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南アルプス市は、山梨日日新聞社とタイアップして「南アルプス市ふるさとメール」を発信しています。ふるさとの最新情報や観光情報、山梨日日新聞に掲載された市に関係する記事などをサイトに掲載し、さらに会員登録者にはダイジェスト版メールもお届けします。お楽しみください!

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プロフィール

 山梨県の西側、南アルプス山麓に位置する八田村、白根町、芦安村、若草町、櫛形町、甲西町の4町2村が、2003(平成15)年4月1日に合併して南アルプス市となりました。市の名前の由来となった南アルプスは、日本第2位の高峰である北岳をはじめ、間ノ岳、農鳥岳、仙丈ケ岳、鳳凰三山、甲斐駒ケ岳など3000メートル級の山々が連ります。そのふもとをながれる御勅使川、滝沢川、坪川の3つの水系沿いに市街地が広がっています。サクランボ、桃、スモモ、ぶどう、なし、柿、キウイフルーツ、リンゴといった果樹栽培など、これまでこの地に根づいてきた豊かな風土は、そのまま南アルプス市を印象づけるもうひとつの顔となっています。

お知らせ

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2021年2月

【市役所便り・イベント情報】

遺族会代表者ら 南アルプス市戦没者を追悼

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 南アルプス市は27日、櫛形生涯学習センターで、市戦没者慰霊祭を開いた。
 市関係者や遺族会代表者ら約60人が出席し、国歌清聴に続いて全員で黙とう。太平洋戦争などで亡くなった市出身者1981柱(戦没者1906柱、開拓団75柱)の霊を慰めた。
 祭主の金丸一元市長が「戦争の悲惨さを風化させることなく、戦災を通じて学んだ教訓を次の世代に伝える重い責任を自覚する必要がある」などと祭文を読み上げた。金丸市長や遺族の代表者らが祭壇に献花。献茶や献吟・献舞も行った。

(写真)祭壇に献花する出席者=南アルプス・櫛形生涯学習センター

【山梨日日新聞 2月28日掲載】

【山梨県内のニュース】

GoToイート販売延長 5月末まで、利用は6月末

 県は24日、新型コロナウイルスで打撃を受けた飲食業界を国が支援する「Go To イート」について、3月末としていたプレミアム付き食事券の販売を5月末まで延長すると明らかにした。利用期間は変更せず、6月末まで。
 県産業政策課によると、農林水産省から販売期間を延長するかどうか判断するよう求められ、飲食業界を支援するため延長を決めた。
 県内で食事券を販売しているのは72施設。利用できるのは感染防止対策を講じた「やまなしグリーン・ゾーン認証」を受けている飲食店や宿泊施設など1804店舗となっている。
 食事券は8千円の購入額に25%上乗せした1万円分(千円券10枚)を1セットとし、35億円分の35万セットを用意。現在、約23万セットを販売している。
 長崎幸太郎知事は24日の記者会見で「店の感染防止策を守りながら積極的に利用してほしい」と呼び掛けた。

【山梨日日新聞 2月25日掲載】

【山梨県内のニュース】

「のろし花火」有終 3日間、8市町リレー

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 「信玄公生誕500年記念花火リレー~復活ののろし花火」(同実行委員会主催)が19~21日、甲府や韮崎など8市町で打ち上げられた。最終日は北杜市の冬の夜空を花火が彩った。
 花火の打ち上げは11月3日の信玄生誕500年の節目を祝うとともに、新型コロナウイルス感染症の収束後に向けた観光振興の契機にしようと企画。19日は韮崎、笛吹、市川三郷、20日は甲府、甲斐、大月、都留を会場に開かれた。
 最終日の21日は北杜市大泉町西井出の県立まきば公園で打ち上げられた。午後7時から約5分間、冬の夜空に大輪が咲いた。
 山梨放送は花火の打ち上げの様子とともに、信玄と打ち上げ会場との関係や信玄の功績、過去の信玄公祭りの映像などを織り交ぜた特別番組を制作。3月19日午後7時から放映する。

