6月の天候
気象予報士でヴィニュロンズクラブメンバーの保坂悟さんの協力で、先月の天候をまとめました(写真は7月5日)。
県内は6月2日に梅雨入りしました。平年より6日、昨年より20日も早い「雨の季節」の到来となりました。梅雨入り後は「梅雨空」となる日が多く、6月は、気温は低めで雨の日が多く、日照時間も少ないという梅雨ならではの天候となりました。22日に日降水量が50ミリを超す大雨となったものの、総じてシトシト雨が多く、今年の梅雨は前半に限れば「陰性型」といえそうです。日照時間が少なく、低温で、雨の日が多いという環境は、農作物にとっては好ましくない1カ月だったいえます。(以下はブドウ畑に近い甲府の観測データを基にまとめてあります)
◆平均気温
上旬は19.6度と平年を1.3度も下回る低さとなり、梅雨寒の日が続きました。中旬になって高気圧に覆われ、晴れや薄曇りの日が多くなり、21.9度(平年比0.3度高)とほぼ平年並みに回復しましたが、下旬は22.0度(平年比0.3度低)と再び平年を下回る状況となりました。その結果、月平均では21.1度と平年を0.5度下回りました。日最高気温は30度を超す真夏日が2日ありましたが、35度を超す猛暑日はありませんでした。夏日(最高気温25度以上30度未満)は22日を数えました。
◆降水量
先月に続いて、期間を通じて平年を上回る降水量となり、特に下旬は106ミリ、平年比179%とかなり多く雨が降りました。22日は53.0ミリのまとまった雨量を記録しました。月間では191.5ミリ、平年比146%と、平年の1.5倍の雨となりました。雨をまったく記録しなかった日は10日しかなく、連日ぐずついた空模様が続きました。
◆日照時間
月合計は129.4時間で平年の91%という短さとなりました。特に上旬は38.2時間(平年比65%)、下旬も28.3時間(平年比82%)という短さで、日照不足が心配される状況でした。梅雨の中休みとなった中旬のみ62.9時間(同129%)と平年を上回りました。日照時間が10時間を超えた日はわずか5日しかなく、昼間が「晴」のみで雲マークが付かない日は2日を数えるだけでした。
(参考:甲府地方気象台、6月の山梨県の気象・地震概況)
(2008年07月17日更新)