芦安山岳館は、山梨日日新聞社とタイアップして「芦安山岳館メール」を発信しています。南アルプスの最新情報や観光情報、山梨日日新聞に掲載された山岳に関係する記事などをサイトに掲載し、さらに会員登録者にはダイジェスト版メールもお届けします。お楽しみください!

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プロフィール

 南アルプス芦安山岳館は、2003年3月21日に開館しました。山岳文化の発掘と研究・継承、自然保護や安全登山の普及、山を仲立ちとしたさまざまな交流の実現を目的としています。氷河時代から数万年を生き続けるキタダケソウやライチョウが住む3000メートルの高山、生活と結びついて文化や産業、技術を育ててきた里山。芦安地域は自然、文化ともに魅力に満ちた地域です。山岳館はその一端を知っていただく施設です。また、この施設は、県産材の利用促進を図ることを目的としたモデル的施設でもあります。多くの方に見学していただき、県産材の良さを知っていただきたいと思います。

お知らせ

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https://sannichi.lekumo.biz/ashiyasu/

2017年12月

【山岳館便り】

南アルプス芦安山岳館 新企画展始まる!!

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 今年度企画展第一弾「雷鳥 小さな愛おしい命」は10月24日に終了しました。大好評で大勢の方にご来館いただきました。ありがとうございました。 

 そして、第二弾!!「野鳥たちの暮らす風景写真展」を開催しています。廣瀬和弘氏撮影による写真53点を展示しました。雷鳥をはじめ、野鳥たちの生き生きとした姿、さえずりや、羽ばたきの音までもが聞こえてきそうです。そんな写真展になりました。

期 間平成29年12月1日(金)~ 平成30年5月31日(木)
時 間午前 9 時 ~
午後 5 時
入館料大人 500円 小人 250円(小学生)
休館日毎週水曜日 年末年始12月29日(金)~1月3日(水)

<問い合せ>南アルプス芦安山岳館
(電話)055-288-2125

  皆さんのお越しをお待ちしています

[南アルプス芦安山岳館]
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【山岳館便り】

アマゴ復活へ稚魚放流

南アの住民ら 御勅使川に500匹

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 地元の御勅使川にアマゴを復活させる取り組みをしている南アルプス市芦安地区の住民有志は27日、同市野牛島の双田橋付近の御勅使川にアマゴの稚魚を放流した。

 芦安地区の住民や市職員ら6人が参加。同地区の温泉旅館「白雲荘」に置いた木箱で試験飼育をした稚魚約500匹を、バケツなどを使って川に放した。稚魚は集まるなどして元気に泳いでいた。

 住民有志は、過疎が進む地区の活性化を図ろうと、アマゴのふ化や放流に向けた取り組みを始めた。来年の本格的な活動を前に、放流場所や川の水温、手順も確認した。

 白雲荘の店主伊東隆雅さんは「元気に育ってほしいと願いながら放流した」と話した。

 【写真】アマゴの稚魚を放流する伊東隆雅さん(中央)ら=南アルプス市野牛島

【山梨日日新聞 12月28日掲載】

【山岳館便り】

アマゴの里よみがえれ 芦安の有志が計画

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 南アルプス市芦安地区の住民有志は、地元の御勅使川にアマゴを復活させようと、自宅でふ化させた稚魚を放流する取り組みを始める。過疎化が進む同地区は住民が300人台で、ふ化という共通の目的で連帯感を強め、成長したアマゴを使った活性化を目指す。富士川流域から駿河湾へ下ったアマゴは、遡上するとサツキマスとして希少価値が高まるため、堰堤に魚道の設置を行政に働き掛けることも検討している。

 20日、同市芦安芦倉の温泉旅館「白雲荘」に住民や市職員ら6人が集まり、試験放流するためのアマゴの稚魚を受け取った。体長2センチほどの約500匹が飼育用の木箱を泳ぎ回る様子を観察。御勅使川の水質が生育環境に合うかなどを調べることを確認した。

