2月7日、2022年シーズンの仕事始めです。ことしは気温こそ上がりませんでしたが、晴れて風もなく剪定日和となりました。剪定作業は総勢44人が参加しました。朝から富士山もくっきりと仰ぎ見ることができました。周辺の畑からは剪定枝を燃やす煙があちこちで立ち昇っていました。
ことしもコロナ禍での作業となり、マスク着用です。まずメルロー、シャルドネの粗剪定を行い、中村一政農場長(山梨放送相談役、日本ネットワークサービス会長)からのレクチャーを受けて、メルロー畑で短梢剪定の作業に入りました。
朝、最初の休憩時間には豚汁が振舞われました。
続いて、シャルドネ畑です。こちらは長梢剪定です。剪定を終えた枝にはトップジンMを塗布しました。
今年は作業の様子を4Kで撮影するとのことです。
残るシャルドネの1区画を除き、予定通りに正午に剪定枝集めまで終わりました。
2022年02月07日|個別ページ
4日は、年内最後の作業として落ち葉かきと肥料散布を行いました。
筆者は欠席でしたので、写真は山梨文化会館秘書室の撮影です。
側溝や畑にたまった落ち葉は15袋分と大量にあり、回収するのにひと苦労でした。
肥料は27袋分散布しました。
作業がスムーズに進んだため1時間かからず終了しました。
2021年12月04日|個別ページ
12月3日、山日YBSグループの野口英一代表と山梨放送の中村一政相談役(日本ネットワークサービス会長)が、樽熟成中の2020年双葉メルローのサンプルをテイスティングしました。20年は、夏の長雨、日照不足、梅雨明けした8月は一転して記録的な猛暑と前年以上に極端なシーズンとなりました。(収穫は9月5日)。
テイスティングコメントをまとめると、ベリー系の果実やツゲ、ハーブの香りが感じられ、バニラなどの樽香と調和しています。口当たりはまろやかで、果実味は柔らかく、酸で骨格をつくり、適度できめ細かいタンニンが味わいを引き締めています。ミディアムボディ。
日本ソムリエ協会認定ソムリエ・ドヌール(名誉ソムリエ)の野口代表は「外観の色の濃さはそれほどでもないが、しっかりと仕上がっている。樹齢を重ね酒質が安定してきた。メルローの品種香も感じ取れ、全体的には華やかな印象。カジュアルなシーンでも楽しめる」と話しました。料理としては、鶏肉などのあっさりした肉料理全般に合います。すき焼きやしゃぶしゃぶ、肉じゃが、焼き鳥(たれ)などの和食とも合わせやすいです。
仕込みの担当は、マンズワイン勝沼ワイナリー製造部長の宇佐美孝さん。テクニカルシートは下記の通りです。
醸し期間11日間。発酵温度20~28度。樽熟成期間14カ月。新樽比率50%。
<サンプル分析値>
アルコール12.8%
pH 3.53
総酸 5.50g/L(酒石酸換算)
2021年12月03日|個別ページ
9月11日、今シーズン最後の全体作業でした。「レインカット」のビニール屋根と防鳥ネットの片付け作業です。筆者は参加できなかったので、秘書室よりテキストと写真を提供していただきました。
この日は午前7時に集合しました。早朝に雨が降りビニールが濡れていたため、3班に分かれて作業を分担する予定を変更。最初に全員でシャルドネの防鳥ネットの片付けをしました。ビニールは吊るして雨水を落として乾かしました。作業後半にはビニールが乾いたので、順次たたんで収納しました。全てスムーズに進んだため予定終了時間(午前11時半)より1時間早く終了しました。
2021年09月25日|個別ページ
9月5日、メルローの収穫を迎えました。当初4日が候補日でしたが、強い雨が降るとのことでスライドとなりました。収穫日は昨年と同じ、収量は1200キロ(昨年比510キロ増)でした。今季は8月上旬までは比較的順調でしたが、中旬以降、停滞前線による夏の長雨、日照不足が続きました。ただ、防除が徹底され、病果は最小限に抑えられたように思います。8月12日から9月5日までの甲府の日照時間は平年比55%で、ぜいたくを言えば着色がもう少しほしかったです。収穫前日の大雨も悔やまれます。果粒は水分を含んでか、若干例年よりも大きく感じました。
仕込み時の分析値は下記の通りです。
【メルロー】
比重 1.075
糖度 17.75%
pH 3.65
総酸 6.50g/l
この日は午前5時半に集合、総勢50人が参加しました。まず防鳥ネット下のバインド線を外し、収穫を始めました。今年もマンズワインの新型コロナウィルス対策で、工場内に部外者は入れず、農場で収穫のみの作業でした。また、小動物等による食害が所々に見られました。
今年は9月1日に行った最終サンプリング時に比べ総酸は、ほぼ想定通りでしたが、糖度が下がってしまいました。委託醸造しているマンズワインによると、収穫時の糖度の下振れについて確定的な要因は分かっておらず、最終サンプリング時から収穫時までの天候不順、サンプリング、分析方法など複合的な要因が推測されるとのことです。今年はマンズワインでも同社用の甲州、マスカット・ベーリーAで同じ傾向が見られるといいます。今年は、このままでは2021年産メルローは糖度が18%に届かず「GI山梨」の審査を受けることができないはずでした。しかし、14日になって山梨県ワイン酒造組合、GI山梨管理委員会の共同名で、8月のお盆時期を中心とした天候不良により審査基準の糖度を1%引き下げるとの発表がありました。これにより、メルローはGI山梨の審査を受けことが可能となりました。胸をなでおろしましたが、それにしても、2021年は厳しいビンテージとあらためて突き付けられました。
2021年09月14日|個別ページ
8月26日、スパークリングワイン用としては初めてのシャルドネの収穫でした。当初は19日もしくは21日が候補日でしたが、17日にサンプリングをした結果、長雨の影響を受けてブドウの糖度が下がっていることが判明。1週間ほどブドウの成熟を待つこととなりました。収量は約2500キロでした。今年は8月上旬までは順調でしたが、その後は停滞前線による長雨が2週間ほど続きました。
仕込み時の分析値は下記の通りです。
比重 1.071
糖度 16.67%
pH 3.42
総酸 7.95g/l
例年よりも糖度が低めですが、スパークリングワイン用として収穫を早め、収量制限も行わなかったことが影響しているとみられます。酸は例年に比べて1.5~2ほど高い状態となりました。
作業は平日との出社前、5時から2時間の限られた中での収穫となりました。
2021年08月26日|個別ページ
停滞前線による長雨と低温で、農場全体にべと病が発生しました。収穫間近で薬剤による防除ができないため、平日の8月19日午前5時半から急きょ、べと病を取り除く作業となりました。筆者が参加できず、写真撮影とリポートは秘書室からです。
消毒後に伸びた部分の刈り払いと、ベト病の菌のついた葉の除去を行いました。切り落とした枝と葉は密封し農場外に持ち出しました。シャルドネは特にベト病の被害が大きかったです。全体作業は7時すぎに終えました。
2021年08月23日|個別ページ
7月31日は、収穫前の作業の山場、レインカットのビニール張りでした。山梨県内はこの日、各地で真夏日(最高気温30度以上)となり、甲府の最高気温は33・8度でした。朝は曇り空でしたが、だんだん気温が上がりました。ことしは総勢約40人体制でした。
午前6時に集合。作業は3班に分かれ、メルローからシャルドネへ5列刻みで順番に取り付けていきました。メルロー15列、シャルドネ48列。垣根の屋根にレインカットのビニールを張り、両サイドをパッカーで装着して固定していきました。
2021年07月31日|個別ページ
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