芦安山岳館は、山梨日日新聞社とタイアップして「芦安山岳館メール」を発信しています。南アルプスの最新情報や観光情報、山梨日日新聞に掲載された山岳に関係する記事などをサイトに掲載し、さらに会員登録者にはダイジェスト版メールもお届けします。お楽しみください!

南アルプスNETホームページへ

プロフィール

 南アルプス芦安山岳館は、2003年3月21日に開館しました。山岳文化の発掘と研究・継承、自然保護や安全登山の普及、山を仲立ちとしたさまざまな交流の実現を目的としています。氷河時代から数万年を生き続けるキタダケソウやライチョウが住む3000メートルの高山、生活と結びついて文化や産業、技術を育ててきた里山。芦安地域は自然、文化ともに魅力に満ちた地域です。山岳館はその一端を知っていただく施設です。また、この施設は、県産材の利用促進を図ることを目的としたモデル的施設でもあります。多くの方に見学していただき、県産材の良さを知っていただきたいと思います。

お知らせ

南アルプス芦安山岳館メール閲覧ページのURLアドレスが変わりました。ブックマーク(お気に入り)やリンクのURLアドレスの変更をお願い致します。

http://sannichi.lekumo.biz/ashiyasu/

2020年11月

【山岳関連ニュース】

安全な登山呼び掛け 県警が遭難増加で緊急活動

A202011291

 10月以降、山梨県内で山岳遭難が増加傾向にあるとして、県警は28日、JR中央線の駅などで登山者に安全な登山を呼び掛ける緊急街頭活動を始めた。
 日下部、富士吉田、大月、上野原の4署管内の計9カ所で実施。このうち甲州・JR甲斐大和駅では、日下部署員らが登山者に注意を促すチラシを配布。日没に備えてヘッドライトを用意しているか尋ねるなどし、登山届を提出していない人にはその場で記入を求めた。
 県警地域課によると、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、4月以降の月別遭難発生件数は前年を下回り続けていたが、10月は前年と同数の19件となり、11月27日現在では28件と前年の4倍近くになった。人の動きが活発になり、好天が続いたことが影響したとみられる。
 同課によると、登山届は標高の高い一部の山を対象に義務化されているが、低山でも道迷いなどの遭難が多発しており、県警が提出を呼び掛けている。同課の宮城隆栄山岳警備安全対策隊長は「登山届を提出し、油断せず、複数で登ってほしい」と話した。

(写真)緊急街頭活動で登山者に登山届の記入を求める日下部署員ら=甲州・JR甲斐大和駅

【山梨日日新聞 11月29日掲載】

【山岳館便り】

ヨゲンノトリに願い込め

芦安公民館、住民のメッセージ紹介

074226442142

 南アルプス市の芦安中央公民館(森本秀夫館長)は、同市芦安芦倉の芦安支所で、新型コロナウイルス収束への願いを込めたヨゲンノトリのメッセージカードを展示している。地域住民らが塗った色とりどりのカードが南アルプスの山々をバックに飾られていて、訪れた人を楽しませている。

 展示は「芦安に集まれヨゲンノトリ!~南アルプス市で天空に一番近い北岳の麓へ」と題し、コロナ収束を願う地域の思いを形にしようと企画。市教委生涯学習課などと共同で地域住民や支所の利用者らから「ねがいごと」としてメッセージを募集し、約70点を集めた。

 カードの表はヨゲンノトリをかたどった塗り絵になっていて、カードには「コロナがなくなりますように」「早くマスク着用せずに外を自由に歩けるように」など収束を願うメッセージが添えられている。

 16日には公民館の役員や地域の有志らが展示作業をした。段ボールに絵の具で描いた南アルプスの山々や、折り紙で作った紅葉の葉などで装飾。糸と洗濯ばさみを使い、ヨゲンノトリが芦安地区を飛んでいるように表現した。

