甲州種ワインの仕込み
甲州市勝沼町で、日本古来の品種で山梨特産の甲州種ブドウを使ったワインの仕込みが始まっています。丸藤葡萄酒工業(株)の作業を見学させていただきました。
この日はワイナリーに集まった約9トンのブドウを仕込みます。
同社の代表銘柄である「甲州シュールリー」などになります。
果梗を取り除く(除梗)前に、ベルトコンベアの上でオーナーの大村春夫さんが厳しいチェックで選果。未熟果などを手際よくはじいていきます。
ブドウの圧搾が進む一方で、機械のわきには取り除かれた梗が山積みされていきます。
圧搾機は、2006年の仕込みから、やわらかい果汁が得られる風船タイプのスッター(スイス製)だけを使っているそうです。果汁はその後、デブルバージュ(不純物の沈殿)させ、上澄み部分の果汁に酵母を加えて発酵が始まります。
06年からは、これまでの軽く圧搾した「フリーラン果汁」だけでなく、強く搾った「プレス果汁」も少量戻すという新たな試みを始めています。果皮の部分にあるうまみを加える狙いがあり、より厚みのある辛口ワインを追い求めているとのことです。
(2008年10月02日更新)