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南アルプス市は、山梨日日新聞社とタイアップして「南アルプス市ふるさとメール」を発信しています。ふるさとの最新情報や観光情報、山梨日日新聞に掲載された市に関係する記事などをサイトに掲載し、さらに会員登録者にはダイジェスト版メールもお届けします。お楽しみください!

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プロフィール

 山梨県の西側、南アルプス山麓に位置する八田村、白根町、芦安村、若草町、櫛形町、甲西町の4町2村が、2003(平成15)年4月1日に合併して南アルプス市となりました。市の名前の由来となった南アルプスは、日本第2位の高峰である北岳をはじめ、間ノ岳、農鳥岳、仙丈ケ岳、鳳凰三山、甲斐駒ケ岳など3000メートル級の山々が連ります。そのふもとをながれる御勅使川、滝沢川、坪川の3つの水系沿いに市街地が広がっています。サクランボ、桃、スモモ、ぶどう、なし、柿、キウイフルーツ、リンゴといった果樹栽培など、これまでこの地に根づいてきた豊かな風土は、そのまま南アルプス市を印象づけるもうひとつの顔となっています。

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2008年1月

【連載 今、南アルプスが面白い】

修羅(しゅら)出しからトロッコへ

 芦安地区は全体の97%を山に囲まれた地域です。耕作地は少なく、昔から木材の伐採や、炭焼き、焼畑等で生計を立てていました。今回のふるさとメールは芦安地区と深いかかわりのある木材の運搬について紹介します。

 伐採の仕事は、八十八夜を過ぎた5月初旬に入山し3ヶ月から4ヶ月かけて行なわれたといわれています。遠い所では長野県境の仙丈ケ岳(せんじょうがたけ)にある小仙丈沢(こせんじょうざわ)、大仙丈沢(だいせんじょうざわ)まで入り、小さな宿泊小屋を作り、生活物資を運び入れ生活しながら伐採していました。

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【写真】=修羅の様子

 車など無かった時代、どのように切り倒した木材を運搬していたのでしょうか。
 木を運び出すのには修羅(しゅら)出しという方法があります。丸太を数本並べ、中央をへこませることによりそり状にします。山の地形に沿って段差をつけながら丸太の階段を下へ延長し、これに木材を載せて滑り落とす仕掛けを修羅と呼びます。
 地形の起伏などを見極め、人の手を加えずうまく滑走するように調整するのが、修羅作りのコツということです。
 修羅出しは、日照りが続くと滑りが悪くなるため、水を打って滑りをよくしました。雨の日は修羅出しの能率が上がり、山仕事の人たちは喜んだそうです。
集積地の出材が終わると、修羅台は高いところからはずして、修羅の上を順に送り出しました。

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【写真】=昭和12年の山仕事の様子

 他には鉄砲出しというものがあります。山奥では水量が少ないので、水流をせき止めるための堰堤(えんてい)を、木を枠組みにして作り、その隙間には柴草やコケを敷き詰めて漏水を防ぐと、水位が上がり貯水池ができます。そして水出口を開けると、豊富に貯まっていた水量が一気に流れ出して、木材を下流に押し流しました。

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【写真・左】=南アルプス林道観音経トンネル(左)とトロッコ軌道跡(右)
【写真・右】=現在も残るトロッコ軌道

 このように修羅出し、鉄砲出し等自然のものを上手に利用して行なわれた運搬ですが、昭和14年から昭和17年にかけて、トロッコ軌道が野呂川沿いに作られ、トロッコで木材の運搬が行なわれるようになります。戦後は野呂側林道の完成にともないこのトロッコ軌道も失われてしまいますが、現在も南アルプス林道沿いにその名残を見ることができます。

 

【南アルプス市教育委員会文化財課】

【季節の便り】

獅子舞で厄払い!

 もう、お正月気分も抜け(?) 今年一年、また、自分の目標に向って活動を始められたことと思います。
 この冬は昨年暮れの早い時期からインフルエンザの声が聞こえていましたが、このところ落ち着いているようですね。暖かい日が続いたり雪になる予報が出たりと、1月から寒暖の差が激しく、これも温暖化の影響なのでしょうか。

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 市内で、正月行事として昔から伝承されているものの一つに獅子舞があります。小正月に行われたこの獅子舞は、西南湖や下市之瀬、曲輪田地区などがあり、結婚や新築など祝い事があった家や神社・道祖神などをまわり厄払いをして歩きました。
 西南湖地区の獅子舞は、毎年40軒ほどの家を回り、舞を披露しました。最後は、獅子がどんど焼きに火を付けて幕を閉じました。現在は、市の無形民族文化財に指定されています。

春を呼ぶ「十日市」

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(2007年撮影)

 毎年、恒例の十日市が2月10、11日の両日、十日市場の県道韮崎・南アルプス・中央線沿いで行われます。甲府盆地に春を呼ぶ祭りの風情は、今も変わることなく10万人を超える人々で賑わいます。

 

【南アルプス市 広聴広報課】

【連載 今、南アルプスが面白い】

百々はなんと読む?

