8月はワインの味わいをつくる
先日、山梨大学で開かれたボルドー大学ワイン醸造学部のジル・ド・ルベル教授の講演を聴く機会がありました。「ブドウ熟度の管理」がテーマです。
ルベル教授はボルドー大学の取り組みを紹介する中で、「8月は、よいブドウをつくるのに大事な時季。秋は、インディアン・サマー(小春日和)がいい年の条件」と述べられました。
ボルドーにおける「良いヴィンテージ」の条件(赤ワイン用ブドウ)は下記の通り。
・ブドウの早い開花と、果実の良い状態(グループ化、均一化)
・ベレーゾン前の水分ストレス(生長停止)
・適度な暑さやにわか雨のもとで良い状態で成熟すること(8月はワインの味わいをつくる=糖分、色素、タンニン、アロマ)
・収穫期の穏やかな気温(暖かな秋、ほとんど降雨がないこと)
ちなみに、ボルドーの最近のヴィンテージとしては「2008、2009、2010ヴィンテージは2001年からの夢の10年間の、完璧な3年間。フレッシュさと長い寿命を持った素晴らしいボルドーワイン」とのことでした。
(2012年08月07日更新)