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 山梨県の西側、南アルプス山麓に位置する八田村、白根町、芦安村、若草町、櫛形町、甲西町の4町2村が、2003(平成15)年4月1日に合併して南アルプス市となりました。市の名前の由来となった南アルプスは、日本第2位の高峰である北岳をはじめ、間ノ岳、農鳥岳、仙丈ケ岳、鳳凰三山、甲斐駒ケ岳など3000メートル級の山々が連ります。そのふもとをながれる御勅使川、滝沢川、坪川の3つの水系沿いに市街地が広がっています。サクランボ、桃、スモモ、ぶどう、なし、柿、キウイフルーツ、リンゴといった果樹栽培など、これまでこの地に根づいてきた豊かな風土は、そのまま南アルプス市を印象づけるもうひとつの顔となっています。

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2011年5月

【連載 今、南アルプスが面白い】

根方の魅力④~根方を彩る春の風景

 この2ヶ月間、震災後の目まぐるしい社会変化に追われる中で、いつの間にか春が過ぎ日々暖かくなってきました。
 この間、根方には未来への希望を表すかのように美しい花が咲き誇り、市之瀬台地の縁辺には甲府盆地を縁取るようにスモモ、サクラ、モモとピンクのグラデーションで彩られ、今では小さな実が膨らみつつあります。
 台地の斜面地には果樹畑が広がり、花びら越しに眺める台地からの風景や、低地から見上げる色鮮やかな風景のどちらにも目を奪われました。

 今回は歴史からいったん離れ、本来ならば先月紹介する予定だった、春先に見せてくれた市之瀬台地の花のある風景を紹介しましょう。

 台地を縁取る果樹の風景は2月のウメの花に始まり、少し間を空けて3月末から4月上旬にかけてスモモ、サクラ、モモと例年よりも長く花の色を楽しむことができました。
 市之瀬台地の縁辺部はその斜面を利用して段々畑が広がっています。南端には全国一のスモモの生産地帯として知られる落合地区がスモモの白い花で縁取られ、北は曲輪田・上宮地のモモの花で縁取られます。

A写真1スモモ  
【写真=台地の裾野を縁取るスモモの花】

 また、台地の上へ目を向けると、歴史の厚みに裏付けられたサクラの名所があります。もちろんたくさんの見どころがあるのですが、そのうちのいくつかを写真とともに振り返って紹介しましょう(写真は今年だけでなく近年の写真を交えて紹介します)。


上市之瀬のイトザクラ

A写真2 上市之瀬イトザクラ 色濃い 
【写真=上市之瀬のイトザクラ】
 市之瀬台地の最も標高の高い位置、上市之瀬集落の北で甲府盆地全体を一望できる場所に八幡神社があります。八幡神社の境内にはイトザクラがあり、通称シダレザクラとも呼ばれるこのサクラは市の天然記念物に指定されています。目通り幹囲3.6m、樹高は10.0mで、四方に広がり枝垂れる姿はとても優美な雰囲気を漂わせています。以前は、さらに大きな主枝があり、より雄大な姿を見せていたということですが、落雷等により一部が破損したようです。詳細は不明ですが一説には樹齢200年ともいわれていますから江戸時代から上市之瀬の集落、そして市之瀬台地を見守ってきたサクラといえます。
古刹のサクラ

 市之瀬台地には、中世以前から台地周辺の地域を二分して勢力を誇った古刹が2箇寺あります。ひとつは日蓮宗の妙了寺で、もうひとつは曹洞宗の伝嗣院です。櫛形地域の寺院のほとんどが、かつてはこの2箇寺の末寺であったことからもその伝統の厚みが伺えます。これらの寺院についても魅力的なエピソードが多く残されていますが、詳しくはまた別の回で紹介いたします。

妙了寺のシダレザクラ

A写真3 妙了寺2 A写真4観音様
【写真左=菜の花とサクラ、写真右=観音様とサクラの風景】

 妙了寺はシダレザクラが有名で、例年大勢の花見客でにぎわいます。境内には他にエドヒガンやソメイヨシノもあり、また入口近くに植え込まれている菜の花とのコントラストも素晴らしく、春の到来を感じることができる風景に囲まれています。

伝嗣院とその周辺

A写真5伝嗣院 大きなサクラ A写真6旅姿地蔵 サクラ
【写真左=伝嗣院境内のサクラ、写真右=お地蔵さまとサクラ】 

 庫裏の前に咲く2本のサクラも見事で、時間差で満開を迎えるため長く花を楽しむことができます。また、境内には多くのサクラがあり、旅姿のお地蔵さまの頭上にはサクラが、背景にはモモの花が色を添えます。

写真7伝嗣院 石造物上のサクラ 
【写真=伝嗣院の外にも見所が点在】

 伝嗣院の周辺には多くの石造物があり、その頭上にも大きなサクラの木が傘のように枝を伸ばします。富士山も眺められる景観の良い場所に立地していることがわかります。

 市之瀬台地の周辺には、今回紹介した場所以外にも花を楽しむことのできるスポットが数多くあります。散歩しながら、眼下に甲府盆地の眺望と、色鮮やかな花の両方を楽しむことができるのです。
 季節は移ろい根方の風景は新緑から緑濃い景色へと変わりつつあります。市之瀬台地の周辺がモモやスモモの実で彩られる風景に出会えるのもそう遠くないことでしょう。


【解説】動植物など生き物の名称は、標準和名としてはカタカナで表記することとなっていますので、学術的な場合や指定文化財の名称などは原則的にカタカナ表記としています。

[南アルプス市教育委員会文化財課]

【季節の便り】

アヤメが見頃を迎えています!

 春の大型連休の最終日、県内では30度を超す真夏日を記録し、季節も初夏に移りつつあります。既に今月上旬には台風1号が発生しましたが、今年も昨年のような記録的な猛暑になるのでしょうか?福島原発の事故に伴う電力供給不足により、節電に協力するために、エアコンの設定温度調整や使用制限を行う事業所も多いと思います。暑さ対策に、おしゃれなステテコが見直されていると、テレビの情報番組が伝えていましたが、みなさんも独自のクールビズ対策で、逆に暑い夏を楽しんでみてはいかがでしょうか。
 さて、今、市内ではアヤメの花が見頃を迎えています。毎年恒例のアヤメフェスタは中止になりましたが、滝沢川河川公園や市内の各地で見られるアヤメの美しさは、今年も変わりません。また、櫛形山にアヤメを戻すための調査や運動も継続されています。本格登山でなくハイキングを楽しみたい方には、新緑とマイナスイオンたっぷりの平成峡めぐり(水神の滝、千代の滝、白竜の滝など)をお薦めします。

  Aあやめ A平成峡・水神の滝  
【写真左=滝沢川河川公園のアヤメを見に来た家族連れ】
【写真右=櫛形山中腹にある「平成峡(水神の滝)」は、名スポットとしてハイキング客に人気がある】

[南アルプス市役所 秘書課]