今回は、7月8日に芦安山岳館の穂坂さんに同行して白根御池小屋まで登った時の様子をご紹介します。私はまだまだ山は初心者で、白根御池小屋がある標高2,200メートルの高さに自分の足で登るのはこれが初めてです。
この日は私たちの他にも3名同行者がいて、朝の7時に山岳館近くの駐車場で待ち合わせをしました。そこから野呂川広河原インフォメーションセンターまで車で約40分の移動です。センターから少し歩くと「広河原山荘」があり、その脇に登山口がありました。しばらく急な登りが続き、20分ほど登ると最初の分岐点があります。ここを右へ行くと白根御池小屋(草すべり)で、左に進むと大樺沢(二俣)へ向かいます。
初心者の私に気遣っていただき比較的楽な「大樺沢」を歩くルートへ。この日は天候にも恵まれ心地良いスタートだったのですが、しばらくして私が体調を崩してしまい、かなりゆっくりなペースで歩いてもらうことになりました。石がゴロゴロしている道を登って行くと勢いよく水が流れてきました。
休憩を多めにとりながらさらに上を目指します。一歩一歩進むことばかりに集中して、せっかくの景色を楽しむ余裕がなかったことに気づき、大樺沢で少し回りを見渡すと、川のように残る雪渓がたくさんありました。良く見ると雪渓の表面は波のようにデコボコしていて、風が波のような形を作るのだと聞きました。雪渓はかなりの厚さがあり、登って来る途中で見た勢い良く流れる水は、すべて雪解け水なのだと改めて実感しました。二俣から右側に入ると白根御池小屋まであと少しです。
なんとか小屋に着き、部屋の二段ベッドで少し休ませていただきました。小屋は部屋、食堂、トイレの掃除が行き届き快適に休憩できました。ソフトクリームなど食べたい物がたくさんありましたが、今回は体調が優れないので梅干だけを食べて下山の準備へ。
下りは登りと違い比較的楽で、涼しい風を感じながら景色を楽しむことができました。小屋での休憩といただいた梅干パワーで体力は随分回復し、下りは2回ほどの休憩でなんとか広河原に到着しました。大樺沢を下っている時は「なんてすごい所を登ってきたんだろう」と思いましたが、そこからさらに雪渓を登って行く人がたくさんいるのを見て本当にすごいと思いました。私は、といえば、下りは楽だと感じながらも着いた頃には足がガクガクしてしまい、うまく歩けなくなっていました。
体調を崩してしまったため、最初は少し嫌な思いが出ていましたが、終わってみるとすべてよい経験だったと思えます。今回の経験で事前の体調管理と普段からの体力づくりが大切だということを学びました。いつかまた、自信を持って歩けると思える日が来たら再び挑戦してみたいと思います。