芦安山岳館は、山梨日日新聞社とタイアップして「芦安山岳館メール」を発信しています。南アルプスの最新情報や観光情報、山梨日日新聞に掲載された山岳に関係する記事などをサイトに掲載し、さらに会員登録者にはダイジェスト版メールもお届けします。お楽しみください!

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プロフィール

 南アルプス芦安山岳館は、2003年3月21日に開館しました。山岳文化の発掘と研究・継承、自然保護や安全登山の普及、山を仲立ちとしたさまざまな交流の実現を目的としています。氷河時代から数万年を生き続けるキタダケソウやライチョウが住む3000メートルの高山、生活と結びついて文化や産業、技術を育ててきた里山。芦安地域は自然、文化ともに魅力に満ちた地域です。山岳館はその一端を知っていただく施設です。また、この施設は、県産材の利用促進を図ることを目的としたモデル的施設でもあります。多くの方に見学していただき、県産材の良さを知っていただきたいと思います。

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2021年4月

【山岳関連ニュース】

南アルプスの動植物活写

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 南アルプス国立公園の雄大な自然や動植物を撮影した写真展(環境省南アルプス自然保護官事務所主催)が27日まで、南アルプス市小笠原の櫛形生涯学習センターで開かれている。
 環境省のアクティブ・レンジャー(自然保護官補佐)が2012~20年に日々の業務の中で撮影した16点を展示。三峰岳山頂から見た山々の稜線、南アルプスに生息するライチョウやキタダケソウを捉えた写真などが並ぶ。
 環境省が取り組むニホンジカの食害問題について紹介するコーナーもある。
 10点の写真を出展したアクティブ・レンジャーは、「登山をしない人にも南アルプスの魅力を知ってもらい、地元にこんなに自然豊かな場所があると感じてほしい」と話している。
 写真展は長野と静岡県内を巡回し、7月には同市芦安芦倉の野呂川広河原インフォメーションセンターでも開催する予定。

(写真)アクティブ・レンジャーが撮影した自然や動植物の作品が並ぶ写真展=南アルプス市小笠原

【山梨日日新聞 4月20日掲載】

【山岳関連ニュース】

没50年、深田久弥しのぶ 長男・森太郎さん韮崎で講演

 「日本百名山」の著書で知られる登山家の故深田久弥をしのぶ「深田祭」が17、18の両日、韮崎市内で開かれた。1971年に茅ケ岳を登山中に死去してから今年で50年の節目に当たることから、山岳関係者らでつくる実行委員会が特別講演や記念シンポジウムを企画。初日は、長男森太郎さん=東京都=が「深田久弥と同じ釜の20年」と題し、久弥の山への愛情や思い出を語った。

 森太郎さんは小学生の頃に久弥と本格的な登山を始め、「なかなかおもちゃは買ってくれない父が、すぐに靴店で革の登山靴を注文してくれた」と思い出を披露。「しょっちゅう自宅に山岳会員や登山愛好家が訪れ、語り合っていた」と振り返った。
 一方で、森太郎さんは大学進学や就職もあり、晩年は登山を共にする機会は少なかったという。「父が亡くなる2年ほど前に茨城県の筑波山に一緒に登ったのが最後。麓の宿で酒を酌み交わした」と語り、「もっと父にくっついて、山のこと、父のことをたくさん知りたかった」と心残りを口にした。
 講演は、東京エレクトロン韮崎文化ホールで行われ、約180人が聴講した。県内の山小屋の管理者や山岳ガイドらによる記念シンポジウムもあり、「南アルプスの魅力とWithコロナ時代の登山の楽しみ方」をテーマに意見交換した。18日は、碑前祭や記念登山が行われた。

【山梨日日新聞 4月18日掲載】

【山岳館便り】

南アルプス市営山小屋 予約システム

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 今年は全国的に桜の開花が早かったですね。芦安山岳館庭では今、八重桜が咲き始め、周辺の山は若葉が芽吹き始めています=写真上。道路沿いには、やまぶきの花も色鮮やかに咲いています=写真下

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 令和3年度、南アルプス市営の4つの山小屋(北岳山荘白根御池小屋広河原山荘長衛小屋)は予約方法が変わり、“予約システムを導入した完全予約制”となります。

*(両俣小屋)の予約は変更ありません。

予約システム受付:令和3年5月1日(土) 午前10:00より開始

詳  細:南アルプス市観光協会のホームページ
アドレス https://minami-alpskankou.jp/
問合せ先:(株)南アルプスゲートウェイ
  電話 080-6775-7012(受付時間 10:00~17:00 月曜定休)

