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南アルプス市は、山梨日日新聞社とタイアップして「南アルプス市ふるさとメール」を発信しています。ふるさとの最新情報や観光情報、山梨日日新聞に掲載された市に関係する記事などをサイトに掲載し、さらに会員登録者にはダイジェスト版メールもお届けします。お楽しみください!

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プロフィール

 山梨県の西側、南アルプス山麓に位置する八田村、白根町、芦安村、若草町、櫛形町、甲西町の4町2村が、2003(平成15)年4月1日に合併して南アルプス市となりました。市の名前の由来となった南アルプスは、日本第2位の高峰である北岳をはじめ、間ノ岳、農鳥岳、仙丈ケ岳、鳳凰三山、甲斐駒ケ岳など3000メートル級の山々が連ります。そのふもとをながれる御勅使川、滝沢川、坪川の3つの水系沿いに市街地が広がっています。サクランボ、桃、スモモ、ぶどう、なし、柿、キウイフルーツ、リンゴといった果樹栽培など、これまでこの地に根づいてきた豊かな風土は、そのまま南アルプス市を印象づけるもうひとつの顔となっています。

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2019年9月

【ふるさとニュース】

好きな楽器で合奏 南アルプス市に愛好家ら110人集結

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 好きな楽器を持ち寄り、1日限りの大合奏団をつくる「自由演奏会in南アルプス」(同実行委員会主催)が28日、南アルプス・桃源文化会館桃源ホールで開かれ、初めて会った県内外の音楽愛好家110人が息の合った合奏を繰り広げた。
 県内では初の開催。県内をはじめ静岡、神奈川、東京など近隣都県から、高校生から70代までがクラリネットやサックス、トランペットなど得意な楽器を持って参加。公開リハーサルで約3時間かけて音合わせをした後、本番のコンサートに臨んだ。
 堺武弥さんの指揮で「ディスコ・キッド」「風になりたい」「イン・ザ・ムード」など7曲、音楽家の千野こころさん(南アルプス市出身)の指揮でアルプスの少女ハイジの曲「おしえて」を演奏。参加者は気持ちよさそうに楽器の音色を響かせていた。
 30年ぶりに打楽器を演奏したという甲府市の主婦は「ずっとやりたかったので気持ちよく演奏ができた。みんなに一体感があった」と感想。ファゴットで参加した富士川町の高校生は「知らない人ばかりで最初は緊張したが、いい雰囲気の中で明るく楽しい演奏ができた」と話した。
 35年前に同ホールの設計や建設に深く関わった川崎市の男性もエレキベースで参加。「音の響きが素晴らしく、最高の気分。このホールで演奏できてうれしい」と語った。

(写真)1日限りのメンバーで合奏を繰り広げた自由演奏会=南アルプス・桃源文化会館桃源ホール

【山梨日日新聞 9月29日掲載】

【山梨県内のニュース】

南部以南11月17日開通 中部横断道、甲府-静岡2時間切る

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 国土交通省は27日、中部横断自動車道の南部インターチェンジ(IC)-富沢IC間(6・7キロ)が11月17日に開通すると発表した。この区間の開通後は、甲府市と静岡市の中心部間の移動所要時間が2時間以内に短縮される。
 中部横断道の山梨県-静岡県区間で、残る未開通区間は下部温泉早川-南部IC(13・2キロ)。国交省は2020年中に全線開通する予定に「変更はない」としている。
 国交省甲府河川国道事務所によると、11月17日午後3時に開通する。開通式典をし、テープカットなどを行う。
 この区間が開通すると、山梨県庁と静岡県庁の間の移動時間は1時間55分となり、10分短縮される。全線開通後は1時間40分で、整備前と比べて1時間近く短くなる。
 今回開通する区間を含めた六郷-富沢IC間は、県も事業費の一部を負担する新直轄方式で建設。国交省は当初、六郷IC以南の全線開通が17年度としていたが、地質が軟弱で工事が難航し、南部-富沢IC間は3回にわたり開通時期が先延ばしされていた。
 長崎幸太郎知事は27日、「山梨、静岡両県の全線開通に向け、期待が大きくなっている。開通効果が最大限発揮できるよう、さまざまな施策を推進する」とのコメントを出した。