 森本館長は「多くのイベントが中止されているので、地域の子どもや高齢者に楽しんでもらいたい。コロナが早く収束することを願っている」と話している。

 (写真)新型コロナウイルスの収束を願うメッセージが添えられたカード=南アルプス・芦安支所

【山梨日日新聞 11月28日掲載】

[南アルプス市芦安山岳館]
「南アルプスNET」はこちらから

【山岳関連ニュース】

山岳遭難、GoToで急増? 昨年の3倍超

A202011272_2

 山梨県内で10月以降、山岳遭難が増加傾向にあるとして、県警が注意を呼び掛けている。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、4月以降の月別遭難発生件数は前年を下回り続けていたが、10月は前年と同数となり、11月は前年の3倍を超えた。10、11月の遭難者は7割が東京都と神奈川県の在住者。10月から政府の観光支援事業「Go To トラベル」の対象に東京発着旅行が追加され、人の流れが活発になったことや、好天が続いたことが影響した可能性がある。遭難者の急増を受け、県警は緊急の街頭指導などを計画している。

 県警地域課によると、今年の山岳遭難件数(11月23日現在)は99件で前年より58件少なく、4~9月は前年をそれぞれ5~19件下回った。しかし10月以降、遭難件数が増えて10月は19件と前年に並び、11月は25件で前年の7件を大きく超え、過去10年で最多となった。
 10月以降の遭難者61人のうち、東京都、神奈川県の在住者は41人と約7割を占めた。県警は「Go To トラベル」の対象に東京発着が追加された10月以降、暖かく晴れた日が多く、人の活動が活発化し、都心からアクセスしやすい県内への登山者が増加し、遭難の増加につながった可能性があるとみている。
 遭難の態様別では道迷いが14件と最多で、事前の計画不足やヘッドライトなどの不備が主な原因だという。同課は「秋は落ち葉などで登山道が分かりにくくなっていて、道迷いにつながった可能性がある」とみる。
 県山岳連盟によると、10月以降、瑞牆山や金峰山、日向山、大菩薩嶺などの登山者が増加。同連盟顧問の古屋寿隆さんは「標高2千メートル級の比較的に登りやすい山に登山者が殺到している」と話す。人気アニメ「鬼滅の刃」のゆかりの地として雲取山に登山する若者も目立ち始めたといい、中には作品のキャラクターにちなんで法被を着て登るファンの姿も。古屋さんは「冬山シーズンを控え、ひとたび天候が崩れれば気温の低下やみぞれなど危険が増すことを認識してほしい」と話す。
 山岳遭難の急増を受け、県警は28、29の両日、JR中央線沿いの駅前や登山口、富士山吉田口登山道で緊急の登山指導を行う。計約50人の警察官が各地で装備品の点検や登山届の提出を呼び掛ける。
 県警の荒居敏也生活安全部長は26日の会見で、低い山での日帰り登山でも遭難のリスクがあるとして「『油断をしない』『事前準備』『複数人での登山』を特に意識してもらいたい」と話した。

【山梨日日新聞 11月27日掲載】

【山梨県内のニュース】

歌舞伎役者絵で楽しむ 演目別に紹介

A202011271_2

 南アルプス市立美術館は、演目ごとに役者絵を紹介する「絵で楽しむ歌舞伎の世界」を開催している。
 同展では、名取春仙(同市出身)や山村耕花の版画と日本画を中心に40点以上の役者絵を展示。歌舞伎に親しみを持ってもらおうと「仮名手本忠臣蔵」や「義経千本桜」などの演目ごと、ストーリー解説や人物相関図などを交えて役者絵を紹介している。
 また、10月31日にはハロウィーンにちなみ、自由な発想で和風の仮装をするワークショップも開催。事前に予約した9人が参加した。
 メンバーは役者、音響、照明に分かれて準備。役者を選んだ参加者は、用意されていた着物や草履、和傘、ちょうちんなどと和風の端切れなどを組み合わせて仮装し、花道を歩いた。
 南アルプス市の小学生は「和風の女の子らしい格好をイメージした。将来は服飾デザイナーになりたいので楽しかった」と話していた。
 同展は12月20日までの午前9時半~午後5時(月曜日休館)。問い合わせは同美術館、電話055(282)6600。