 なお、各山小屋ともコロナウイルス感染症対策のため、宿泊人数を制限して営業することになりました。

 皆様のご理解とご協力をお願いします。

[南アルプス市芦安山岳館]
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【山梨県内のニュース】

櫛形山のタヌキケーキに レストハウス伊奈ケ湖

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 南アルプス市上市之瀬のエコパ伊奈ケ湖にある「レストハウス伊奈ケ湖」は、櫛形山に生息するタヌキをモチーフにしたデザート「櫛形山のたぬきケーキ」を作った。エコパ伊奈ケ湖のリニューアルオープン3周年となる24日から提供する。
 たぬきケーキは、生クリームが貴重だった1960年代に流行したバタークリームのケーキ。現在は販売する店が減ったことで、会員制交流サイト(SNS)を中心に“絶滅危惧種のケーキ”として話題となっている。
 同施設の料理長は「昔懐かしい味を再現したい」と、かつて販売していた甲府市内の洋菓子店の店主らにアドバイスをもらいながら考案。ココア味のスポンジとバタークリームを重ね、チョコレートでコーティングした土台を櫛形山に見立て、バタークリームとアーモンドスライスでタヌキの顔を表現している。
 ケーキは500円で、テークアウトも可能。料理長は「たぬきケーキをきっかけに伊奈ケ湖周辺の自然や生き物に親しみを持ってほしい」と話している。

(写真)レストハウス伊奈ケ湖が提供する「櫛形山のたぬきケーキ」=南アルプス市上市之瀬

【山梨日日新聞 4月15日掲載】

【山岳関連ニュース】

新道峠からの絶景動画でPR

 笛吹市は、同市芦川町の富士山眺望スポット「新道峠」から見た景色を動画にまとめ、市ホームページなどで公開している。今夏、同所にテラスを整備することに合わせてPRのために制作。写真家のTAKASHIさん(東京都)が手掛け、四季折々の幻想的な映像が見られる。
 市企画課によると、動画は「雲海が放つ光彩」「銀雪の夜明け」「新道峠」「峠の上空から望む」の4本。いずれも3分前後で、同市御坂町のミュージシャン前田タクヤさんが制作した音楽とともに楽しむことができる。市街地の光で雲海が虹色に輝く様子や、雪に覆われた白銀の世界などが映し出されている。
 映像は、2011年から同所で富士山の写真を撮り続け、米国のナショナルジオグラフィックが発行する旅行雑誌の表紙に作品が採用されたこともあるTAKASHIさんが手掛けた。TAKASHIさんは「間近に富士山と河口湖が見える上に、四季折々の多様な表情を楽しめる新道峠の素晴らしさを多くの人に知ってほしい」と話している。
 動画は動画投稿サイト「ユーチューブ」でも見ることができる。

【山梨日日新聞 4月13日掲載】

【山梨県内のニュース】

須走・御殿場バイパス開通、週末の混雑解消期待

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 山梨県内の中央自動車道・東富士五湖道路と新東名高速道路とを結ぶ「須走道路・御殿場バイパス」(静岡県5・2キロ)が10日、開通した。これまで週末を中心に混雑していた山梨県から静岡県御殿場市方面に向かう国道138号の渋滞緩和などが期待され、初日は開通直後から多くの車が同バイパスを利用した。

 この日は新東名高速道路の新御殿場インターチェンジ(IC)-御殿場ジャンクション(JCT)間も同時に開通。山梨県内から東富士五湖道路を使って新東名高速道路に向かう場合、同バイパスに入り仁杉JCTから乗り入れられる。
 同バイパスは午後4時に開通。開通前は東富士五湖道路から従来通り国道138号に降りる車で道の駅「すばしり」(静岡県小山町)周辺は渋滞したが、開通後は多くの車が同バイパスに流れ込み渋滞が解消された。バイパスでは信号機もなくスムーズに車が流れたが、ほとんどの区間が片側1車線のため、ほかの道路からの合流地点では一時的に前方の車の速度が落ち、後続との車間が詰まる場面も見られた。
 開通に先立ち国土交通省や中日本高速道路、静岡県は、御殿場市の新御殿場ICなどで開通式典を実施。沿線周辺の市町村関係者ら約230人が出席した。式に参加した山梨県の長崎幸太郎知事は「富士の国の山梨、静岡両県を結ぶ基幹道路になる。両県の連携や産業の発展につながる」と期待を寄せた。
 国土交通省沼津河川国道事務所などによると、同バイパスは、車窓から富士山を眺められるよう中央分離帯や道路脇にはパイプをつなぎ合わせたガードパイプを設置するなど観光客に配慮。新東名高速道路新御殿場IC-御殿場JCT間の開通と合わせ、富士北麓や箱根、伊豆地域の観光地への利便性向上、御殿場市内の渋滞緩和、地域産業の発展を見込んでいる。