(写真)中部横断自動車道の開通予定時期

【山梨日日新聞 9月28日掲載】

【ふるさとニュース】

竜王駅発の午後7時台も運行 南アルプス市営バス

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 南アルプス市は10月1日から、市営コミュニティーバス5号車の八田・若草線に、現在の最終便より遅い時間に走る市立美術館-竜王駅間の2本を増便する。竜王駅を利用する通勤・通学者から「もう少し遅い時間のバスがほしい」との要望があったことを受けた対応で、午後7時台に運行する竜王駅発市立美術館行きが最終となる。
 市交通政策室によると、5号車は東花輪駅と竜王駅をつなぎ、途中で市内の若草支所、市立美術館、白根高校などを経由する便で、現在は8本が運行。これまでは竜王駅を午後5時13分発(午後6時18分に東花輪駅着)が最終だった。増便は午後5時50分に市立美術館発-同6時27分に竜王駅着と、同7時8分に竜王駅発-同7時45分に市立美術館着の2本で、計10本になる。
 一方、3号車の若草・甲西線は、これまで走っていた甲西中近くに細い道路があったため、JA南アルプス市すずらんホール甲西の前を通るルートに変更する。1号車の芦安線、2号車の八田・白根線、4号車の櫛形・白根線に変更はない。
 料金は1乗車100円、1日券300円。11枚の回数券千円。市は10月1日から1年間使える応援定期券(年3千円)と、5人以上の団体や運転免許証自主返納者のための割引定期券(年2500円)を販売している。いずれも市役所本庁舎、各支所で購入できる。
 バスは2015年10月に運行を開始。自由乗降などが人気で、年間1万人ペースで利用者が増え、昨期は年4万861人だった。市交通政策室は「まだバスを知らない市民もいる。買い物や通院などで気軽に活用してほしい」と話している。

(写真)南アルプス市立美術館-竜王駅間で2本が増便されるコミュニティーバスの5号車=市立美術館前

【山梨日日新聞 9月26日掲載】

【山梨県内のニュース】

中央線トンネル携帯全通 JR甲府-猿橋間来年度に着工

 総務省は2020年度予算の概算要求で、JR中央線甲府-猿橋間のトンネルで携帯電話がつながるようにする工事の対策費用を盛り込んだ。国予算に盛り込まれれば、20年度中に着工する。対策工事は19年度から猿橋-高尾間で実施していて、甲府-東京方面間の中央線で、携帯電話での通話やインターネットの閲覧などができるようになる見通しだ。

 総務省によると、甲府-猿橋間で対策工事が必要なトンネルは14カ所あり、笹子トンネルなど2カ所で実施済み。概算要求では、残る12カ所の対策工事費用を概算要求に盛り込んだ。NTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンクの3社の携帯電話で、第4世代(4G)移動通信システムの中継設備とアンテナなどを設置する内容となっている。
 中央線トンネルの携帯電話不通対策を巡っては、09~12年度に高尾-甲府間で、笹子トンネルなど5カ所で工事を実施。11年の東日本大震災発生以降、同省は新幹線トンネルの不通区間の解消を優先していた。
 新幹線の事業は18年度で完了し、本年度から在来線での対策事業を再開。補助金の交付を受けた公益社団法人「移動通信基盤整備協会」は19年度から猿橋-高尾間の41カ所のトンネルで、中継設備などを設置する工事に着手した。同省によると、猿橋-高尾間は来年の東京五輪までの完了を目指しているという。
 県は「利便性の向上、県内の経済活動や人的交流の活性化、緊急時の通信手段として必要不可欠」とし、国などに中央線での対策工事を要望していた。

【山梨日日新聞 9月25日掲載】

【市役所便り・イベント情報】

母子手帳&健診データ化 成人後に履歴引き継ぎ

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 南アルプス市は10月から市民を対象に、母子手帳を撮影した画像をデータとして登録し、スマートフォンやパソコンで確認できるようにする「電子健康母子手帳プロジェクト」を始める。山梨大医学部と県立大看護学部、NPO法人「慢性疾患診療支援システム研究会」と共同で行う事業。母子手帳が終わった小学生以降も健康診断や病気の履歴などの記録が続けられ、将来にわたる健康管理ツールとして活用できる。