(写真)夜空を彩る花火=北杜・県立まきば公園

【山梨日日新聞 2月22日掲載】

【山梨県内のニュース】

須走道路・御殿場バイパス開通へ

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 国土交通省と中日本高速道路は19日、静岡県小山町須走-御殿場市中畑間(全長5・2キロ)を結ぶ「須走道路・御殿場バイパス」について、4月10日に供用を開始すると発表した。新東名高速道路の新御殿場インターチェンジ(IC)-御殿場ジャンクション(JCT)も同日開通する。山梨県内の中央自動車道・東富士五湖道路が須走道路・御殿場バイパスを経由して新東名高速に接続し、山梨-静岡間の移動時間が短縮される。
 国交省沼津河川国道事務所などによると、須走道路は須走口南IC-水土野IC間の2・7キロ、御殿場バイパスは水土野IC-ぐみ沢IC間の2・5キロが開通する。御殿場バイパスの仁杉JCTから新東名高速の新御殿場ICに接続する。
 山梨県内の東富士五湖道路と新東名高速が高速道路網で接続し、富士吉田市役所から静岡県沼津市役所までは10分短縮の1時間4分、神奈川県箱根町役場までは5分短縮の1時間14分となる。
 国道138号は現在、静岡県小山町や御殿場市内で休日などを中心に交通渋滞が発生。須走道路・御殿場バイパスの整備で、渋滞緩和や観光周遊などの効果が期待される。中央道が通行止めになった場合、東名高速を経由して東京方面に向かうこともできる。
 長崎幸太郎知事は19日、「開通効果を最大限享受できるよう静岡県との連携を一層強化し、引き続きさまざまな施策を推進する」とのコメントを出した。

【山梨日日新聞 2月20日掲載】

【市役所便り・イベント情報】

南アルプス市、18歳以下の入院食事代助成

 南アルプス市は2021年度、18歳以下の子どもと一人親家庭の親を対象に入院時の食事代を助成し、子育て世帯の負担軽減を図る。
 市によると、市内の18歳以下の子どもの医療費は「ひとり親家庭医療費助成金制度」「重度心身障害者医療費助成制度」「子ども医療費助成金制度」を通じて、入院費などすべて窓口無料としてきた。しかし入院時の食事代は無料の対象とならず、現状では所得などに応じて1食当たり460~100円の自己負担となっている。
 21年度からは、18歳以下の子どもを対象に食事代を全額助成。一人親の家庭については、子どもだけでなく、親も対象とする。退院時に一度、食事代を支払ってもらい、後日、市に助成の申請書を提出する。
 新年度の当初予算案に関連費用約380万円を盛り込んでいる。市の担当者は「子育て世帯の負担軽減を図る。入院の必要がある際に経済的な不安の解消につなげたい」と話している。

【山梨日日新聞 2月20日掲載】

【ふるさとニュース】

「花曇」俳句大会作品募集 5月、南アルプス市で開催

 南アルプス市出身の俳人福田甲子雄さん(1927~2005年)をしのぶ、第11回「花曇」ふるさと俳句大会(同実行委主催)が5月16日午後2時から、同市飯野の桃源文化会館で開かれる。3月20日まで作品を募集している。
 募集作品は当季雑詠2句。同実行委が選句し、入賞句を決める。大会では、入賞句を発表し、受賞者を表彰するほか、県立文学館館長で歌人の三枝☆(日の下に却の去が工)之さんと俳人の宇多喜代子さんが対談。「短歌のこと 俳句のこと」と題して語り合う。
 会費は2千円。投句用紙に必要事項を明記し、現金書留で郵便番号400-0222、南アルプス市飯野3448、花曇ふるさと俳句大会事務局宛てに送付する。会費は郵便小為替でも受け付ける。
 大会は俳人飯田蛇笏、龍太さんに師事し、山梨の風土に根付いた作品を数多く残した福田さんの業績をたたえ、11年から開いている。昨年は新型コロナウイルス感染拡大のためイベントを中止し、投句作品を作品集にまとめた。

【山梨日日新聞 2月18日掲載】

【市役所便り・イベント情報】

ワクチン接種、対策部を設置

 南アルプス市は16日、新型コロナウイルスワクチンの接種を円滑に行うため、新型コロナウイルスの市対策本部内にワクチン接種対策部を設置した。
 市対策本部は、金丸一元市長や部長級以上の市職員らで構成。ワクチン接種対策部は市内の医療機関や職員の間で情報共有し連携する。11人体制でワクチン接種や交通、財政、救急などの部門で担当課の課長がリーダーを務め、坡場徹保健福祉部長が責任者を務める。「地域医療支援コーディネーター」も置き、病院や医師との調整や接種体制の調整などを担当する。
 市役所で辞令式が行われ、金丸市長が職員に辞令を渡し「ウイルスに対してワクチンの効果は高いと期待できる。できるだけ早く、市民に接種してもらうことが我々の使命だ」と話した。

