芦安山岳館は、山梨日日新聞社とタイアップして「芦安山岳館メール」を発信しています。南アルプスの最新情報や観光情報、山梨日日新聞に掲載された山岳に関係する記事などをサイトに掲載し、さらに会員登録者にはダイジェスト版メールもお届けします。お楽しみください!

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 南アルプス芦安山岳館は、2003年3月21日に開館しました。山岳文化の発掘と研究・継承、自然保護や安全登山の普及、山を仲立ちとしたさまざまな交流の実現を目的としています。氷河時代から数万年を生き続けるキタダケソウやライチョウが住む3000メートルの高山、生活と結びついて文化や産業、技術を育ててきた里山。芦安地域は自然、文化ともに魅力に満ちた地域です。山岳館はその一端を知っていただく施設です。また、この施設は、県産材の利用促進を図ることを目的としたモデル的施設でもあります。多くの方に見学していただき、県産材の良さを知っていただきたいと思います。

お知らせ

 南アルプス市芦安山岳館メールは、2023年3月末をもって配信を終了しました。今後は、南アルプスNetやFacebookなどで、山岳情報や観光情報などを随時発信していきます。

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【山岳館便り】

芦安中全校生徒が新聞配達

20091213_001  山あいに約400人が暮らす南アルプス市芦安地区。高齢化が進む地域で毎朝、新聞を配達しているのは芦安中の全校生徒15人だ。坂道を徒歩で上りながら、一軒一軒配る生徒の姿は半世紀続く光景。笑顔であいさつを交わし、毎日欠かさず新聞を届けている。
 「おはようございます。新聞です」。午前6時、周囲が暗いうちから、生徒たちの「仕事」は始まる。同市在家塚の渡辺新聞店から配送された90世帯分の新聞を、5人で分担して配達する。
 1人当たりの担当は約20世帯。ショルダーバッグに詰め込んだ新聞の重さは、ページ数が多いときには10キロ近くになる。1日おきに交代で配っていて、都合の悪い場合は仲間同士でフォロー。新聞が届かない日はない。
 50年以上続く全校生徒による新聞配達。大人の配達人を確保するのが難しい芦安地区で、貴重な戦力になってきた。親子2代で配達を経験している世帯も多く、かつて父親も配達していた2年の清水優奈さん(14)は「親の世代から続いている。すごい」と話す。
 一方、配達が始まったという1955年ごろ、約80人いた生徒は現在、5分の1以下に。配達のペースは3日おきから1日おきに増え、以前は高校受験を機に“卒業”していた3年生も受験勉強の傍ら、配達を続ける。「伝統を絶やすわけにはいかない」。3年の岡崎英一君(15)はこう力を込める。
 「いつもありがとね」と玄関先で出迎える住民も少なくない。「子どもたちが笑顔で声を掛けてくれるので、今日も頑張ろうという気持ちになる。毎朝欠かさず配達してくれる生徒たちは地域の誇り」と芦安芦倉の名取文子さん(77)。生徒たちは地域に元気も届けている。〈文=青柳秀弥、写真=広瀬徹〉
 (「ふるさと・やまなし元気になあれ」は随時掲載します)

(写真)早朝、地域の駐在所に新聞を届ける岡崎英一君(左)=南アルプス市芦安芦倉

【山梨日日新聞社 12月13日掲載】

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