7日、丹波山村に伝わる祭事「お松引き」と甲州市の民俗芸能「春駒」が行われた。いずれも新型コロナウイルスの影響で中止が続き、開催は3年ぶり。熱気にあふれた住民らは、今年一年の家内安全や無病息災、五穀豊穣を祈った。
甲州市の甘草屋敷では、同市の一ノ瀬高橋地区に伝わる民俗芸能で、県指定無形民俗文化財の「春駒」が披露され、華やかな衣装を着た踊り手が会場を彩った。
「一之瀬高橋の春駒保存会」の会員が、和紙などで飾り付けをした衣装を着た馬役の「駒」と、馬子を模した「露払い」の2人一組となり、太鼓や笛、歌い手の歌に合わせて踊った。
会場には多くの住民やアマチュアカメラマンが訪れ、華やかな踊りを写真に収めていた。田辺会長は「開催できてほっとした。伝統継承のためにも毎年継続して披露したい」と話した。
より多くの人に楽しんでもらおうと、同保存会は毎年1月、甘草屋敷で春駒を披露している。
(写真)3年ぶりに披露された「春駒」=甲州・甘草屋敷
【山梨日日新聞 1月8日掲載】