHK株式会社から、日本に1台しかない「免震体験車」をお借りしました。防災訓練の際によく使われる「起震車」は、大規模地震での室内の揺れ具合を体験するのに対し、この「免震体験車」は、耐震システムを施してある住宅が、どれぐらいの揺れに耐えられるかを体感していただく車です。この「免震体験車」に興味のある方は、次のアドレス(http://www.menshin.biz/caravan/index.html)にアクセスしていただければ、詳細が分かります。

 在家塚の防災訓練には約400人の住民が参加し、多くの人がこの「免震体験車」で、最近の住宅に装備された免震技術のすばらしさを体感しました。ちなみに、築20年の2階建て住宅を免震構造に改築する場合の費用を尋ねたところ、設計や建設地の地盤によっても異なりますが、おおむね1坪あたり20~27万円程度かかるそうです。

 東海地震などの大災害の発生も懸念されています。「備えあれば憂いなし」という諺(ことわざ)もあります。保険などは、生き残った後に「かけていて良かった」と思うものです。まずは、自分の生命財産を守るために何が必要かを、家族みんなで話し合ってみてください。
 

[南アルプス市 秘書課]