南アルプス市ふるさとメールのお申し込みはこちら

南アルプス市は、山梨日日新聞社とタイアップして「南アルプス市ふるさとメール」を発信しています。ふるさとの最新情報や観光情報、山梨日日新聞に掲載された市に関係する記事などをサイトに掲載し、さらに会員登録者にはダイジェスト版メールもお届けします。お楽しみください!

南アルプス市ホームページへ

市役所便り・イベント情報

ふるさとニュース

山梨県内のニュース

プロフィール

 山梨県の西側、南アルプス山麓に位置する八田村、白根町、芦安村、若草町、櫛形町、甲西町の4町2村が、2003(平成15)年4月1日に合併して南アルプス市となりました。市の名前の由来となった南アルプスは、日本第2位の高峰である北岳をはじめ、間ノ岳、農鳥岳、仙丈ケ岳、鳳凰三山、甲斐駒ケ岳など3000メートル級の山々が連ります。そのふもとをながれる御勅使川、滝沢川、坪川の3つの水系沿いに市街地が広がっています。サクランボ、桃、スモモ、ぶどう、なし、柿、キウイフルーツ、リンゴといった果樹栽培など、これまでこの地に根づいてきた豊かな風土は、そのまま南アルプス市を印象づけるもうひとつの顔となっています。

お知らせ

南アルプス市ふるさとメール閲覧ページのURLアドレスが変わりました。ブックマーク(お気に入り)やリンクのURLアドレスの変更をお願い致します。

https://sannichi.lekumo.biz/minamialps/

2008年2月

【季節の便り】

桃ハウスにひと足早い春

Malps080229_01_2Malps080229_02_2

 先日、果物農家が多い地域を回っていると桃やサクランボの花が満開に咲き誇っているハウスを見つけました。
 中に入ると2月の寒さを一気に忘れてしまいそうな暖かな日差しが桃の花をいっそう鮮やかに映し出していました。この時期は受粉作業があり、小さな実が付くと摘果作業が待っています。美味しい桃が食べられるのは5月末頃だということです。

季節の移り変わりを感じるころ

Malps080229_03_2Malps080229_04_2

Malps080229_05_2 家の庭先や保育所にも春を見つけました。福寿草の花や水仙が咲き、都会とはひと味違った田舎ならではの季節の移り変わりを見ることが出来ました。
 3月の「桃の節句」が近づくころになると、毎年のようにお雛様を飾って楽しんでいる保育所があります。市民の方から寄付していただいたものだそうですが、今年も保育所の一隅に飾っていました。

 

【南アルプス市 広聴広報課】

【連載 今、南アルプスが面白い】

女たちの山仕事

 これまで2回芦安地区の山仕事についてお話してきました。今回のふるさとメールは女性にスポットを当てて、山仕事を紹介したいと思います。
 女性は、家の仕事のほかに、山仕事をする男の人に食料や日用品を届けたり、木炭等の生産加工品を村まで運ぶ仕事を分担しました。

 重い荷物やかさばるものを運ぶのに使ったのが背負子です。背負子は2本の縦骨に2本または3本の桟(かけはし)を横に渡した梯子式に作ったもので、下の部分に腰縄を何列も巻き、肩で背負うのに便利なように紐をつけます。
 多いときには50~60kgの荷物を背負って山道を歩きました。途中、休憩を挟みながら歩くのですが、休憩では背負子の下に杖をあてがって立ったまま休んだといいます。重い荷物は一度降ろして座ってしまうと、再び立ち上がるのが大変だからです。

Imamina080229_01
【写真】=薪を運ぶ女性

 朝は日が昇る前に起き、早く起きた人が近所の人を起こして回ったそうです。天気予報がない時代なので月や星、雲の流れで天気を予測し、朝食を済ませて準備ができると出発しました。家を出ると大石の車地蔵で待ち合わせ、夜叉神峠、桧尾峠などそれぞれグループを作って出発しますが、暗いときは提灯を持って歩いたそうです。

Imamina080229_02
【写真】=待ち合わせに使用した大石の車地蔵

 歩きながら夢や希望を話し、歌を歌い、上り坂ではゆっくり歩きながら縫い物や編み物を器用にこなしたといいます。
 目的地に着くと、物資の受け渡しや打ち合わせをして帰途に着きます。大石山之神まで帰ってくるとゆっくり休んで、明日の打ち合わせなどをして家路を急ぎました。
 女性たちは一日の仕事が終わると、夜は「夜なべ」をして針仕事や藁細工などもしました。

Imamina080229_03
【写真】=木炭を運ぶ女性(木炭は1表5貫あったそうです)

 夜叉神峠から鳳凰三山へ向かう途中に杖立峠という場所があります。登山者の多くはここで腰を下ろして休憩をします。ここは、前述のように杖を背負子の下にあてがって休んだため、いつからか杖立峠と言われるようになったと伝わっています。
 昔の女性たちは、今の私たちでは想像できないような苦労をしてきました。
 50~60kgの荷物がどれだけ重いのか、みなさん身近にあるもので試してみてはいかがでしょうか。

 

【南アルプス市教育委員会文化財課】

【季節の便り】

市内にも「いちご狩り園」見~つけた!!

