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 南アルプス芦安山岳館は、2003年3月21日に開館しました。山岳文化の発掘と研究・継承、自然保護や安全登山の普及、山を仲立ちとしたさまざまな交流の実現を目的としています。氷河時代から数万年を生き続けるキタダケソウやライチョウが住む3000メートルの高山、生活と結びついて文化や産業、技術を育ててきた里山。芦安地域は自然、文化ともに魅力に満ちた地域です。山岳館はその一端を知っていただく施設です。また、この施設は、県産材の利用促進を図ることを目的としたモデル的施設でもあります。多くの方に見学していただき、県産材の良さを知っていただきたいと思います。

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2020年11月

【山岳館便り】

ヨゲンノトリに願い込め

芦安公民館、住民のメッセージ紹介

074226442142

 南アルプス市の芦安中央公民館(森本秀夫館長)は、同市芦安芦倉の芦安支所で、新型コロナウイルス収束への願いを込めたヨゲンノトリのメッセージカードを展示している。地域住民らが塗った色とりどりのカードが南アルプスの山々をバックに飾られていて、訪れた人を楽しませている。

 展示は「芦安に集まれヨゲンノトリ!~南アルプス市で天空に一番近い北岳の麓へ」と題し、コロナ収束を願う地域の思いを形にしようと企画。市教委生涯学習課などと共同で地域住民や支所の利用者らから「ねがいごと」としてメッセージを募集し、約70点を集めた。

 カードの表はヨゲンノトリをかたどった塗り絵になっていて、カードには「コロナがなくなりますように」「早くマスク着用せずに外を自由に歩けるように」など収束を願うメッセージが添えられている。

 16日には公民館の役員や地域の有志らが展示作業をした。段ボールに絵の具で描いた南アルプスの山々や、折り紙で作った紅葉の葉などで装飾。糸と洗濯ばさみを使い、ヨゲンノトリが芦安地区を飛んでいるように表現した。

 森本館長は「多くのイベントが中止されているので、地域の子どもや高齢者に楽しんでもらいたい。コロナが早く収束することを願っている」と話している。

 (写真)新型コロナウイルスの収束を願うメッセージが添えられたカード=南アルプス・芦安支所

【山梨日日新聞 11月28日掲載】

[南アルプス市芦安山岳館]
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【山岳館便り】

日本一高い山は?

P2

【図書紹介】
『山岳夜話』北尾鐐之介著 大正9年発行
『日本地理大系 別巻1 山岳篇』改造社 昭和5年発

 日本で一番高い山は、誰でも知っていると思います。ここに記するのは…ご存じの方はご存じですが、知らない人は知りません。

 図書を整理しているときに、「あれっ?」と思わせる資料がありました。

 時は大正9年、『山岳夜話』巻末に写真のような著者が書いた図が載っています。

P1

 著名山岳高度表の上から「新高13,678:富士12,467」とあります。

 高さは、尺で表しています。何を言っているんでしょうか…?と思ったら、確かにありました。『日本地理大系 山岳篇』に「大日本主要山岳高度表」が記載されていて、「1.新高山 2.次高山・・・ 6.富士山…42.北岳(白峯)」とありました。

 日本が台湾などを統治していた時代に確かに、富士山より高い日本一の山が存在しました。

 『日本地理大系』の中で、小島烏水が「日本は、絶海の孤島などと呼ばれる國土である。だが、如何にこの孤島の、賑やかなることよ。孤島実は群島であって、亜細亜大陸の東岸に、南西から北島へと、弓形に横たわって…広いところは本州中部で、この辺は蛙を呑んだ蛇腹のように、膨れているが…。(中略)地理的にも、地史上からも、大陸との連続を明確にしている。帝国南端の台湾山脈にしてからが、馬来諸島の山系の一部と見なされるという・・・。」と北端の樺太山脈から台湾山脈までの一連のつながりを「日本の山岳」で考察しています。

 そういう時代があったんだ…。時代によりいろいろ変わるものですね。

 登山の歴史を見てもそうですが、本の中には興味深いことがいっぱい詰まっています。

 お時間をつくって山岳館に読書にいらしてください。素敵な時間が過ごせると思います。

[南アルプス市芦安山岳館]
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