芦安山岳館は、山梨日日新聞社とタイアップして「芦安山岳館メール」を発信しています。南アルプスの最新情報や観光情報、山梨日日新聞に掲載された山岳に関係する記事などをサイトに掲載し、さらに会員登録者にはダイジェスト版メールもお届けします。お楽しみください!

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プロフィール

 南アルプス芦安山岳館は、2003年3月21日に開館しました。山岳文化の発掘と研究・継承、自然保護や安全登山の普及、山を仲立ちとしたさまざまな交流の実現を目的としています。氷河時代から数万年を生き続けるキタダケソウやライチョウが住む3000メートルの高山、生活と結びついて文化や産業、技術を育ててきた里山。芦安地域は自然、文化ともに魅力に満ちた地域です。山岳館はその一端を知っていただく施設です。また、この施設は、県産材の利用促進を図ることを目的としたモデル的施設でもあります。多くの方に見学していただき、県産材の良さを知っていただきたいと思います。

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2023年2月

【山岳関連ニュース】

登山者自ら「道」守る 北杜・登山家、整備ツアー企画

来訪多いほど美しい山に

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 北杜市の登山家花谷泰広さんが一般社団法人「北杜山守隊」を発足し、荒廃が進む登山道の保全活動に乗り出した。目指すのは、山を楽しむ登山者自らが、登山道の整備に関わる仕組みづくり。今後、整備体験ツアーなどを企画していく。南アルプスが国連教育科学文化機関(ユネスコ)のエコパークに登録され10年となる来年を見据え、花谷さんは「山を楽しむ人が主体となって、持続的に山の環境を守る体制をつくりたい」と意気込む。

 「登山者の踏圧によって草がなくなって、地表を雨水が集まって流れることで登山道の浸食が進みます」。2月に公開した「北杜山守隊」の動画で、花谷さんは登山道整備が急務となっている現状を解説。登山者が本来の道から少し外れて歩くことが荒廃を加速させることにも触れながら、「『誰か』ではなく、皆で山の環境を守っていきたい」と呼びかけた。
 花谷さんは甲斐駒ケ岳の七丈小屋の運営に関わる中で、登山道の荒廃に危機感を覚えるようになったという。2019年の台風被害で荒廃はさらに加速。「個人でどうにかできる状況ではない」と判断し、22年4月、仲間と一緒に北杜山守隊を立ち上げ、活動準備を進めてきた。
 花谷さんが最も問題視しているのは「登山道の保全の仕組みがないこと」。登山道の多くは県や市町村が管理者となっているが、整備まで人手や財源が回っていないのが現状といい、花谷さんは「山を楽しむ当事者が整備に関わる仕組みをつくらなければ、今後、登山道を維持していけない」と訴える。

 地元、北杜市内の山は、来年登録10年となる南アルプスエコパークの一部でもある。花谷さんは「整備に携わった登山者は整備した場所が気になるので再訪してくれる。『人が来るほど美しくなる山』を実現し、活動を全国の山に広げていきたい」と話している。

(写真)子どもたちに補修方法について説明する登山家の花谷泰広さん=北杜・日向山

【山梨日日新聞 2月27日掲載】

【山梨県内のニュース】

渓流釣り空前のヒット 全県遊漁券、解禁前に売り切れ

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 山梨県内の主な河川で渓流釣りが解禁される3月1日を前に、年間を通じて県内全域で釣りができる県下共通遊漁承認証(全魚種券)が完売するほど人気となっている。県漁業協同組合連合会(県漁連)によると、発行数十年間でも珍しい現象といい、県漁連には「発行枚数を増やしてほしい」といった要望が殺到。関係者は、新型コロナウイルス禍のアウトドアブームで釣り人が増加したことが背景にあるとみているが、専門団体からは「券を購入せずに釣りをする人や初心者の事故の増加には注意が必要だ」との指摘も出ている。

