南アルプス市議会は16日、12月定例会を再開。市は代表質問の答弁で、芦安地区の公共施設に甲斐犬の資料を展示し、発祥の地として観光客にPRする考えを明らかにした。
森岡千代野氏(かがやき21)の質問に答えた。市農林商工部によると、芦安地区を訪れる観光客らに、国天然記念物の甲斐犬発祥の地であることを知ってもらうのが目的。歴史をたどる資料や写真などを収集した上で、芦安山岳館など既存の公共施設の特設コーナーで展示する。
展示施設は今後、選定を進める考えで、市は「観光客にPRするとともに、市民にも芦安地区が甲斐犬の里であることを再認識してもらい、市内での飼育頭数の増加につなげたい」(同部)としている。
甲斐犬は大正末期に発見された山梨県特有の日本犬。1934年に国の特別天然記念物に指定された。芦安地区が発祥の地とされ、多くの家で飼われていたが、現在は13頭まで減少している。
同日はこのほか、亀ケ川正広(共産党)浅野伸二(南政クラブ)斉藤博明(公明党)野田修作(新風クラブ)の4氏が代表質問。穴水俊一(共産党)内藤政勝(かがやき21)の2氏が一般質問した。
【山梨日日新聞社 12月17日掲載】