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圃場データ

標高
350メートル
栽培
ヴィニュロンズクラブ
栽培品種 メルロー(約900本)
栽培面積
17アール
台木
5BB、3309、101-14
植樹
2008年3月22日
栽培品種 シャルドネ(約900本)
栽培面積
20アール
台木
101-14
クローン
95番、96番、277番
植樹
2012年6月16日
栽培品種  シャルドネ(約490本)
栽培面積
17アール
台木
101-14
植樹
2013年3月31日

ブログ担当 プロフィール

古畑昌利
山日YBSグループ勤務。日本ソムリエ協会認定ワインエキスパート・エクセレンス、SAKE DIPLOMA。米国ワインエデュケーター協会認定ワインスペシャリスト(CSW)

お知らせ

2014年1月1日、ヴィンヤード便りのURLアドレスが変わります。ブックマーク(お気に入り)やリンクのURLアドレスの変更をお願い致します。

https://sannichi.lekumo.biz/vineyard/

2008年10月

プティ・ヴェルド

まだごく一部ですが、山梨で注目されつつある赤ワイン用品種を紹介したいと思います。
その名が「プティ・ヴェルド(PETIT VERDOT)」。フランス・ボルドーの伝統的な品種で、主に左岸の補助品種。近年はボルドーでも見直されているそうです。一般的には、左岸のメドックやグラーブで主品種のカベルネ・ソーヴィニヨンよりも晩熟とされています。

山梨の赤ワインは色が出にくいと言われますが、丸藤葡萄酒工業(甲州市勝沼町、大村春夫社長)ではプティ・ヴェルドの可能性に手応えを感じ、生産量を増やす傾向にあります。このワイナリーでは、本場でも珍しいプティ・ヴェルド100%のワインも造っています。

20081029_1 写真は、同社の試験園で棚栽培しているプティ・ヴェルド。棚の中でも、一文字短梢という規則性を持たせた方式を導入しています。このブドウ畑では、このほかソーヴィニヨン・ブラン、メルローなども育てています。

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試験園のプティ・ヴェルドは今年、10月上旬が収穫日。ブドウはその場で未熟果などを取り除く選果を行い、醸造場へと運ばれます。

20081029_4写真は、同社の北畑で栽培しているプティ・ヴェルド。こちらは垣根造りで、今年の収穫は10月中旬でした。このほか、この品種の契約栽培もしているそうです。ブドウに笠がかかっているのは晩腐病という病気に弱いため、降雨による感染を防ぐためとのこと。

20081029_5写真は、北畑で栽培しているカベルネ・ソーヴィニヨンです。

20081029_6この日は、北畑でカベルネ・ソーヴィニヨンとプティ・ヴェルドの収穫がありました。スタッフ総出で作業に汗を流していました。今年はどんなワインになるのでしょうか、楽しみが膨らみます!

2008年10月29日|個別ページ

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9月の天候

 気象予報士でヴィニュロンズクラブメンバーの保坂悟さんの協力で、先月の天候をまとめました。今年の天候まとめは今回でいったん終了。ブドウの生育期間となる来春、あらためてスタートしたいと思います(写真は10月4日)。

20081023_1

9月は前半と後半で天気の様相が大きく変わり、特に下旬にかけての気温低下が目立ちました。前半は太平洋低気圧に覆われて晴れた日が多く、厳しい残暑が続きました。しかし後半になると前線や台風13号の影響で曇りや雨の日が増え、天気はぐずつきました。特に29日は、日中の気温が上がらず、韮崎や勝沼、古関(甲府市古関町)では、最高気温が9月としては低い方から3番目(1978年の観測開始以来)となり、11月上旬から中旬の気温となりました。降水量は後半に前線や台風で雨の日が増えましたが、月合計では平年を下回りました。(以下はブドウ畑に近い甲府の観測データを基にまとめてあります)