 今までのふるさとメールは、第1回「2万年前の落とし物」から第38回「御勅使扇状地の生命線 石積出(いしつみだし)」まで、時代を追って南アルプスの歴史や文化財を紹介してきました。
 今回からは時代と関係なく、市内の歴史や文化財をさまざまな角度から紹介していきます。

 市内には、百々という地名があります。これは「どうどう」と読むのですが、初めての人は読み方に困ってしまいます。今回のふるさとメールは、初めての人はなかなか読めない地名、百々の由来を紹介します。

 江戸時代にまとめられた山梨の地誌『甲斐国志』によると「本村ノ北御勅使川ニ望ム百々(ドンドン)ハ水ノ鳴ル音 北山筋(甲斐市敷島)ニ百々河・江戸ニ百々橋ノ類也」とあり、百々は水が盛んに流れるさまを表しています。
 他にも『中巨摩郡地名誌』などによると「とうとうと水が流れるさまを表現したもので、とうかけるとう(10×10)は百になるので百の当て字を用い、水音をどうどうと繰り返す意味」とあります。

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【図】=御勅使川流路の変遷

 現在は市内北端、百々地区とは離れた場所を流れ、暴れ川として有名な御勅使川(これも「みだいがわ」とはなかなか読めませんね)は、過去に何度も流れを変えてきました。百々地区の北端には現在、県道甲斐芦安線が東西に延びていますが、少なくとも戦国時代から明治31年まで前御勅使川が流れていました。ちなみに、平安時代には百々地区の南側(御勅使川南流路)を流れていたとみられ、この時代大きな集落がありました。洪水によって大きな被害を受けたことが、発掘調査により分かってきています。おそらく百々はこの御勅使川が流れる音から生まれた地名といえるではないでしょうか。

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【写真】=洪水による砂礫で埋まった住居跡(百々遺跡)

 地元にはこんな昔話が伝わります。昔、代官所に各村の名主が年賀の挨拶に集まったとき、名主は呼び出された順に代官へ挨拶をしました。呼びだしの役人が「百々村」をなんと読むのか分からず困ってしまい、この村を飛ばして「以上で各村を呼び終えたが、呼び出されていない村はないか」と聞いたところ「はい、百々(どうどう)村はまだです」と答えました。これにより役人は読みがわかり、百々村と呼び上げることができ、恥をかかずにすんだということです。難しい地名にまつわる、機知に富んだ物語として伝えられています。

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【写真】=昭和12年の前御勅使川跡の様子(現在の県道甲斐芦安線)

 百々という地名は中央市、甲斐市にも小字(こあざ)として残っており、甲斐市には百々川が流れています。京都市上京区には百々町(どどちょう)があり、山梨県以外にも百々の字を使った地域があります。皆さんの住んでいる場所にも、変わった読みの地名はありますか。調べてみると面白い発見があるかもしれませんね。

 

【南アルプス市教育委員会文化財課】

【季節の便り】

新年明けましておめでとうございます

 新しい年が皆様にとって健康で、また明るい年でありますようお祈り申し上げます。

 昨年は、南アルプス市にとってスポーツの分野で活躍している人たちが数多く話題に上った年でした。

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 昨年9月、サッカーが好きで周りが勧めたわけでもなく、本人の強い希望で世界のトップクラスの選手たちが集結するスペインに渡り、現在アトレチコ・マドリードのチームで頑張っている小学校5年生の宮川類くんもその一人です。「自分の夢を叶えるため努力しているので、少しもつらくない。スペインで練習を積んで、いつかは日本代表としてワールドカップに出場して日本を優勝に導き、MVPをもらいたい。そして、憧れのマラドーナ選手が獲得した全てのタイトルと同じものを自分も取りたい」としっかりとした口調で夢を語ってくれた類くんを、みんなで応援していきたいですね!

 お正月といえば、富士山が必ず出てきます。南アルプス市から見える富士山をいくつか写真で紹介します。

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【南アルプス市 広聴広報課】