2020年収穫
9月5日、今季の集大成である収穫を迎えました。当初8月29日も候補日でしたが、1週間メルローの成熟を待つことにしました。メルロー、シャルドネの同時収穫は5年連続。収穫は昨年より2日早く、収量はメルローが690キロ(昨年比360キロ減)、シャルドネが1535キロ(同665キロ減)でした。今季は夏の長雨、日照不足、梅雨明けした8月は一転して記録的な猛暑と昨年以上に極端なシーズンとなりました。防除も徹底しましたが、べと病や晩腐病に悩まされました。病果を収穫時に畑で取り除いたこともあり、収量は3割ほど昨年より減りましたが、メルローは程よく色づき、シャルドネはよく熟れたビンテージとなりました。世相的には特別なビンテージ、無事に収穫までこぎ着けることができ何よりでした。
仕込み時の分析値は下記の通りです。
【メルロー】
比重 1.082
糖度 19.64%
pH 3.47
総酸 6.15g/l
【シャルドネ】
<フリーラン>
比重 1.090
糖度 21.80%
pH 3.60
総酸 5.70g/l
<プレス>
比重 1.091
糖度 22.07%
pH 3.67
総酸 5.75g/l
この日は午前5時半に集合、総勢55人が参加しました。今年も朝焼けと富士山が印象的な朝でした。まず防鳥ネット下のバインド線を外し、メルロー、シャルドネの収穫を始めました。写真はメルローの収穫風景です。
昼ごろまでは晴れて気温も上がり、甲府は猛暑日(最高気温35度以上)となりました。最高気温は甲府36・8度。ただ、収穫が終わって帰宅した昼すぎ以降、大気の状態が不安定になり、雷雨となりました。写真はシャルドネの収穫風景です。
収穫時のブドウは晩腐病が目立ちました。今年はマンズワインの新型コロナウィルス対策で、工場内に部外者は一切入れなくなり、農場で収穫のみの作業。畑で丁寧に選果したため、大人数の参加者がいながらもスケジュールいっぱいの5時間ほどかかりました。個人的にはメルローは未受粉果や小動物等による食害が例年よりも若干多いように感じました。
収穫したブドウは計量してマンズワインのトラックに積み込みました。作業後は休憩しての解散となりました。フル作業でないのが少しさみしく感じましたが、新しい生活様式ですので仕方ありません。来季は、例年通り工場内で選果ができるよう世の中が落ち着いていることを願います。
(2020年09月09日更新)