【山梨日日新聞 2月17日掲載】

【季節の便り】

安藤家住宅ひなまつり

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 国重要文化財の旧家にて、江戸から昭和までの200体以上の雛人形を展示します。主に明治期に製作され、人々に親しまれた山梨独自の雛人形“横沢びな”も登場。安藤家住宅ならではの雰囲気を是非お楽しみください。

期 間]4月12日(月)まで
※ 火曜休館(2月23日は祝日開館し、翌24日を休館します)
時 間]9:00~16:30(入館は16:00まで)
場 所]重要文化財安藤家住宅(南アルプス市西南湖4302)
入館料]大人300円 小中高生100円
※入館に際しては、マスク着用等の感染症対策にご協力をお願いします。

お問い合せ
南アルプス市文化財課 TEL 055-282-7269
安藤家住宅 TEL 055-284-4448

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マンホールカード配布しています

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 マンホールカードとは、下水道を少しでも身近に感じていただけるよう、各地方公共団体が作成・発行している「カード型パンフレット」です。全国各地で無料配布されており、南アルプス市も仲間入りをしました。
 市では「市のシンボル」である、木のモモ、花のアヤメ、鳥のライチョウ、山の北岳を描いたマンホールカードを作成し、配布しています。

配布時間]8:30~17:00(入館は16:30まで)
配布場所]道の駅しらね(南アルプス市在家塚595番地1)
配布方法]1人1枚

お問い合せ
南アルプス市企業局下水道課 TEL 055‐282‐6409

[南アルプス市役所 秘書課]
「広報 南アルプス」はこちらから

【連載 今、南アルプスが面白い】

南アルプス市の道祖神さん

はじめに

 早いもので令和3年も一月半が過ぎ、暦の上では春を迎えています。今年は節分の日にちが1日早まるというこれまでにない経験をしましたが、コロナ禍の影響で寺院などでの豆まきのイベントもほとんどが中止だったようです。実はちょうど一月前の小正月の日も、いつもと違う過ごし方をした方も多かったのではないでしょうか。
 例年1月14日には、南アルプス市内各地で伝統の小正月行事が行われ、道祖神場にはさまざまな美しいお飾りが登場し、どんど焼きが行われています。しかし、今年はコロナ感染拡大の対策としてどんど焼きを中止にしたり、飾り付けを簡素化する場所も多くあったとお聞きします。

 道祖神は村外から侵入する悪霊や悪病を防ぎとめる力があると言われる「塞(さい)の神」で、村人の幸せを守る神様です。本来であれば、このような情勢の時こそ、むしろ道祖神さんのお祭りをするべきだったと言えます。
 実は、山梨県は群馬県や長野県とともに道祖神信仰が盛んな地域といえます。特に山梨では小正月の行事に絡めることが多いのが特徴で、先述したようにご神木に様々なお飾りを施したり、どんど焼きのオコヤが建てられたりします。これら小正月行事については過去の記事(平成29年1月15日号)でもご紹介をしているので併せてお読みください。

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【写真】小正月の様子

 実は隣の地区の道祖神のことってあまり知らなかったり、道祖神場は知っているものの、いくつも石造物がまとめてあってどれが道祖神さんかわからないままどんど焼きだけ参加しているという方も少なくないようです。今回は、そもそも市内の道祖神さんについて、どのようなものが、どのくらいあるのかなどを探っていきたいと思います。


道祖神さんって市内にはそんなにないでしょ?

 文化財課で取り組んでいる「ふるさと〇〇博物館」のプロジェクトでは、道すがら出会える何気ないものを記録しています。石造物もたくさんあってその地区の特徴を見出すことができますが、どの地区でも必ず出会えるのが「道祖神」さんと言えます。今回知りうる限りほぼ全ての道祖神さんをマップに配置することができ、その数はなんと195地点!にのぼりました(まだ確認できておらず落とし込めていないものもあります)。

