南アルプス市教委と韮崎市教委などは21日、両市にまたがる徳島堰を巡る「まるごと体感 徳島堰ツアー」を行った。開削から350年を迎え、多くの人に歴史と魅力を知ってもらおうとツアーを企画した。
徳島堰は、韮崎市上円井から南アルプス市曲輪田新田まで約17キロ続く水路。釜無川から水を引くために1665年に開発に着手し、1670年に工事が完了した。
ツアーには約40人が参加し、韮崎市内の取水口や南アルプス市のスプリンクラーの調整池などを巡った。同市有野では、御勅使川の下に水路をくぐらせた際に河川敷にあった取水口を守るために作られたV字形の堤防「桝形堤防」を見学。市教委の担当者は「治水と利水のメッカだったといわれる。先祖の人が苦労したところを見てもらいたい」と呼び掛けた。
(写真)桝形堤防について説明する南アルプス市教委の担当者=南アルプス市有野
【山梨日日新聞 11月22日掲載】