南アルプス市芦安地区に勤める公務員や教職員らでつくる「芦安山と出湯を愛する会」は5月29日、半世紀以上前に閉山した芦安鉱山の探索を行った。
現地では、坑道や集落跡を観察し、写真撮影。当時の住民が使っていたとみられる湯たんぽなど、生活の痕跡にも触れた。衛星利用測位システム(GPS)を使って芦安鉱山の位置も記録した。
探索には約10人が参加。数年前に同市のNPO法人芦安ファンクラブが整備した道を利用し、案内板などを目印に片道4時間ほどかけて向かった。探索の様子は今後、芦安窓口サービスセンターなどに展示スペースを設けて住民に伝えていく。 芦安鉱山は旧芦安村のドノコヤ峠西側の山腹にあり、1914年に開鉱。金などを産出し、ピーク時は鉱山地区の人口は250人を超えたが、終戦後は採算が取れなくなり、56年に閉山した。
(写真上)芦安鉱山跡で撮影した中切坑と呼ばれる坑道
(写真下)鉱山地区にあった湯たんぽ=いずれも南アルプス市内
【山梨日日新聞社 6月4日掲載】