 木箱を管理するのは同旅館の店主伊東隆雅さん(65)。昭和40年代ごろまで御勅使川に多く生息し、ほかの川魚とともに住民の貴重なタンパク源だったアマゴを復活させ、地域を盛り上げようと発案。来年、小中学生を含めて希望者を募り、それぞれが自宅でふ化に挑む計画を立てた。

 同市によると、南アルプス山系の玄関口に当たる芦安地区は2015年の人口が328人で、ピーク時(1960年)の1161人の3割に満たない。伊東さんは「コミュニティーを維持するためには若い人が住み続けたい、戻ってきたいと思える環境が大切」と話す。

 サポートするのは、富士川町平林でアマゴなどの養殖場を営む秋山富一さん(65)。稚魚の提供のほかにふ化や飼育の方法を助言する。富士川にサツキマスを増やす活動をするグループのメンバーで、将来は芦安地区との連携もしていく。

 同市芦安窓口サービスセンターによると、アマゴは治水事業による堰堤の建設などで激減。復活すれば釣り客の増加が見込め、郷土料理の食材としても期待できるという。

 伊東さんらはサツキマスとしての遡上も期待する。秋山さんによると、海で小魚などを捕食し、体長はアマゴの成魚の2倍近い30センチ以上になるという。芦安地区まで戻れるように、魚が移動できる魚道の設置も専門家と模索する。

 伊東さんは「放流活動を通して、年齢にかかわらず住民の連帯感を強めたい。お客さんにアマゴ復活のストーリーを話しながら、旅館で料理を提供できる日が楽しみ」と夢を膨らませている。

 【写真】木箱にアマゴの稚魚を移す伊東隆雅さん(左)ら=南アルプス市芦安芦倉

【山梨日日新聞 12月25日掲載】

【山岳館便り】

【この道 追悼】固有植物保護に尽力

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 北岳など南アルプス山岳観光の拠点となる南アルプス市芦安芦倉の「南アルプス芦安山岳館」の館長、塩沢久仙さん=南アルプス市上今井、写真=が亡くなった。75歳だった。北岳固有の高山植物の保護、山岳遭難者の救助活動、山岳文化の発信などに力を注いだ。

 中学生のころから登山に魅力を感じてのめり込んだ塩沢さんが、本格的に南アルプスに関わることになったのは、1965年に夜叉神峠小屋の管理人になってから。毎日のように登山者らの食料などの荷揚げを繰り返し、多くの時間を山で過ごしてきた。85年には広河原山荘の管理人となり、2003年からは芦安山岳館の初代館長を務めていた。

 北岳の固有種・キタダケソウなど高山植物の保護に尽力。全国に先駆けて高山植物の譲渡禁止を柱とする、山梨県の保護条例制定(1985年)に携わった。

 30年以上の親交があり、南アルプスの山岳遭難防止に向けて活動する「大久保基金の会」の清水准一会長(67)は「謙虚で、多様な人脈を生かして幅広い活動をしていた」と振り返り、「南アルプスの魅力を世に発信し、価値を高めた人」と功績を挙げる。

 塩沢さんが30~40代のころには、警察から依頼を受けて山岳救助に力を尽くした。清水さんは塩沢さんの遭難者対応について「山に来てくれた人に対する感謝の気持ちを感じた」と振り返る。

 75歳の誕生日だった今年9月24日、南アルプス・栗沢山(2714メートル)の山頂付近でガイド中に意識を失い、甲府市内の病院で死亡が確認された。病死とみられる。

 広河原山荘の運営を引き継ぐ次男・顕慈さんは父の「嫌な仕事を一番にしろ」との言葉が印象に残り、今も大切にし、山小屋では誰よりも早く起床するなどしている。「父の担っていた仕事の一部でしかないが、時代や山に来る人の要望の変化を捉え、柔軟に山と共生したい」と語る。

 取材で山岳館を訪れると、塩沢さんは毎回、穏やかな笑顔で館内を気さくに案内してくれた。まだまだ聞きたいことがたくさんあったのに残念でならない。

【山梨日日新聞 12月23日掲載】

【山岳館便り】

芦安の協力隊が活動報告 野菜の栽培、食害説明

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 南アルプス市芦安地区を拠点にしている地域おこし協力隊の3人がこのほど、芦安中央公民館で活動報告会を開いた。地区内で育てている獣害に強いとされる農作物の栽培状況を住民に説明。収穫した野菜を使った料理を振る舞った。