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【写真】〇博アーカイブで道祖神だけを表示した画面

 まだ、全体を把握することで精いっぱいでしたので、歴史的な背景などを掘り下げることはできていませんが、分布と石造物の形態は把握できていますので、それらを整理してみたいと思います。
 南アルプス市で道祖神さんというと、どんど焼きやお飾りなど、小正月の道祖神祭りを思い起こす方が多いと思います。厄除けや無病息災、子授け、五穀豊穣など、村人の様々な願いが込められています。
 道祖神は道端にあって、道を行き交う人々を見守る神様と考えられることが多いですが、道と道が交わる辻にあったり、それが集落の境界や入り口であることから、疫病神、厄神、悪霊などが外部から集落に侵入してこないように、塞(ふさ)いで村人を守っていただくという願いも込められています。
 飯野地区などでは、夏に道祖神場にチョウマタギを飾って、夏の道祖神祭りが行われています。これも、元々は夏場に流行する疫病が集落に入ってくるのを防ぐという願いが込められた風習と考えられています。
 また近世には、感染症である天然痘を防ぐ目的で疱瘡神(ほうそうがみ)が祀られることもあり、上今井地区のように道祖神場に一緒に祀られる場合もあります。
 これらのように道祖神は各集落(かつての小路ごとの場合が多い)ごとに祀られているため、市内各地でこれほど多く存在するのです。


形態による道祖神さんあれこれ

 道祖神のご神体は石造物が多く、山梨県では球体の石(「丸石」)を祀ることが多いのが特徴です。南アルプス市内では、「丸石」よりも「自然石」を用いたものが多く、形態などからの種別を分類していくと以下の通りです。通常は「自然石」か「丸石」か「文字碑」かの3種程度に分類されるのですが、市内の形態的特徴からさらに細かく分類してみました。また、形態とは別に道祖神さんとして扱われているほかの神様も判別できるようにしています。
内訳は以下の通りです。

自然石:93基
石祠:48基
丸石風の自然石:23
小さな丸石風自然石を複数:9
丸石(正円の球体):7
双体像:5
八衢神・衢神:4
塞神:2(3)
猿田彦:2
文字碑:1
男根形:1

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【写真】南アルプス市道祖神分布地図

 種類ごとの内訳は上記のとおりですが、市内の実態に合わせて少し細かめに分類していますので、いくつか注意点があります。圧倒的に多いのが「自然石」となりますが、この中にはいびつな形をした自然石と、細長い楕円形の自然石などがあり、文字が刻まれていても、石全体に人工的な加工がなければ「文字碑」とはせずに「自然石」に分類しています。文字碑としたのは明らかに板状に加工してあった落合地区の八王子社の中に祀られている道祖神さんだけです。ただ、加工されていない自然石でも正円の球体に近いものは、いわゆる「丸石」として祀られているものとみられることから「丸石風の自然石」としています。これはむしろ「丸石」にまとめても良いかもしれません。現状では「丸石」としたものは完全な正円形に加工されたもののみとしています。これらを合わせると「丸石」グループは合計39基となります。
 また、形態ではなく、表記から分けたものが猿田彦や八衢神、塞神などですが、これらは地域では道祖神として認識され祀られていますのでここで一緒に扱っています。


種類ごと地域ごとに特徴が見えてくる

 まず、全体を俯瞰してみましょう。市内全体、集落があるところには道祖神さんがあることがよくわかります。この図は現在確認できたもののみが配置されていますので、過去の記録でにはあるもののまだ確認できていないものがまだございます(皆ざまからの情報をお待ちしています)。ただ現状でも十分に道祖神さんの位置と特徴がわかります。
 市内の各築の中でもさらに「小路」ごとに設置されているのが通常です。しかし、道の拡幅工事等によって移動したり、集落で一か所にまとめるというようなこともあります。西野地区は集落内の半分以上が諏訪神社に集められていますし、秋山地区も秋山区公民館の前に二つ分が一つの基壇上にまとめられています。大師集落では街角に今も祀られているものと天神社に集められたものとがあります。

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【写真】西野地区諏訪神社に集めら祀られている道祖神さん

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【写真】秋山地区の道祖神

自然石
 地図をパッと見て、やはり「自然石」を示す緑色のマークが圧倒的に多く、市内全体に存在することがわかります。また上今諏訪や下今諏訪、桃園、上宮地、小笠原などでは集落全体でほとんどが「自然石」を用いているように、地域ごとに形態が統一されているような傾向がつかめます。ただ、そのような中で例えば下今諏訪集落のように一か所の小路だけ双体道祖神が祀られていることはとても興味深いです。双体道祖神については後ほどまた触れます。また上市之瀬集落の中村小路(3組)の道祖神さんは地域の力自慢の若者が笛吹川の方から運んできたものという伝承も地域には残っていました。このような背景についてはこれからさらに調査を進めていく予定です。