 市健康増進課などによると、電子健康母子手帳は同法人が運用する「電子健康手帳」のシステムを活用。項目の中にある成長記録(e母子手帳)を選択すると利用できる。アプリなどは使わず、ウェブ上で記録や閲覧をするのが特徴。
 電子母子手帳を開くと、紙の母子手帳の各ページに対応した項目やリストがあり、利用者は紙の手帳に健診結果や予防接種の記録などを記入した後に、それぞれのページを撮影して画像を登録する。画像は何度も更新できる。
 紙の母子手帳は6歳児健診までだが、電子は小学生~高校生の各学年に行った健診結果などを画像にして登録できる。成人後は本人にデータを引き継ぎ、医療機関と連携しながら自ら健康管理をする「マイ健康レコード」が活用できる。
 同課によると、紙の母子手帳や健診結果表などは紛失したり、災害などで破損したりする恐れがあり、本人が成人してから予防接種や病気治療の履歴が分からないケースがあるという。画像化して保存することで、将来にわたって確認できるようにする。
 同課の担当者は「撮影して画像を記録するだけなので、入力の手間がかからず継続しやすい。母親の手書きの思い出も残せる。個人情報となるデータは山梨大で安全に保存管理されるので、安心して活用してほしい」と話す。
 10月に3歳児健診を予定する保護者に呼び掛けるほか、幅広い年齢層の利用も想定している。申込者には説明後、IDとパスワードを発行する。利用は無料。問い合わせは同課、電話055(284)6000。

(写真)母子手帳と、手帳を撮影した画像を表示した電子健康母子手帳の画面

【山梨日日新聞 9月25日掲載】

【ふるさとニュース】

認知症理解本で啓発 南アルプス市5図書館がコーナー

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 南アルプス市立図書館は26日まで、市内の5図書館で認知症に関連する本を紹介するコーナーを設置している。市介護福祉課との連携企画。多くの市民が訪れる図書館で認知症について関心を持ってもらい、正しい理解を深めてもらうのが狙い。
 昨年に続き2回目。同市小笠原の市立中央図書館は、「認知症をもっと知ろう!」と題したコーナーに関連本約50冊を展示。認知症の基礎知識や症状、予防法、介護の方法や心構えなどを紹介する本が並んでいる。
 市立図書館はほかにも認知症に関連する書籍、漫画、雑誌、DVDなど417点を所蔵している。担当者は「目的の本が展示されていなくても、職員に気軽に相談してほしい」と話している。
 一方、市介護福祉課は、認知症を正しく理解し、家族や地域で見守る「認知症サポーター」養成講座を8日に開催した。10~12月にも4回、各地区で開く予定。
 参加無料。問い合わせは同課、電話055(282)7339。

(写真)認知症に関する本を紹介しているコーナー=南アルプス市中央図書館

【山梨日日新聞 9月23日掲載】

【ふるさとニュース】

めざせ太鼓日本一、児童12人練習に熱 南ア「和楽」東日本V

 南アルプス市を拠点に活動する和太鼓グループ「鼓摩の会 和太鼓和楽」(石川勉会長)の小学生メンバーが、埼玉県鴻巣市で開かれた太鼓の東日本大会ジュニアの部で、2年ぶり3回目の優勝を果たした。12月の全国大会に向けて練習に励んでいる。
 出場したのはグループの小学1~6年生12人。「太鼓祭in埼玉 第13回東日本大会」(日本太鼓協会など主催)の組太鼓ジュニアの部に6月末にエントリーし、予選のビデオ審査を通過した。9月1日に7団体が出場した本選で、4分間の演目「湧」を披露し、審査員と観客の投票により優勝が決まった。一般の部では、日本航空高太鼓隊が優勝している。
 メンバーは12月8日にさいたま市の大宮ソニックシティで開かれる全国大会「太鼓祭 第11回日本一決定戦」に向けて、週2回の練習を重ねている。石川会長と指導に当たる舛田光寛副会長は「少人数なので、迫力だけで押し切る演奏はできない。幅広い年齢層を生かした見応えある演奏を目指したい」と話す。
 全国大会は東日本の優勝と準優勝の団体が出場でき、和楽は5回目の参加となるが、入賞歴はない。チームリーダーは「大きな声を出し、手をしっかり伸ばすなど改善しながら、みんなで気持ちを合わせた演奏をしたい。目標は優勝」と意気込んでいる。

