東京大の学生が南アルプス市芦安地区を訪れて地域の現状調査を行った。過疎地域の活性化策を探る同大事業の一環で、住民への聞き取りなどを実施。本年度末までに若者の移住につながるような施策を立案し、市に提案する。
調査したのは同大2年の2人と同大大学院1年の計3人。同大が全国で展開する「フィールドスタディ型政策協働プログラム」の一環で、芦安地区は昨年度に続き学生を受け入れた。
3人は若者や子育て世代の移住策を考えようと、観光や自然教育などを重点的に調査。同地区の民宿に宿泊しながら10~21日の日程で、観光施設や小中学校を訪れ、外国人観光客の受け入れ状況や教育内容を確認した。
大豆を材料にした同地区の郷土料理「しょうゆの実」を初めて知って「登山や温泉のほかに伝統食を組み合わせて外国人にPRできるのではないか」と指摘。芦安小の見学では「少人数教育は都会の子育て世帯も関心が高そう」と話していた。
3人は調査結果を踏まえ、本年度末までに市側に施策を提案する予定。「大学生の視点を生かしたアイデアを出したい」と意気込んでいる。
【山梨日日新聞 9月26日掲載から】
[南アルプス芦安山岳館]
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