南アルプス市芦安地区の住民有志でつくる「芦安の将来を考える会」(森本章雄会長)は、地域の荒廃した農地の開墾作業を始めた。花を植えるなどして景観の整備を進めるほか、遊休農地を活用して農作物の栽培に取り組み、特産品の開発や地域活性化につなげていく。
農地の開墾作業は3月下旬に開始。これまでに同会メンバーが農機具を使って農地を耕し、肥料を散布した。今後は、整備した約1万8千平方メートルの農地を使い、ヒマワリ、コスモスの花や、そばやウドなどの農作物の栽培に取り組んでいく。
同会によると、使用する農地は約20年前まで稲作をしていたが、農家の高齢化によって管理できなくなっていた。今後、農地は同会が中心になって管理し、農作物の栽培などに活用していく。
同会は約2年前に発足。定期的にメンバーによる話し合いや学識経験者を招いた勉強会を開き、地域活性化策を探ってきた。また、昨年12月には同市芦安芦倉に活動拠点を整備するなど、地域住民が一体となって活動できる体制づくりを進めている。
森本会長は「農地を整備することで、観光客が魅力を感じる地域にしていきたい。会の活動を地域に広げていきたい」と話している。
(写真)荒廃した農地を開墾するメンバー=南アルプス市芦安安通
【山梨日日新聞社 3月28日掲載】