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プロフィール

 山梨県の西側、南アルプス山麓に位置する八田村、白根町、芦安村、若草町、櫛形町、甲西町の4町2村が、2003(平成15)年4月1日に合併して南アルプス市となりました。市の名前の由来となった南アルプスは、日本第2位の高峰である北岳をはじめ、間ノ岳、農鳥岳、仙丈ケ岳、鳳凰三山、甲斐駒ケ岳など3000メートル級の山々が連ります。そのふもとをながれる御勅使川、滝沢川、坪川の3つの水系沿いに市街地が広がっています。サクランボ、桃、スモモ、ぶどう、なし、柿、キウイフルーツ、リンゴといった果樹栽培など、これまでこの地に根づいてきた豊かな風土は、そのまま南アルプス市を印象づけるもうひとつの顔となっています。

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【連載 今、南アルプスが面白い】

無病息災を願って~八王子社の茅の輪くぐり~

 落合地区の神社、八王子社では、毎年6月30日に、「茅の輪くぐり(ちのわくぐり)」が行われます。地域で「みそぎまつり」とか「わっくぐり」などと呼ばれて親しまれてきたこのお祭りは、一年の折り返し点のこの日に、年の前半の穢れを清め、年の後半の無病息災を祈る「夏越の祓(なごしのはらえ)」として全国的に行われている神事のひとつです。

 八王子社の茅の輪くぐりは、青竹と「ちがや」で直径1.8mくらいの大きな輪をつくって拝殿に奉納し、参拝者はこれをくぐってお参りすれば無病息災で、しかも縁結びのご利益もあるといわれています。

 小さな神社の小さなお祭りですが、例年は露店も出て多くの参拝者でにぎわい、地域の子どもたちもこの日を心待ちにしています。

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(写真)例年の賑わい

 しかし、今年八王子社にいってみると、茅の輪は奉納されていますが、拝殿の戸は固く閉ざされ、ひとっこひとりいない状況でした。いうまでもなく新型コロナウィルスの影響なのですが、現在市内で茅の輪くぐりをしているのは、ここ八王子社だけ。無病息災の願いが込められた茅の輪にあやかり、来年はまた盛大にこのお祭りが開催されることを願ってやみません。

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(写真)今年の様子

 ところで、このお祭は最後には、茅の輪の奪い合いが行われてきたそうです。むかしはこのお祭りを行っている三地区、西落合、東落合、西新居の若者たちが競って輪を取り合っていましたが、なぜか西新居が勝ちとなり、これを道祖神に奉納することになっているのだそうです。それで三つの村がいちばん平和に収まるのだと伝えられています。

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(写真)西新居の道祖神

 地域の伝承では、茅の輪くぐりを行っている落合地区の三つの集落は、もともとは宗持の里といって、八王子社の南側にありましたが、水害を逃れるために、現在の東落合、西落合、西新居に分かれたと伝えられています。実際に発掘調査をしてみると八王子社の南側からは、中世の村の跡や遺物が発見され、その伝承を裏付けています。

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(写真)宗持の里遺跡の出土品(中世)

【南アルプス市教育委員会文化財課】

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