県内四市町でつくる南アルプス世界自然遺産登録県連絡協議会は二十八日、韮崎市役所で本年度総会を開いた。本年度事業として、ユネスコの登録制度である「BR」(生物圏保存地域)について調査研究を進めることを確認した。
山梨、長野、静岡三県の推進協議会は五月九日にBR調査・研究部会を設置した。部会長には今沢忠文南アルプス市長が選ばれた。これを受け、県連絡協は登録手続きや効果などの情報収集を進め、一年後をめどにBRの指定を目指すかどうかの結論を出す。
県連絡協によると、BRはユネスコの国際共同事業の一つで、一九七一年から登録を開始。登録数は二〇〇八年二月現在で百五カ国五百二十九地域あり、日本では一九八一年に屋久島など四地域が登録されている。
また、南アルプス自然保護官事務所の宮沢泰子上席自然保護官が、シカ対策の取り組みなど南アルプス国立公園の現状を報告した。
【山梨日日新聞社 5月29日掲載】