気 温
平均気温は上旬で25.6度と平年より1.2度も高く、厳しい残暑が続きました。中旬も23.0度と平年よ0.7度高く推移しました。下旬になると一転して19.8度と平年を0.2度下回りました。下旬は、上旬に比べ6度近く気温が下がり、遅れていた季節の歩みが一気に進みました。月平均では22.8度とやや高い状況でした(平年比0.6度高)。日最高気温は月平均では27.8度と平年を0.5度上回っただけでしたが、上旬は32.1度と30度を超えていました。一方、日最低気温の月平均は19.1度と平年に比べて0.6度ほど高い状況でした。最高気温35度以上の猛暑日はありませんでしたが、同30度以上の真夏日は13日と、平年より4日多くありました。夜間の気温が25度を下回らない熱帯夜はありせんでした。

降水量
上旬は晴れの日が多く、降水量は14ミリと少なかったのですが、後半になりぐずついた天気が多くなり、中旬の降水量は80.5ミリ、下旬は57ミリと平年並みの降水量となりました。月合計では151.5ミリ(平年比79%)でした。14日は31ミリのまとまった雨となり、日最大10分間降水量15ミリを観測、9月としては2番目に強い雨を記録しました。

日照時間
月合計は144.9時間で平年比108%と、月全体としては十分な日照時間でした。しかし、下旬は前線や台風の影響で曇りや雨の日が増え23.7時間と平年の60%程度でした。(参考:甲府地方気象台、9月の山梨県の気象・地震概況)

2008年10月23日|個別ページ

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芝の芽が出た!

ブドウ畑も秋の気配が漂い始めました。ただ、ブドウ樹の方は来年に向けた養分の蓄積時期と言われ、目にこそつきませんが、越冬準備に忙しくしているようです。

そんな中、先日種をまいた芝生(ケンタッキーブルーグラス)の芽が出てきました。

20081021_1_3

よく見るとたくさん出ています!!

20081021_2

全体を見渡すと、雑草もちらほら。草取りなど、シーズンオフに入っても結構、仕事があるものですね。紅葉に向かう時期に、緑色の芽がコントラストをなしそうです。

2008年10月21日|個別ページ

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種をまく人

山梨県が誇るミレー・コレクションの「種をまく人」(県立美術館所蔵)にあやかってタイトル付けしました。4日に全体作業があり、芝生(ケンタッキーブルーグラス)の種をまきました。トラクターによる耕土、ローラーがけと、早野組様に絶大なご協力をいただきました。ありがとうございました。

20081007_1

耕土の後、一畝(うね)当たりにまく種を計量しました。

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種と無肥料焼成土をよく混ぜ、準備完了。

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文字通り「種をまく人」です。

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その後、畝間をローラーが何度も往復。乗車タイプではないので、この作業は重労働です。

20081007_6

地面はきれいにフラットになりました。あとは無事に芽吹くことを祈るだけです!

ところで、「今年のブドウはどうなったの?」と聞かれることもありますので、この場を借りてご報告です。今年、実を付けた木は全体の3割ほど、房の大きさも通常の5分の1程度でした。ベレーゾン以降、ほとんどが鳥のえさになってしまったとみられます。この日の作業まで残っている果実はなく、今年の収穫はありません。木の負担軽減のためには良かったかもと、ポジティブにとらえて来期につなげたいと思います。

2008年10月07日|個別ページ

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甲州種ワインの仕込み

甲州市勝沼町で、日本古来の品種で山梨特産の甲州種ブドウを使ったワインの仕込みが始まっています。丸藤葡萄酒工業(株)の作業を見学させていただきました。

20081002_1この日はワイナリーに集まった約9トンのブドウを仕込みます。
同社の代表銘柄である「甲州シュールリー」などになります。

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果梗を取り除く(除梗)前に、ベルトコンベアの上でオーナーの大村春夫さんが厳しいチェックで選果。未熟果などを手際よくはじいていきます。

20081002_4ブドウの圧搾が進む一方で、機械のわきには取り除かれた梗が山積みされていきます。

20081002_5圧搾機は、2006年の仕込みから、やわらかい果汁が得られる風船タイプのスッター(スイス製)だけを使っているそうです。果汁はその後、デブルバージュ(不純物の沈殿)させ、上澄み部分の果汁に酵母を加えて発酵が始まります。

20081002_606年からは、これまでの軽く圧搾した「フリーラン果汁」だけでなく、強く搾った「プレス果汁」も少量戻すという新たな試みを始めています。果皮の部分にあるうまみを加える狙いがあり、より厚みのある辛口ワインを追い求めているとのことです。

2008年10月02日|個別ページ

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