芦安山岳館は、山梨日日新聞社とタイアップして「芦安山岳館メール」を発信しています。南アルプスの最新情報や観光情報、山梨日日新聞に掲載された山岳に関係する記事などをサイトに掲載し、さらに会員登録者にはダイジェスト版メールもお届けします。お楽しみください!

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プロフィール

 南アルプス芦安山岳館は、2003年3月21日に開館しました。山岳文化の発掘と研究・継承、自然保護や安全登山の普及、山を仲立ちとしたさまざまな交流の実現を目的としています。氷河時代から数万年を生き続けるキタダケソウやライチョウが住む3000メートルの高山、生活と結びついて文化や産業、技術を育ててきた里山。芦安地域は自然、文化ともに魅力に満ちた地域です。山岳館はその一端を知っていただく施設です。また、この施設は、県産材の利用促進を図ることを目的としたモデル的施設でもあります。多くの方に見学していただき、県産材の良さを知っていただきたいと思います。

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【山岳関連ニュース】

御嶽の山小屋、復活へ

山梨で山に魅せられた女性経営 噴火4年「美しさ、厳しさ伝える」

 2014年9月の噴火以降、休業している御嶽山(長野・岐阜県)山頂付近の山小屋が今夏、4年ぶりに再開する。再始動させるのは今春まで北杜市に住み、前オーナーから経営を引き継いだ高岡ゆりさん(45)=長野県木曽町。富士登山を機に山の魅力にとりつかれ、北杜市に移住して県内の山小屋で働いてきた。「自然は感動もさせてくれるし、命を奪いもする」。噴火災害の現場となった山小屋を、山の美しさと厳しさを知ってもらう場にしたい考えだ。

 高岡さんは東京都出身。10年ほど前、友人に連れられて富士山に登ったことがきっかけで山に魅了された。東京都内でシステムエンジニアとして勤務しながら、時間をつくっては山梨、長野県境にある金峰山の山小屋を手伝うようになった。

 どんどん山にのめり込み、16年夏には都内の会社を辞め、北杜市大泉町に移住。市内のレストランでアルバイトをしながら、夏山シーズン中には山小屋で働いてきた。

 「本気で山に携わる仕事がしたい」と考えていた17年4月、噴火で閉鎖していた山小屋「二の池新館」の前オーナーが後継者を探していることを新聞記事で知った。「駄目で元々」と連絡をとったところ採用になった。

 昨夏、御嶽山に初めて登った。山肌には火山灰が残り、9合目付近に立つ山小屋の窓は割れ、室内も灰だらけになっていた。調理室と客室の屋根には、噴石が突き破ってできたラグビーボールほどの穴が開いたままだった。

 報道を通じて見聞きしていた情景が脳裏に浮かんだ。同時に強い決意がふつふつと湧いた。「どこまでできるか分からない。でも、自分の力の限りやろう」

 名称を「二の池ヒュッテ」に変え、来月初めごろの再開を目指している。田舎のおばあちゃんの家のような、アットホームな場所にしたいと考えている。調理師免許を生かして料理にもこだわり、女性ならではの心遣いが宿る山小屋にしたいという。220人収容可能だが、当面は個室のみ、30人ほどの受け入れから始める予定だ。

 「山小屋から見る朝焼けや夕焼けはすごくいいもの。今まで山小屋での宿泊を躊躇していた人にこそ使ってもらえるような、敷居の低い山小屋にしていけたら」

 噴石によってできた穴のうち、客室の屋根の穴は残すことにした。登山客に実際に見てもらい、戦後最悪とされる噴火災害を考えるきっかけにしてもらいたい、という思いからだ。「スケールの大きな美しい山であると同時に、多くの方が命を落とした場所でもある。実際に登山して、いろんなことを感じてもらえる場にしたい」

【山梨日日新聞 7月11日掲載】

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