(写真)県下共通遊漁承認証の売り切れを知らせるポップ。予約開始から2日ほどで売り切れた=昭和町清水新居

【山梨日日新聞 2月26日掲載】

【山岳関連ニュース】

富士山の日、世界遺産10年

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 富士山の世界文化遺産登録から10年となる2023年の「富士山の日」(23日)を迎えた。長崎幸太郎知事と静岡県の川勝平太知事は山梨日日新聞と静岡新聞のインタビューに応じ、10年間で両県の交流が拡大したとして、経済・産業面や観光分野などで協力関係をさらに深めていく考えで一致した。
 13年6月の遺産登録からの10年間を振り返り、長崎知事は「富士山は国境や世代を超えた世界の宝となり、郷土への誇りや愛着が深まり、保全の意識が高まった」と指摘。川勝知事は「山梨、静岡の『ふじのくに』の一体化が確実にできあがった。静岡側では富士宮市の世界遺産センターを中心とした地域が心洗われる地に変貌した」と述べた。
 20年から「バイ・ふじのくに」と銘打ち観光や物産などの相互交流を開始したほか、21年の中部横断自動車道の山梨-静岡間全線開通は観光・物流面での交流を加速させた。川勝知事は「中部横断道全線開通で人の往来、物流が盛んになった。内陸部の農産物や精密機器などを清水港から輸出できる経済効果は大きい。山梨と静岡の食文化を謳歌する観光とともに、移住でも一緒に協力したい」と話した。
 長崎知事は「両県の物理的、時間的、心理的距離が短縮された」と説明。水素・燃料電池分野での交流や農業分野の脱炭素の取り組みなどを挙げ、「今後も親和性の高い分野でのサプライチェーンの拡大、強靱化、観光推進・文化財交流などで連携を深めていく」とした。
 長崎知事は書面で、川勝知事は対面で、山梨日日新聞と静岡新聞の取材に答えた。

 世界文化遺産登録から10年の節目の年になることから、「富士山の日」に合わせて、きょうの山梨日日新聞本紙の題字に富士山をあしらいました。

(写真)世界文化遺産登録から10年を迎える富士山。手前は河口湖=山日YBSヘリから(9日撮影)

【山梨日日新聞 2月23日掲載】

【山岳関連ニュース】

「甲斐百山」が最新版、変更点反映

 日本山岳会山梨支部は、山梨の100の山の魅力を紹介した「甲斐百山」の第4刷を発行した。県内の書店などで販売している。
 同書は2019年12月、支部創立の70周年を記念して発刊した。近年の台風や集中豪雨などの影響で、登山道の一部が崩落するなど大きく環境が変わった山があることから、約80カ所の記述を修正し、500冊を増刷した。
 同書は朗月堂書店(甲府市貢川本町)など書店5店舗のほかアウトドアショップのエルク(甲府市徳行4丁目)でも取り扱っている。1760円。

【山梨日日新聞 2月19日掲載】

【山岳関連ニュース】

冬の登山注意呼びかけ

日下部署 西沢渓谷広場で

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 単独登山による死亡事故が相次いでいることを受け、日下部署は18日、山梨市の西沢渓谷ネトリ広場で、登山指導を行い、登山者に注意を呼びかけた。

 署山岳救助隊員4人と県山岳遭難救助対策協議会日下部支部三富分会のメンバー5人が参加。訪れた登山者に登山計画書の提出を呼びかけたり、冬山装備の確認をしたりした。ティッシュや温熱シートなどの啓発グッズも配布した。

 署担当者は「冬山は過酷で想像をはるかに上回る危険がある。単独登山など安易な登山は絶対にやめてほしい」と話した。

(写真)登山指導を行う署員(右)=山梨市三富川浦

【山梨日日新聞 2月19日掲載】

【山梨県内のニュース】

甲府の梅開花、平年より早く

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 甲府地方気象台は17日、梅の開花を発表した。平年より7日早く、昨年より13日早かった。
 気象台の職員が17日午前10時ごろ、甲府市飯田4丁目の気象台敷地内にある標本木に5、6輪咲いているのを確認し、発表した。
 同市酒折3丁目の「不老園」によると、園内では既に赤や白の梅が3~4割程度咲いていて、17日は写真撮影する来園客も見られた。20日ごろから見頃を迎える見通し。
 17日の最高気温は、南部14・2度、身延・切石12・9度、甲府12・7度、勝沼11・3度、河口湖9・8度など。観測全10地点で平年を4・0~0・3度上回った。

