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プロフィール

 山梨県の西側、南アルプス山麓に位置する八田村、白根町、芦安村、若草町、櫛形町、甲西町の4町2村が、2003(平成15)年4月1日に合併して南アルプス市となりました。市の名前の由来となった南アルプスは、日本第2位の高峰である北岳をはじめ、間ノ岳、農鳥岳、仙丈ケ岳、鳳凰三山、甲斐駒ケ岳など3000メートル級の山々が連ります。そのふもとをながれる御勅使川、滝沢川、坪川の3つの水系沿いに市街地が広がっています。サクランボ、桃、スモモ、ぶどう、なし、柿、キウイフルーツ、リンゴといった果樹栽培など、これまでこの地に根づいてきた豊かな風土は、そのまま南アルプス市を印象づけるもうひとつの顔となっています。

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【連載 今、南アルプスが面白い】

高尾穂見神社の夜祭り

 高尾穂見神社は、南アルプス市高尾にある神社です。
 高尾の集落は、櫛形山北東山腹の標高800mに位置します。穂見神社の創建年代は明らかではありませんが、平安時代にまとめられた書物「延喜式」に穂見神社として名前が載っています。祭神は保食神で、白山権現・三体王子を配祀しており、江戸時代には「御崎大明神」とも称し、五穀豊穣、養蚕成就、商売繁盛にご利益があるとして知られています。

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【写真】穂見神社の拝殿(左)と本殿(右)

 神社本殿は、棟札により寛文5(1665)年に建立されたことがわかったため、棟札とともに県の文化財に指定されています。
 このほか、御正体と呼ばれるご神体は、銅で作られた鏡で、丸い鏡の面に、神像や仏像のほか、天福元年(1233)の銘があり、同じく県の文化財に指定されています。
 この神社の伝統行事が、毎年11月22日~23日にかけて行われる夜祭りです。甲府周辺や郡内、信州方面から来る人は曲輪田を経て穂見神社に至り、西八代や南巨摩、駿河方面から来る人は小笠原から平岡を経て来ました。この夜祭りの時には山道をたどる参詣者の提灯(ちょうちん)の明かりがいくつも浮かび上がっていたといいます。

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【写真】穂見神社鳥居

 このお祭りの特徴は、商売繁盛・家内繁盛の元手となる資本金参拝者が神社から借りていく「資本金貸し」と、境内の神楽殿で奏される「太々神楽」、巫女殿で奉納される「乙女の舞」です。
 資本金貸しとは、信者が五穀豊穣・商売繁盛を願い、資本金の貸下げを受け、翌年の祭りの際に倍額を返済するもので、神徳が一年中身辺を潤して加護があるとされました。

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【写真】資本金貸し

 太々神楽は、市の無形民俗文化財に指定されています。神楽の伝承者を神楽師と呼び、その長を神楽長といいます。現在は、居住戸数が減っているため、祭りの際には、他所からも高尾に戻ってきて神楽に加わります。

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【写真】神楽殿

 演目は斎場浄め・打込み・国堅め・陰陽・天のうずめの命・猿田彦・於登陣・八岐の大蛇(やまたのおろち)・金山彦・二人剣・四人剣・鯛釣り・地引・玉取り・種まき・五行・天の岩戸などの演目が演じられます。於登の舞の際には祝詞を奏上することになっていますが、その他は無言のうちに奉納され、祭りの雰囲気を盛り上げます。

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【写真】太々神楽

 夕方から夜にかけては、巫女殿で少女たちの「乙女の舞(豊穣の舞)」が奏されます。戦前には高尾集落の少女が舞っていましたが、現在は平岡の小学校3年生~6年生までの少女が優雅な舞を舞い、見る者にすがすがしさを与えています。
 今年も、例年通り、11月22日(日)は午前9時~午後11時まで、23日(月)は午前8時30分~12時まで行われます。
 神々しい雰囲気に包まれた、高尾の夜祭りをご覧になってはいかがでしょうか。

 

【南アルプス市教育委員会文化財課】

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