 協力隊は3人。5月に市から委嘱を受けて市芦安窓口サービスセンターを拠点に活動し、地区内の畑でピーマンやショウガ、エゴマ、ソバなど約10種類を栽培している。

 報告会では作付けの状況や芽、葉、実が獣の食害にあったかどうかを資料にまとめ、来場者に配布。3人が、エゴマには食害はなかったが、ソバは芽も葉もシカに食べられたことを報告した。青山さんは「獣の侵入を防ぐ柵なしで育てられる作物が分かってきた。作付けの参考にしてもらいたい」と呼び掛けた。

 報告会は、収穫した野菜を住民に味わってもらおうと「芋煮会」と銘打って企画。サトイモのみそ風味の芋煮、エゴマのシフォンケーキなどを味わうお年寄りらに3人が野菜栽培の状況などを個別に説明もした。公民館の入り口では、食害が少なかったショウガで作ったシロップを溶かした「しょうが湯」が振る舞われた。
 
(写真)活動報告をする地域おこし協力隊のメンバー=南アルプス市芦安安通

【山梨日日新聞 12月20日掲載】

【山岳館便り】

冬山登山する皆さんへ

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 12月から2月までは厳寒の冬山シーズンです。冬山登山には高度な技術や豊かな経験、万全な装備、十分な体力、それらに応じた適切な計画が求められます。 

【冬山登山の注意事項】

  1. 事前調査
     各自の経験・技術・体力に応じた山、コース選び、無理のない日程計画をたてる。
  2. 装備
     天候や気温の急変など厳しい自然条件にも対応できる装備を準備する。
  3. 健康管理とトレーニング
     入山前に健康管理、十分なトレーニングをして体調を整える。
  4. 単独登山厳禁
     パーティーを組んで登山する。経験豊富なリーダーをたてる。
  5. 気象状況の把握
     ラジオ、携帯端末などで気象状況を常に把握し気象変化に応じた行動をとる。
  6. 登山計画書の提出
     万が一の遭難時の捜索や救助活動に備えて、登山計画は忘れず提出する。

    みなさん安全で楽しい冬山登山を!!

[南アルプス芦安山岳館]
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【山岳館便り】

山小屋情報

 これから、そして年末年始に登山される方も多いと思います。南アルプスの山小屋営業についてのお知らせです。

「年末年始営業」(要予約)

 ・長衛小屋 ・薬師岳小屋 ・南御室小屋 ・鳳凰小屋 

「避難小屋として一部使用可」

 ・北岳山荘 ・北岳肩の小屋 ・白根御池小屋 ・広河原山荘

 ・長衛小屋 ・薬師岳小屋 ・南御室小屋 ・鳳凰小屋

 営業期間等、詳しくは各山小屋へお問い合わせください。

[南アルプス芦安山岳館]
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【山岳館便り】

冬こそバードウォッチング

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写真左はキバシリ。右はヒガラ

 日々、寒さも厳しさを増してきました。寒くなると外へ出る機会も少なくなるかもしれません。そこで、防寒をすれば冬でも楽しめる それが、バードウォッチングです。

 木々の葉が落ちた林は鳥たちを見つけやすく、鳴き声も響くので観察するには今が絶好の季節です。大人から子供まで楽しめるバードウォッチング、その魅力を五感で体感してみてはいかがですか。

 まずは、自然の中で3分間そっと耳を澄ませてみましょう。鳥たちが鳴き声で出迎えてくれますよ!!

《持ち物》
  ・双眼鏡 ・フィールドスコープ
  ・図鑑(ハンドブック)
  ・カメラ ・スマホ など
  ・手袋 ・帽子 ・カイロ など

《注意》防寒対策はしっかりと。
   服装は原色を避け、緑色や茶色の自然色なもので。

南アルプス夜叉神の森・櫛形山などにバードウォッチング出かけてみませんか!!

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