ブドウ畑ができるまで(2)
植え付け直前、段ボール箱に入ったブドウの苗木。根っこの部分は台木(※)です。フィロキセラ(ブドウネアブラムシ)の被害を回避するための台木は何十種類とありますが、ここでは「5BB」(約500本)と、「3309」(約400本)の2種類を使っています。いずれもワイン産地の県内で広く利用されています。
3月22日、待ちに待った植樹です。畑にメンバーが初めて勢ぞろいしました。まずは、たい肥まき。1本1本丁寧にメルローを植え付けていきます。植樹密度はワインの品質にも影響しますが、木と木の間の距離は1メートルとりました。縦のラインが曲がらないように注意しながらの作業。苗木には、健やかに育つようにとの思いを込め、たっぷりと水もあげました。
植樹は一日がかりの作業。農場で弁当を広げました。好天にも恵まれ、体を動かした後の昼食は格別の味がしました。
植え付けたばかりのメルローの苗木。この日は一日中、富士山が作業を見守ってくれました。
3月29日、全体が集合して2回目の作業日。土寄せ、マルチかけ、消毒を行いました。晴れてブドウ畑の完成です!
※台木 19世紀半ばにヨーロッパのワイン産業を襲ったフィロキセラ禍から救ったのが台木の使用。アメリカ系の木を台木として接ぎ木する方法で、現在最も有効な対策とされている。病害虫予防にとどまらず、土壌へのブドウ樹の適性や樹勢コントロールにも有効と言われるが、国内では台木試験の実例がまだ少ない。
(2008年04月17日更新)