【山梨日日新聞 9月21日掲載】

【市役所便り・イベント情報】

バスの乗り方覚えたよ 南アルプス市、園児が乗車体験

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 南アルプス市は、市内を走るコミュニティーバスの乗り方を学んでもらおうと、保育所園児を対象にした体験乗車事業を行っている。保育所からの申請を受け、無料の乗車チケットを配布する。市交通政策室は「バスに親しみ、大きくなっても気軽に利用してもらいたい」としている。
 6日は同市鮎沢の大明保育所(深沢恵子所長)から、年長組40人のうち15人が体験。製作に取り組んでいる「魔女の人形」の材料を買いに行くため、保育所前のバス停「甲西支所」から100円ショップがある「三郡橋」まで往復する体験をした。
 園児は職員3人、保護者2人と一緒にバスを待ち、順番に乗車。いすに座って車窓からの風景を楽しみ、到着して降りるときに、お金の代わりにチケットを料金箱に入れていた。往復後、園児は「(高い位置から)景色がよく見えて楽しかった。バスは好き」と話した。
 同保育所は年中、年長組が周辺に見学などに出掛ける際に、体験乗車を活用しているという。同政策室によると、市内では本年度、延べ18保育所484人が活用している。
 市は保育所のほか、一般市民のグループでの無料体験乗車の希望も募集している。5~15人程度で1グループ2回まで。希望日の10日前までに申し込む。問い合わせは市交通政策室、電話055(282)6074。


(写真)バスに乗り込む園児=南アルプス市鮎沢

【山梨日日新聞 9月18日掲載】

【季節の便り】

沢登六角堂で切子の祭典

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 切子は「つきのみ」という刃物で、美濃和紙に図柄や模様を切り出していくとても繊細なもので高い技術が求められます。300年以上の歴史があり、平成8年2月に山梨県指定無形民俗文化財(工芸技術)に指定されました。
 毎年10月13日に例祭が行われ、六角堂に「切子」が奉納されます。お堂に飾られた切子は、淡い光で美しく幻想的に照らされます。

日 時]令和元年10月13日(日)午後6時~
場 所]沢登六角堂(南アルプス市沢登663)
 ※六角堂専用駐車場はありません。近くの沢登公会堂をご利用ください。

 詳しくは、沢登切子保存会ホームページをご覧ください。

 

クラインガルテン新規会員募集中

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 南アルプスクラインガルテンでは、新規会員を随時募集しています。
南アルプスの麓でクラインガルテンライフを楽しんでみませんか? 野菜作りが初めての方でも、農作業講習会やお世話役農家さんのサポートがあるので安心して楽しめます。興味のある方、お申し込みを希望される方は、お問い合せください。

 詳しくは、南アルプス市ホームページをご覧ください。

お問い合せ
南アルプス市農政課 TEL 055-282-6207

[南アルプス市役所 秘書課]
「広報 南アルプス」はこちらから

【連載 今、南アルプスが面白い】

南アルプスブルーの歩み~藍色の広がり~

 藍甕に満たされた濃く深い藍色の染液。藍染めを始める前の一瞬の緊張と静寂。うっすら張った膜の中に綿の糸を滑り込ませます。

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 南アルプス市内は、江戸時代末から明治時代まで藍葉を生産し、山梨県内で一番の生産量を誇りました。さらに市内には甲府盆地中から藍葉を仕入れ、蔵の中で3ヶ月間発酵させ、「すくも」と呼ばれる藍染の原料を作っていた藍屋も存在していました。今回はふるさと文化伝承館(以下伝承館)で取り組んできた伝統的な藍染めの復活の記録とその方法をご紹介します。
 なお、南アルプス市と藍の歴史は以前のふるさとメールをご覧ください。

南アルプスブルーの足跡 その1
南アルプスブルーの足跡 その2
南アルプスブルーの足跡 その3
南アルプスブルーの足跡 その4
南アルプスブルーの足跡 その5
南アルプスブルーの足跡 その6

 明治13年(1880)ドイツで化学的にインディゴ(青色)を合成する方法が発明され後に大量生産が可能になると、日本そして山梨県の藍栽培とすくも生産は急速に衰え、市内では明治時代終わりから大正初めにその姿を消しました。