(写真)演目ごとに役者絵を紹介する「絵で楽しむ歌舞伎の世界」=南アルプス市立美術館

【山梨日日新聞 11月27日掲載】

【山梨県内のニュース】

県の玄関口 光の歓迎

A202011241

 JR甲府駅南口の街路樹などをイルミネーションで彩る「Fantasia Kofu(ファンタジア甲府)2020」(甲府商工会議所主催)が23日、始まった。
 駅前にある5本の樹木に発光ダイオード(LED)の電球が取り付けられ白や金、ピンクに輝いているほか、7色に光るカラーライトが14本の街路樹を照らしている。
 カラーライトは新型コロナウイルスの早期収束への願いと感染防止に貢献している人への敬意を表し、12月26日から1月9日まで青一色にライトアップされる予定。
 点灯時間は午後5~10時で、期間は来年2月14日まで。

(写真)ライトアップされた街路樹を見上げる人=JR甲府駅南口

【山梨日日新聞 11月24日掲載】

【山岳関連ニュース】

山梨県の山の魅力PRへフォーラム

東京でエルク

 山梨県の山の魅力をPRする「ヤマナシヤマアソビフォーラム」が21日、東京都渋谷区内で開かれた。

 県内の国立公園で楽しめるアウトドア体験などを紹介し誘客につなげようと、アウトドアショップエルク(甲府市徳行4丁目)が企画。店は来月以降、本栖湖での冬キャンプや昇仙峡などでのトレッキングを行う体験ツアーを企画していて、山梨の魅力を知ってもらおうと初めて開催した。

 フォーラムでは、登山家の野口健さんによるトークショーがあったほか、NPO法人芦安ファンクラブなどが地域を紹介するブースも設けられた。

【山梨日日新聞 11月22日掲載】

【山岳関連ニュース】

富士山救護所に換気設備 県、来夏の登山再開に備え

 山梨県は富士山7合目の救護所での新型コロナウイルス感染の防止に向けて、換気設備を設置する方針を決めた。富士山の吉田口登山道は今夏、感染拡大を受けて閉鎖し、現時点で来年夏の開山は未定だが、県は「再開に向けて準備を進める」としている。
 県世界遺産富士山課によると、県は例年7合目の救護所を夏山期間中に40日間、24時間体制で開設。医師らが体調不良やけがをした登山者を手当てしている。昨年度の利用実績は125件。救護所に換気設備はなく、感染拡大を踏まえて設置する方針を決めた。
 感染防止対策として、山小屋関係者でつくる救護活動組織や医師らへ防護服を提供する。県は換気設備や防護服などの費用103万円を11月定例県議会の一般会計補正予算案に計上した。
 今夏の富士山は感染拡大で山小屋が休業したことを受け、県は吉田口登山道を閉鎖した。同課担当者は「来夏の富士登山の再開に向けて新型コロナに対応した救護所を整備したい」と話している。
 一方、県観光資源課によると、富士山を含めた民営の山小屋を対象に、換気設備や間仕切りなどの工事費を最大1千万円助成する制度も設けている。

【山梨日日新聞 11月22日掲載】

【山岳関連ニュース】

山岳科学の教科書刊行

山梨大・松本准教授が編集

 複数の学問分野から山を研究する山岳科学の入門書「山岳科学」(古今書院)が出版された。山梨、筑波、信州、静岡の4大学の教員らが中心となって執筆し、山梨大大学院の松本潔准教授(地球化学)が編集を担当。国内初の山岳科学の教科書といい、松本准教授は「山の価値や保全の重要性について学んでほしい」と話している。

 松本准教授によると、山は地球科学や生物学、経済学、歴史学などの研究対象となっている。一方、複数の学問にまたがる形で山を研究する「山岳科学」は国内では浸透していない。山梨や筑波などの4大学は山岳の専門家育成を目的に2018年から修士課程で「山岳科学特別教育プログラム」に取り組んでいて、プログラムがきっかけとなり本の出版が決まった。