Malps080215_01Malps080215_02Malps080215_03

 春を呼ぶ風物詩と言われている十日市も終わり、いよいよ農家も忙しい時期を迎えようとしています。
 一方、1年を通して1~2月頃が一番大きく最高に甘~い果物を収穫している農家がありました。市内和泉地区にある「いちご園 市川」です。
 大きさと甘さにびっくりするほどのイチゴで、市川さんこだわりの逸品のようです。
 いちご狩りは5月の連休あたりまで出来るそうですが、大きさ、甘さを求めるなら、早い時期がよいとのこと。一番早く実を付けたものが一番大きな実になるようです。そのためには手抜きは出来ないそうで、大きなイチゴを育てるための作業が毎日続いています。
 皆さんもこだわりの「イチゴ」を一度食してみてはいかがでしょうか。

 

【南アルプス市 広聴広報課】

【連載 今、南アルプスが面白い】

山中に泊まり込みで炭焼き

 前回のふるさとメールは、野呂川上流からの木材搬出方法についてお話しました。今回のふるさとメールは、芦安地区で行われていた炭焼きについて紹介します。

Imamina080215_01
【写真】=木炭を運ぶ様子

 大正の頃の炭焼きは、村に近い御勅使川入りから夜叉神峠を越えてはるか野呂川入りまで行なわれていました。村に近い所で焼くときは家から通って焼きましたが、野呂川入りで焼くときは宿泊小屋を作って作業をしたといいます。小屋は丸太の掘っ立て小屋で2坪か3坪程。多いときは炭焼きのための宿泊小屋が30数棟建てられ、小屋の周辺は賑わいを見せたといいます。

 昭和になると次第に炭焼き区域が狭められ、御勅使川入りで行われるようになります。ここは大部分が県有林のため、秋になると炭焼きをする場所を入札で決めるようになります。昭和10年には木炭改良組合を結成して炭焼きをする場所を公平に分配し、終戦後は生産から販売まで組合が一貫して行ったそうです。

 ここで炭焼きの様子をのぞいて見ましょう。
 個人の割り当てが決まると、その中で集材に適した場所を選び、石を積み上げて炭焼き窯を作ります。周囲に石がなければ遠方から背負って運び、横1m、縦2mくらいの馬蹄形を作り、天井は細長い石をかみ合わせます。すき間には小石を詰め、外気が通らないように、その上から赤土を目張り塗りして仕上げました。
 木炭の元となる原木はナラや雑木が選ばれました。ナラは木炭にする過程での目減りが少なく、炭は硬質で火持ちがよかったそうです。このような木を長さ1mぐらいに切り、太いものはそれを二つ割、四つ割にし、窯の近くに積み上げます。その原木を窯の奥からぎっしり並べ火をつけます。最初は煙出孔から薄黒い煙が出ますが時間がたつと白く薄れ、ころあいを見計らい真紅の炎がメラメラと渦巻く釜からかき出し、消し床へ寄せて消化灰をかけると、木炭が出来上がります。

Imamina080215_02Imamina080215_03
【写真・左】=夜叉神峠登山道沿いに残る炭焼窯跡
【写真・右】=ドノコヤ峠沿いに残る炭焼窯跡

 戦中などは木炭の増産や技術の向上に励んだそうですが、時代の急激な変化により次第に生産されなくなります。夜叉神峠の登山道沿いには当時をしのばせる炭焼き窯の跡があり、そばには立て札があるので、ハイキングの途中で見てみてはいかがでしょうか。

 

【南アルプス市教育委員会文化財課】

【季節の便り】

縁起物がずらり! 春を呼ぶ十日市

Malps080201_01_2Malps080201_02_2Malps080201_03_2
(2007年撮影)

 十数万人もの人たちが訪れる「十日市」は、十日市場地区にある安養寺の祭りで、毎年2月10、11日に行われ、春を呼ぶ風物詩として親しまれています。
 江戸時代、安養寺の鼻採地蔵尊にお参りに来ていた人たちが物々交換をしていたことから、後に市として栄えたという古い歴史を持つお祭り市です。
 安養寺周辺の沿道には、数百軒の露店が立ち並び、杵や臼などの木製品やダルマ、縁起物など生活用具が売られているのがこの市の特徴です。
 昔から「ないものは猫の卵と馬の角」と言われるほど商品がそろっています。今年は、どんな珍しい品物が店頭に並ぶのでしょうか。

 

【南アルプス市 広聴広報課】