2014~2015年 藍、再び
 伝承館で企画した「色の魅力 ~市内を彩った色の歴史~」展の調査の過程で、明治時代、落合地区では藍葉栽培が盛んで、隣の川上地区の浅野家ではすくも作りが行われていた資料と出会いました。明治時代まで藍屋を営んでいた浅野家には藍葉購入とすくも販売の記録が残され、藍産業の一端を知ることができたのです。その他市内の紺屋だった家に伝わる藍染に関する新たな資料も発見されました。

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【写真】浅野家に伝わる藍関係の古文書

 しかし、市内では藍そのものは栽培されておらず、その歴史すら忘れられている状況でした。市内の藍の歴史・文化を知るためには藍そのものを知る必要があると考えていたところ、北杜市でスタッフが偶然苗を見つけ購入。その十数株の苗から、今日まで続く伝承館での藍栽培が始まりました。2015年5月27日に植えた藍は順調に育ち、11月には藍の種を採取し、次年度への栽培につなげることができました。

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【写真】2015年5月27日 南アルプスブルーの始まり

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【写真】始まりの藍

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【写真】生い茂った藍 8月26日

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【写真】藍の花と種

2016年 すくも作りへ
 藍栽培2年目は明治時代末まで藍屋を営んでいた川上地区の果樹農家浅野さんの協力を得て、川上の畑にも伝承館で採取した藍の種を蒔き、小規模ながら栽培が始められました。かつて県内一の藍葉産地であった落合、川上地区で再び藍が育てられることになったのです。この畑で市内教諭の研修も行われました。

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【写真】浅野さんの畑での藍種まき

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【写真】先生方の研修風景

 この年の秋には、伝承館と浅野さんの畑で収穫した藍葉を乾燥させ、2016年10月24日、すくも作りに挑戦しました。合計5kgの藍葉に1.3倍の水を加え、朝夕毎日かき混ぜながら発酵を促し、3週間後すくもが完成しました。川上の浅野長エ門が藍屋を辞めてから約100年ぶりの市内産すくもです。

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【写真】藍を葉と茎に分ける。手間がかかる作業

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【写真】天日で藍葉を乾燥させる

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【写真】すくも作り 初日 10月24日

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【写真】3日目 10月26日

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【写真】6日目 10月29日

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【写真】すくもを丸くした藍玉

2017 すくもから藍建て染めへ
 年が明けて2017年1月21日、昨年作ったすくもを使って、いよいよ藍建てに挑みました。仕込みの時には、浅野さん、市内で伝統的な手染めを続けている井上染物店さん、藍染を勉強した方やスタッフが協力して仕込みを行いました。誰もが藍建ては初めての経験でした。

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 一番寒い時期に仕込んだためか、ほとんど青色に染まらない日々が続き、4月を迎えました。桜の季節が終わり、徐々に気温が暖かくなってきた4月中頃、気温が高くなるにつれて藍甕に薄い膜が張り、液にとろみが見られました。綿布を入れ、それを流水で洗うと青色に変わりました。まぎれもなく市内産の「青」です。5月13日に仕込みにかかわった人たちに来ていただき、初めての藍建て染めを行いました。井上さんには防染の糊を使って、文化財課の土偶キャラクターであるラヴィを型どった暖簾を染めていただきました。この年8月末に行った2回目の藍建てでは、約2週間で染められるようになりました。

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【写真】5月13日初めての藍建て染め

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【写真】藍で染めた伝承館の暖簾

 同年かつて藍葉生産が盛んだった落合地区の落合小ではふるさと教育の教材として、芦安地区地域おこし協力隊では地域の特産品として藍の栽培が始まりました。9月9日伝承館では育てた藍の葉を使った生葉染体験に参加した市民の方々、藍屋の子孫の浅野さんと共にすくも作りを行いました。

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【写真】生葉染体験講座。中央が浅野さん

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【写真】乾燥した葉に水を加え、すくも作り開始

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【写真】仕込んだばかりの藍葉

2018
 伝承館改修のため、川上の浅野さん、曲輪田新田の東條さんの畑で藍葉が育てられ、すくも作りだけを実施しました。

2019
 荊沢地区の地域活性化にとりくむ駿信往還荊澤宿の会でも、地元で行われていた藍栽培や江戸時代荊沢宿で盛んに往来した阿波の藍玉の歴史を学ぶことをきっかけに、藍を育てることが始まりました。7月には荊澤宿祭り(台風のため祭り自体は中止)で生葉染め体験会を自主的に開き、さらに今後まちづくりでの藍の活用とその可能性を会で話しあっています。