(写真)須走道路・御殿場バイパス開通直後、山梨方面から御殿場方面に向かう車の列=静岡県小山町

【山梨日日新聞 4月11日掲載】

【山梨県内のニュース】

こいのぼり見て「笑顔に」南アルプスで制作ピーク

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 端午の節句(5月5日)を前に、南アルプス市古市場の井上染物店で、こいのぼりの制作作業がピークを迎えている。
 160年以上続く同店の7代目当主が、2本の支柱につるした木綿の生地に、もち米やぬかで作ったのりでコイの輪郭を描く。うろこの模様などに合わせ、はけを使って藍や朱、黄色に色づけしていく。大小さまざまなこいのぼりを1匹当たり2週間程度で完成させる。
 作業は2月中旬に本格化し、4月末まで続く。当主は「新型コロナウイルスで気持ちが落ち込むこともあるが、見上げたときに笑顔になれるこいのぼりを作っていきたい」と話している。

(写真)こいのぼりを制作する井上染物店の7代目当主=南アルプス市古市場

【山梨日日新聞 4月9日掲載】

【山岳関連ニュース】

窓から望む山、案内板で紹介

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 甲斐市篠原の竜王北部公民館は、公民館から見える山の名称や標高などを書いた案内板を作った。
 館長によると、公民館は市役所新館の3、4階に入っていて、北方に八ケ岳や金峰山、南方に富士山や七面山などを望むことができる。「窓から見える山の名前を知りたい」という利用者の声を受けて作製した。
 館長がスマートフォンと専用アプリを使って山の名称や標高を調べ、縦約25センチ、横約90センチの案内板を北方に6枚、南方に8枚分用意した。公民館の視聴覚室や多目的室、廊下などの窓の近くに掲示している。
 公民館を利用している甲斐市万才の女性は「山の名前を覚えることで、いつも見える景色に愛着がわく」と話している。

(写真)竜王北部公民館から望む山の名称と標高をまとめた案内板=甲斐市篠原

【山梨日日新聞 4月9日掲載】

【山岳関連ニュース】

雲取山の天然水売ります ペットボトル商品化

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 丹波山村は、村内の地下水を使ったペットボトル入りのミネラルウオーター「雲取のしずく」を作った。備蓄する飲料水のコスト削減と、同村の豊富な水資源を紹介するのが狙い。同村の雲取山が人気漫画「鬼滅の刃」のゆかりの地となっていることも踏まえ、PRしている。

 村振興課によると、村はこれまで、防災用の備蓄水として県外の事業者からミネラルウオーターを購入し、消費期限を迎える約2年ごとに水を廃棄していた。備蓄用の水を確保することでコストを抑えるとともに、村内を流れる多摩川源流の水資源をPRしようと、昨春から商品開発を進めてきた。
 雲取山登山口として知られる小袖地区の地下約120メートルから取水。軟水で、味はまろやかという。雲取山が人気漫画「鬼滅の刃」のゆかりの地となっていることにあやかり、ペットボトル(500ミリリットル入り)は漫画タイトルをイメージさせるデザインとなっている。
 初回生産では約7200本を用意。3月から道の駅たばやまや村内の温泉施設「のめこい湯」などで、1本120円で販売している。1箱24本入りで、村のふるさと納税の返礼品にも採用した。
 開発を進めてきた副村長は「鬼滅の刃の主人公・竈門炭治郎が、もしかしたら飲んでいたかもしれないと想像しながら飲んでほしい」と話している。

(写真)雲取山登山口の地下水を使った飲料水=丹波山村

【山梨日日新聞 4月8日掲載】

【季節の便り】

サクランボ「甘~く」 授粉作業最盛期

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 サクランボ産地の南アルプス市で、サクランボの白い花が満開を迎え、農家が授粉作業に追われている。
 JA南アルプス市によると、サクランボの産地として知られる同市には690軒ほどのサクランボ農家が点在。同市上今諏訪の観光農園「フルーツバスケット・原」代表の畑では、ミツバチを使って高級品種「紅秀峰」の授粉を進めているほか、摘花作業が最盛期を迎えている。
 代表によると、2~3月の気温が高かった影響で、例年より10日ほど早い3月20日から、開花。例年はつぼみの状態で花を摘み始めるが、今年は一斉に花が咲いたため取れる花粉が少なめという。
 作業は4月上旬まで行われ、摘果作業などを経て、5月下旬~6月上旬に収穫を迎える。代表は「暖かい日が続いているので、サクランボの甘みも増すと思う。このまま順調に育ってほしい」と話している。

(写真)花粉採取のため、摘花作業をする農家=南アルプス市上今諏訪

【山梨日日新聞 4月7日掲載】