(写真)梅の花を撮影する来園客=甲府・不老園

【山梨日日新聞 2月18日掲載】

【山岳関連ニュース】

山梨の気象、データ解説 NNS出版

 日本ネットワークサービス(NNS)気象情報室は、山梨県の気象に関する情報をまとめた書籍「山梨の気象 私たちが住む故郷の空もよう」(山梨日日新聞社刊)を出版した。
 NNSに所属する気象予報士が、気象庁の地域気象観測システム(アメダス)などのデータを基に県内の気候の特徴を分析。盆地を囲う山々や富士川でつながる太平洋など、山梨の地形がもたらす気象状況を解説している。山梨県の気温や降水量を他の都道府県と比較したランキングも盛り込んだ。
 世界的な問題となっている「温暖化」が山梨の生物にもたらす影響や、2014年の大雪など過去に県内で発生した気象災害も分析した。
 富士山頂で行われてきた気象観測の歴史などのコラムや、天気予報などで使われる「平年並み」「かなり多い」などの用語の解説などミニ知識のコーナーも充実している。
 気象情報室の保坂悟室長は「山梨は小さい地域だが、多様な気象現象が見られる場所でもある。近年温暖化や気候の極端化が問題となる中、自分が住む地域の天気の豊かさを知ってほしい」と話している。
 四六判320ページ。定価1760円(税込み)。県内の各書店や山梨日日新聞の販売店で購入できる。

【山梨日日新聞 2月16日掲載】

【山梨県内のニュース】

岡島、現店舗85年に幕 3月「ココリ」で再出発

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 甲府市丸の内1丁目の岡島百貨店は14日、85年にわたり続いた店舗での営業を終了した。百貨店を運営する岡島は、店舗を市中心街の再開発ビル「ココリ」に移転し、売り場面積を大幅に縮小して3月3日に営業を再開する。跡地は東京都内の不動産開発会社が取得し、建物を解体して高層マンションと店舗の複合施設を建設する。老舗百貨店は転機を迎え、空洞化が進む市中心街にとっても大きな転換点となる。

 岡島はこの日、閉店時間の午後7時に1階西側のオリオン口でセレモニーを実施。雨宮社長が「長きにわたり、温かい支援をくださったことを心よりお礼申し上げる」と述べ、従業員らと深々と頭を下げながらシャッターを下ろした。
 岡島は1843年に呉服・両替商店から始まり、1938年に現在の店舗で百貨店の営業を開始。長年にわたり最先端の商品や文化を発信しながら、市中心部のにぎわいをけん引したが、郊外への大型商業施設の出店が続き、中心街が空洞化する中で業績が悪化した。現店舗の建物や設備の老朽化も進み、今回の再開発計画を決めた。

(写真)多くのファンが見守る中、1階西側のオリオン口で行われたセレモニー。雨宮社長のあいさつの後シャッターが下ろされ、戦前から続く現店舗での営業を終えた=甲府市丸の内1丁目

【山梨日日新聞 2月15日掲載】

【山岳館便り】

白根三山 真っ白く

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 先日2月10日、山梨県内はまとまった積雪になりました。芦安山岳館周辺は30cm程、積もりました。

 現在、除雪が済んでいますが日陰は一部残雪がありますのでご注意ください。

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 芦安山岳館内の大型スクリーンでは、夜叉神峠からのライブ映像を見ることが出来ます。

 2月14日には、雲がぬけた瞬間、青い空に真っ白い白根三山(北岳・間ノ岳・農鳥岳)が映り最高にきれいでした。

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 そんな時、雪深い夜叉神峠に登山者を発見しました!! 銀世界のなかでの登山…。うらやましい限りです。

 この映像は館内だけでなく、芦安山岳館ホームページ(南アルプスNET)で、いつでもどこにいてもスマートフォンやパソコンから24時間見ることが出来ます。

 月がきれいな夜は、星空や白根三山の稜線も映りますよ。みなさんも是非、ご覧ください。

 撮影日:令和5年2月14日

[南アルプス市芦安山岳館]
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【山岳関連ニュース】

ロープウェー、2月18日まで運休  身延登山鉄道

 身延登山鉄道は13~18日、機械の定期点検作業のため、「身延山ロープウェイ」を運休する。
 専門業者がゴンドラやエンジン、電気設備などに不具合がないかを確認する。耐用年数をチェックしながら、必要に応じて設備部品の交換も行う。
 同社の担当者は「継続的に安心安全な乗車をしてもらうため、ご理解をいただきたい」と話している。

【山梨日日新聞 2月14日掲載】