桃園
 桃園地区では古くからある小路4か所全てで縦長の自然石を用いられていますが、特徴としては同じ道祖神場に秋葉さんやお蚕の神様(蚕神や蚕影大明神が混在)も同じく縦長の似たような形の自然石を用いて並べていることです。

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【写真】桃園地区の道祖神場

上宮地
 しかしお隣さんの上宮地地区では4か所あるすべての小路で、自然石の道祖神さんと石祠の秋葉さんがセットで一つの基壇の上に並んで祀られています。お隣さん同士ですが、集落ごとに違ったルールで道祖神さんが祀られていることがわかります。石祠は市内では山の神さんや屋敷神さんに用いられることが多いのですが、秋葉さんだったり道祖神さんだったりと様々な神様に用いられているようです。

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【写真】上宮地地区の道祖神場(右側が秋葉さん)

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【写真】上宮地地区の道祖神場(右側が秋葉さん)

石祠
 その石祠の道祖神さんについてみていきましょう。市内では2番目に多い形態です。分布状況がはっきりしており、北部にも数基は見られるものの、おおむね西野集落ラインより南側の、若草、櫛形地区に多いように見えます。加賀美地区では一つの小路を除いて石祠が集中していますし、東南湖地区では2小路とも石祠です。中野地区も特徴的で、従来の中野集落では三小路とも全て富士山の眺望ポイントに石祠が祀られているのに対し、同じ中野地区でも神戸集落の二小路では自然石で統一されている点です。村の成り立ちにより特徴もみえてくるようです。
 石祠で特筆すべきなのは平岡地区です。平岡集落は4つの小路すべてに道祖神さんがあり、全て石祠で統一されています。それだけでなく、全てが朱色に塗られた屋根塀で囲まれた社のような造り(このような造りは江原地区などにも見られます)をしています。また、小正月のご神木飾りはひし形(弓)にオヤナギに梵天を組み合わせるといった凝ったつくりで統一されているのも特徴です。

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【写真】中野地区の道祖神

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【写真】平岡地区の道祖神

双体道祖神と男根型
 全国的には、道祖神というと双体道祖神さんや男根形の石造物を思い浮かべる方も多いようです。どちらも子孫繁栄などを主に願ったものとされますが、南アルプス市ではそれほど多くはありません。メインの道祖神さんの横に細長い石を立てたものは数か所で確認できますが、男根型に加工した石造物は小笠原に1基確認できるのみです。
 また、長野県では沢山みられる双体道祖神さんは、南アルプス市では5基にとどまり、その傾向はつかめておりません。上今井・下今井・下今諏訪に1基ずつあるのは近隣地区なのでなにか意味があるかもしれません。また、須沢地区に、石造物が集められている場所に双体道祖神さんとみられる石造物も集められていました。どこにあったものかは不明です。

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【写真】下今井地区の双体道祖神さん 肩を組み、手を取り合っているのがわかります。 

丸石道祖神
 山梨の道祖神と言えば何といっても「丸石道祖神」さんです。全国的にみても「丸石」を祀るのは山梨の特徴と考えられています。南アルプス市でも、きれいに加工した丸石以外に球体に近い自然石や丸い自然石を集めたものなどを合わせれば39基となりますし、自然石へ分類した中にも丸石を意識したと考えられるものもあるため、それらを加えれば石祠に近い数があるとみられます。
 丸石道祖神の分布も傾向がみられ、北と南に分布が集中しています。北では有野地区では4小路全て、徳永地区で3小路全てが丸石で、南は甲西地域の西南湖から落合にかけての辺りにも分布の集中がみとめられます。また、もう一つの特徴として、市北部では駿信往還(旧国道52号)沿いも丸石である傾向がみとめられます。さらに、曲輪田新田地区も特徴的で、2か所とも小さな丸石が沢山詰められた状態で祀られています。

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【写真】有野地区の道祖神さん

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【写真】西南湖地区の道祖神さん

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【写真】曲輪田新田の道祖神さん

 道祖神さんの形態については以上見てきた通りですが、実はどの道祖神さんにも共通するのは、どのような形態であっても、基壇上にはメインの石以外に、小さな丸い石が集められていることです。メインは石祠であっても、自然石であってもほぼ全て、丸石が複数集められています。やはり丸石に対する信仰が根強くあることに間違いは無いようです。