 本は基礎編と応用編に分かれ、16章で構成されている。基礎編では山の気象や気候、山岳が形成される過程などについて写真や地図を交えながら解説。応用編では登山や山岳をレクリエーションの対象とする「山岳ツーリズム」、山岳での災害がどのように発生するかなどを紹介している。このほか、「日本アルプスの高山に進出するニホンジカ」「富士北麓、精進湖と本栖湖における『フジマリモ』発見」などのコラムもある。

 山梨大からは7人が執筆に参加し、水質や大気汚染、生物多様性などの分野を担当した。松本准教授は「山岳科学の発展は、山岳の適切な管理や防災・減災、自然環境の保全と経済との両立などの課題解決につながる。山や森の自然環境の持つ価値や保全の重要性について理解を深めてほしい」と話している。

【山梨日日新聞 11月21日掲載】

【山岳関連ニュース】

山々の四季カレンダーに、写真保存の工夫も 県山岳連盟

A

 県山岳連盟(小宮山稔会長)は2021年のオリジナルカレンダーを作った。サイズは従来の半分のA3判4枚つづりで、切り取らずにめくって使う形状にリニューアル。使用後に保存し、写真として楽しんでもらえるように工夫した。
 雪化粧した富士山や甲斐駒ケ岳山頂に満月が重なる「パール甲斐駒」など、連盟会員の撮影や一般募集した四季折々の風景写真を掲載。高山植物や動物のほか、愛らしいイラストも取り入れた。
 アウトドア用品店のエルク(甲府市徳行4丁目)で取り扱い、郵送でも販売する。店頭は1部500円。郵送は650円で、郵便振り込みで申し込む。締め切りは12月25日。問い合わせは県山岳連盟 http://www.yamanashi-gakuren.jp/。

【山梨日日新聞 11月18日掲載】

【山岳館便り】

日本一高い山は?

P2

【図書紹介】
『山岳夜話』北尾鐐之介著 大正9年発行
『日本地理大系 別巻1 山岳篇』改造社 昭和5年発

 日本で一番高い山は、誰でも知っていると思います。ここに記するのは…ご存じの方はご存じですが、知らない人は知りません。

 図書を整理しているときに、「あれっ?」と思わせる資料がありました。

 時は大正9年、『山岳夜話』巻末に写真のような著者が書いた図が載っています。

P1

 著名山岳高度表の上から「新高13,678:富士12,467」とあります。

 高さは、尺で表しています。何を言っているんでしょうか…?と思ったら、確かにありました。『日本地理大系 山岳篇』に「大日本主要山岳高度表」が記載されていて、「1.新高山 2.次高山・・・ 6.富士山…42.北岳(白峯)」とありました。

 日本が台湾などを統治していた時代に確かに、富士山より高い日本一の山が存在しました。

 『日本地理大系』の中で、小島烏水が「日本は、絶海の孤島などと呼ばれる國土である。だが、如何にこの孤島の、賑やかなることよ。孤島実は群島であって、亜細亜大陸の東岸に、南西から北島へと、弓形に横たわって…広いところは本州中部で、この辺は蛙を呑んだ蛇腹のように、膨れているが…。(中略)地理的にも、地史上からも、大陸との連続を明確にしている。帝国南端の台湾山脈にしてからが、馬来諸島の山系の一部と見なされるという・・・。」と北端の樺太山脈から台湾山脈までの一連のつながりを「日本の山岳」で考察しています。

 そういう時代があったんだ…。時代によりいろいろ変わるものですね。

 登山の歴史を見てもそうですが、本の中には興味深いことがいっぱい詰まっています。

 お時間をつくって山岳館に読書にいらしてください。素敵な時間が過ごせると思います。

[南アルプス市芦安山岳館]
「南アルプスNET」はこちらから