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藍建ての方法
 では今年行った藍建ての方法をご紹介しておきます。すくもを使った藍建てについては、調べれば調べるほど時代や地域、紺屋、芸術家によって多様な建て方があります。それはそれぞれの歴史や伝統、風土、創意工夫の結果であり、これという正解はないのかもしれません。伝承館では、いくつかの方法を基に、できるだけシンプルに藍建てを行いました。藍建て染めで重要なことの一つがアルカリ性を保つことだと言われ、適正pHは10.5から11.5と言われています。その維持のため石灰が用いられてきたのですが、石灰の使用については不溶性のためすくもからの染めを阻害するとの意見もあります。そのため、仕込みの時は石灰の使用を最小限に抑えることを目指しました。また還元菌の養分となるふすまや日本酒、ぶどう糖は、ふすまだけを加えていく予定です。

準備
(1)灰汁:地域の方から薪ストーブで生じた灰を分けていただきました。灰1kgに対し熱湯約10リットルを加え、上澄みの灰汁を用意しました。ただしあくまで目安で、バケツ1杯分を基本としました。1回目の灰汁を一番、2回目を二番といい、次第にpHが下がっていきます。
一番灰汁:pH13.2
二番灰汁:pH12.8
三番灰汁:pH11.8

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(2)すくも:2017年10~11月に伝承館で作成したものです。伝承館、川上の浅野さん、曲輪田新田の東條さん、落合小学校6年生が育てた藍葉で作成しました。最初の仕込みは2017年9月9日伝承館で開催した(9月)生葉染講座の時に、市民のみなさんとともに行ったものです。

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【写真】伝承館で2回に分けて作った2017年産のすくも

(3)甕
 甕はすくもを明治時代まで作っていた川上の浅野家に伝わるもので、伝承館で過去2回藍建てをしたものです。熱湯をかけて軽く拭いたものを使用しました。

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【写真】浅野家に伝わる甕

仕込み 
8月31日(土)
 まずハンマーですくもを小さく砕きました。砕いたすくも約10kg.に熱湯を加え、ほぐします。それを甕に入れ、そこにpH12に調整し煮沸させた灰汁を30ℓ加えます。混ぜるとpHが11に下がったため、pH13.2の一番灰汁を混ぜ、pH12に調整しました。灰汁は合計約36ℓ入れています。
 夕方試し染をしましたが、ほとんど色は変わりませんでした。

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9月2日(月)
 うっすらと膜が張り、藍特有の匂いがする。試し染を行うと、すでに青く染まりつつある。pH測定器が壊れたため、ここから測定不能。

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9月11日(水)
 pH測定器が届き測定するとpH8.5まで下がっている。pH12.6 の灰汁を6リットル追加。合計42リットル。
9月13日(金)
 pH9.5のためpH12.6の灰汁を1.8リットル、石灰を20g追加。合計43.8リットル。
9月15日(日)
 pH9.6のため、石灰を30g追加。
9月16日(月)
 pH9.8。伝承館秋祭りでコースターの藍建て染体験を実施。25人が本藍染め。5分間浸した後空気に触れさせて酸化させることを3回繰り返す。紺色に染まる。

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【写真】2019年7月 落合小学校6年生が育てている藍と綿畑

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藍の広がり
 明治時代まで日本で盛んに行われた藍染。一度廃れたすくも作りの技術は、徳島県などを中心に守り継がれました。すくもを使った伝統的な藍色は、現代では日本を象徴する色「ジャパンブルー」として、全国各地で再び光が当てられています。東京オリンピックのエンブレムも伝統的な藍色の市松文様をデザインしたものに決まりました。
 市内ではふるさと教育の教材として地元の小学校で藍が育てられ、まちづくりの素材としても藍が育てられ始めました。藍から生まれる色は甕覗き、水浅葱、花色、茄子紺など48色あるほど多様であると言われています。伝承館で育てたわずかな藍の苗から、それぞれの場所でとりどりの藍の色が深まっていく。それは南アルプスブルーとも呼べる藍のもつ魅力なのでしょう。

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【写真】落合小3年生 浅野さんの藍畑で地域たんけん(藍染は顆粒の藍を用いた簡易的な方法)

【南アルプス市教育委員会文化財課】