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【写真】上宮地風新居地区の道祖神場

曲輪田集落の不思議
 以上市内全体での形態的な分布の傾向などを概観してきました。やはり地域ごとに同じ形態を採用していることや、ほかの神様とのセットでの祀り方が統一されているなどの特徴が見えてきました。
 しかし、そのような中で曲輪田地区が不思議な存在と言えます。「自然石」、「石祠」、「複数の丸石」、「丸石風の自然石」と4つある小路がすべて違う形態の道祖神さんなのです。このような地区は市内のほかの地区にはありません。

そのほかの神様
 形態の特徴以外ですと、石造物本体に「八衢神」や「猿田彦」などの道の神様や悪霊が村に入るのを塞ぐ「塞神」などの名が刻まれ、道祖神さんとして地域で祀られているものも若干数みられます。東落合集落や鏡中條集落に「八衢大神」とある以外はほとんど百々集落や上八田集落などのように市内北部に集中しています。これらは皆自然石を用いています。
 また、現在は地域住民から道祖神としては祀られていませんが、道祖神と同じような役割を果たしていたと考えられる「西(塞)の神地蔵」が野牛島にあります。天文13(1544)年に建てられた古い板碑で、「八田庄」の文字が刻まれている貴重な史料です。

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【写真】百々の猿田彦

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【写真】東落合の衢大神

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【写真】野牛島の西の神


まとめ

 以上、ふるさと〇〇博物館では市内の道祖神さんを網羅しようと取り組み、まだ完全とはいえませんが、ほぼ網羅できてきましたので速報させていただきました。現時点では形態の特徴をまとめてみただけですので、どうしてそのような石を用いたのかなどの背景の物語についてはまだまだこれから精査を進めていくところです。ぜひぜひ皆さまからの情報もお待ちしています。この段階でふるさと〇〇博物館のサイト「〇博アーカイブ」南アルプス市◯博アーカイブ (maruhakualps.jp)には配置ずみですので、ぜひ〇博アーカイブでご覧ください。現時点で位置だけ示して写真が配置できていない場所が数か所ありますし、詳細な情報はまだまだ充実させている途中ですのでご了承ください。

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【写真】〇博アーカイブ 道祖神だけを表示した画面の例

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【写真】〇博アーカイブ 道祖神だけを表示した画面の例

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【写真】〇博アーカイブ 道祖神だけを表示した画面の例

※リンク先のサイトでは自動で動画再生した後に全てのデータが表示されますので、左側の検索アイコンで道祖神と入力していただければ道祖神開けが表示されます。

 道祖神さんは私たちに最も身近な存在と言える神様です。ただ、地域には、氏神様と呼ばれる神社のほか、お稲荷さんや秋葉さん、山の神さんなど多くの神様が祀られていますので、実は道祖神さんがどれか知らないという声も多く聞きます。また、道路の拡幅工事などに伴って石造物が移動していたり、神社境内に集められたりする事もあり、余計にわかりにくくなっているようです。
 ただ、道祖神さんを観察してみると、江戸時代の年号が刻まれているものや平成に修理したものまであり、移動しながらも、長い年月をかけて大切に受け継がれてきたことが伝わってきます。
 隣の地域の道祖神さんを気にすることもなかったでしょうから、このような情勢を機に、村人の幸せを守り、疫病や悪霊から守って来たご近所の神様を訪ねてみてはいかがでしょうか。

【南アルプス市教育委員会文化財課】

【ふるさとニュース】

5月にロードレース、女性限定4部門 3月19日まで募集

 南アルプス市陸上競技協会は、5月9日に女性限定のロードレース大会「第3回南アルプスアヤメの里レディースラン」を開く。4部門で参加者を受け付けている。
 大会は、合併前の櫛形町時代に開かれていた「アヤメの里クロスカントリー大会」を2019年に復活させ、再編した。昨年の第2回大会は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止となった。
 大会は女性限定。同市桃園の日世南アルプススタジアム近くのあやめ橋北側の駐車場前をスタートし、市の花・アヤメが咲く滝沢川沿いや櫛形総合公園内を周回した後、スタジアムをゴールとするコースで行う。5キロと9キロの2種目があり、それぞれ一般(中学生以上)と45歳以上(4月1日時点)の2部門で行われる。参加者は感染予防のため、各部門100人に制限する。
 各部門の6位までを表彰。参加者全員に市産果物のジャムセットを贈り、抽選で当たる特別賞は温室サクランボなどを贈る。
 参加料は3千円。希望者は3月19日までに、協会ホームページから申し込む。

【山梨日日新聞 2月11日掲載】