12年産メルローに高い評価
11月14日、甲州市のマンズワイン勝沼ワイナリーで、双葉農場で収穫した12年産と13年産のワインのテイスティングがあり、山日YBSグループの野口英一代表(日本ソムリエ協会認定ソムリエ・ドヌール)、YBS山梨放送の中村一政専務らが出来栄えを確かめました。
ワインは、瓶詰め直前の2012年産メルローと、発酵が終わって間もない13年産のメルローとシャルドネを用意していただきました。今年初収穫したシャルドネは、ファーストヴィンテージワインになります。
12年産のメルローは天候に恵まれたブドウの「当たり年」だけあって、テイスティング直後、野口代表と中村専務からは「これはいい」「すごい」というが言葉が連発して漏れました。想像を超えるワインの出来に正直驚きました。
10年産、11年産のメルローは新樽の香りがやや強めですが、12年産は新樽、1空き樽、2空き樽を使って熟成させ、それらをブレンドしました。上品な樽の香りが印象的で、ボルドースタイルに近づいてきました。色が濃く、タンニンもしっかり感じ、味わいも複雑でバランスがあり、余韻も中程度から長めです。
野口代表は「これまでのうちのワインはどんな食事にも合うと説明してきましたが、12年産は肉料理と合わせたくなります」と感想を述べました。醸造を担当するマンズワインの武井千周さんは「12年産は、熟成によって樽と果実の香りが融合すると、さらにいいワインになります。これほどのメルローは山梨ではなかなかないと思います」と高く評価しました。
武井さんによると、13年産のメルローは猛暑の影響を受けて酸味は12年に比べるとやや低め。ただ、ワインの色は濃く、鮮やかな紫色で健全だといいます。今後、樽熟成が始まります。
一方、ファーストヴィンテージワインとなる13年産のシャルドネは、洋ナシの香りが特徴です。「この時点では、おりと接触しているため、やや還元的なイメージがありますが、シャルドネらしい、きれいなワインに仕上がっています」(武井さん)。今後、樽を使うかどうか見極めるといいます。
(2013年11月15日更新)