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圃場データ

標高
350メートル
栽培
ヴィニュロンズクラブ
栽培品種 メルロー(約900本)
栽培面積
17アール
台木
5BB、3309、101-14
植樹
2008年3月22日
栽培品種 シャルドネ(約900本)
栽培面積
20アール
台木
101-14
クローン
95番、96番、277番
植樹
2012年6月16日
栽培品種  シャルドネ(約490本)
栽培面積
17アール
台木
101-14
植樹
2013年3月31日

ブログ担当 プロフィール

古畑昌利
山日YBSグループ勤務。日本ソムリエ協会認定ワインエキスパート・エクセレンス、SAKE DIPLOMA。米国ワインエデュケーター協会認定ワインスペシャリスト(CSW)

ブドウ畑ができるまで(1)

 「最良のワインは畑で造られる」と言われますが、今回はその畑ができるまでを2回に分けて紹介します。

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2008年1月中旬の山日YBS双葉農場の一角です。冬枯れの景色の中、更地が広がっています。

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2月15日、ブドウ栽培用の資材設置工事が始まりました。ここでは本格的なワイン造りを目指し、欧州の産地では主流の垣根造りを試み、雨の多い日本の風土にも配慮して木の上に雨よけをつけたマンズ・レインカット方式(※)を採用しています。

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2月下旬には耕うんなど土づくりを行いました。土壌はテロワール(土地固有の個性)を構成する重要な要素です。メルローを主要品種とするフランス・ボルドーのポムロール地区の土質は粘土質で知られています。双葉農場の土も水分を含むと、靴の裏にべったりと張り付き、かなりの粘土質のように感じます。期待度が高まります。

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3月18日、ブドウ苗木を植えるための900個の穴あけ作業です。マンズワインの中山さんから植え付けの指導がありました。苗木の根を四方に伸ばすのはポイントの一つとのことです。さて、いよいよ植樹を待つばかりとなりました。


※マンズ・レインカット方式 マンズワインが考案した垣根栽培の方式。専用の支柱を使い、傘のように全体にビニールの覆いをかける。ブドウが雨に濡れて病気を発生するのを防ぐなどの利点がある。

2008年04月16日|個別ページ

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一滴(ひとしずく)への夢

080409_4 「山日YBS双葉農場ヴィンヤード便り」の記念すべき1回目の配信。取材を通してワイン業界に接してはいたが、まさか自分が生産者側の立場になるとは! 既に3月22日の植樹、29日の畝(うね)づくりとマルチ敷きの2回の作業を終え、筋肉痛の余韻さめやらぬ中、ブログを担当することになった。重労働にもかかわらず、ブドウの木の生育が待ち遠しく感じる不思議さ。これもワインの魅力なのか。まずは計画概要を紹介しよう。

 標高350メートルの小高い丘にあるヴィンヤードは、日当たりのいい南向き斜面。見晴らしも良く、眼下に甲府盆地が広がり、富士山や南アルプスを眺望できる。ブドウの栽培面積は17アール。欧州系の赤ワイン用高級品種メルロー(※)を約900本植え付け、2011年秋に初収穫、13年に1000本のワインを造る計画。栽培にあたっては、日本のワイン業界をリードするマンズワイン株式会社勝沼ワイナリーの武井千周さんと、同小諸ワイナリーの中山正男さんから指導を仰ぎ、醸造も同社に委託する。万全のバックアップ態勢に期待が膨らむが、ワインはブドウがすべて。まずはわれわれが、いいブドウを育てなければいけない。

 栽培スタッフは、野口英一グループ代表をはじめ、ブドウを育てるために新たに立ち上げた同好会のメンバー総勢24人。フランス語でブドウを育てワインを造る人を意味する「ヴィニュロン」にあやかって、同好会はヴィニュロンズクラブと名付けた。素人集団ではあるが、公務同様(またはそれ以上?)に身を砕き、丹誠込めてブドウを育てていきたいと思っている。一滴(ひとしずく)への夢を求めて。

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※メルロー フランス原産の品種。同じくフランス原産のカベルネ・ソーヴィニヨン同様、世界中で広く栽培されている。ボルドーでは、サンテミリオンやポムロールでの主要品種として知られる。収穫期はカベルネよりも早い。

2008年04月09日|個別ページ

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